劇場公開日 2020年1月10日

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「エル・ファニングの魅力は語り尽くせない --- 昨今のオーディショ...」ティーンスピリット とーりさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0エル・ファニングの魅力は語り尽くせない --- 昨今のオーディショ...

2020年3月8日
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エル・ファニングの魅力は語り尽くせない --- 昨今のオーディション番組ブームを、俳優マックス・ミンゲラが脚本監督して描くタイトル120点の音楽青春映画。エル・ファニングのカリスマ性溢れる出で立ちとパフォーマンスにマックス・ミンゲラの多彩なフックを仕掛ける監督っぷりは良いけど、作品自体は驚くほど無害で自分の中で「え?」と「で?」が最後に残る、そのビジュアルのスタイリッシュさと相反してさほど記憶に残らない(使い古された)王道 = 普通のサクセスムービーだった。それを敢えて、そしてどうせ"今"語り直すならSNSやYouTube等ネット社会を絡めても良かった気も一瞬したけど、それはそれでやり尽くされている感あるかと思い直したし、コッチの方が古びないだろう。撮影・照明はフレア多用で時に圧倒的暗さは主人公ヴァイオレットの心情や置かれた状況を表しているよう。エル・ファニングは相変わらず素晴らしい。そんな不安定な彼女を支え導く元オペラ歌手で自称マネージャーのヴラド役には、『プッシャー』シリーズでお馴染みのズラッコ・ブリッチ。この二人の関係性こそが本作の鍵となっていて、そこにもまた既視感を覚えてしまうが、やはり嫌いじゃない。「&」ポジションなレベッカ・ホールはしっかりと胡散臭く金の匂いのする業界人感を醸し出している。

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