「Break a leg!!」ティーンスピリット NaakiⅡさんの映画レビュー(感想・評価)
Break a leg!!
この映画の主演のエル・ファニング。イギリス人のアクセント・ポーランド語・歌を歌うこと・演技の中で一番難しかったことは何かと尋ねられた時に彼女は……トロントの映画祭の時のインタビューで同じフロアには姉のダコタ・ファニングもいたと聞く。最初は、和やかに会話をしていたが、そのことを聞かれると真剣な顔で「ポーランド語を話すのが一番難しかった。」と端的に答えていた。そしてこの映画にとっての重要なキーポイントとなっていることも語っていた。
Wish me luck.
Luck has nothing to do with anything.
この映画監督は、子供のころからエンタメの世界に慣れ親しんだいた環境にもかかわらず、この映画では映画の成功を先に考えたのか、何故かひねりのないどっかで見たような芸能アルアルのようなしらけたシナリオで、もっとギトギトしたような芸能裏話的ものは皆無で、おこちゃま用映画としてしまっていて、「ルイの9番目の人生(2016)」で見せたような母親とミュンヒハウゼン症候群との種明かしをするような突拍子もないイベント的ものとはなってはいない。
She has a manager already. She doesn't need two.
Well, as you know, there is occasional precedent
of the final winner getting an opportunity like this.
But we wanted to come to you now,
ahead of tomorrow's performance.
Why me?
'Cause you're a caterpillar.
We're a cocoon.
Maybe, together, we make a butterfly.
Or maybe not.
amazon.comのレビューでの視聴者からの反応としてどうしても避けて通れないのが、ラストのファイナル・コンペティションでのパフォーマンスを実際に彼女自身が歌っているのかどうかを視聴者が見た目で判断をしていたが、そのことは過去にもこの映画のように最後の大団円で、主人公の女性がステージで歌うシーンがあったが、歌声は2~3人の歌手の声を合成したものだと音楽監督が後に吐露をしていた。あれから40年ほどが経っているので、そんなことコンピューターのさじ加減でどうにでもなるので詮索する必要がなく、それよりも気になるのが、バイオレット以外のファイナリストの曲調自体が60年代ではないのかと思えるほどあか抜けていない。なんですかこれは?それとは別にフラッシュ・ダンスの曲も流れたりして……?
暗い映画ばかり出たがる姉とは違い、小さいころからポップスターに憧れていた彼女。インタビュアが彼女に対して、「 ライブパフォーマンスもできるようになったので、あなたは呼吸をし、1日12時間歌わなければなりません!」なんて言葉も飛び出している。
最後に彼女はこのように語っていた。「バイオレットはあまり笑わず、私の性格とは違うので演じて面白いかったです。 私はおそらく普通の人よりもよく笑うほうと言えて、非常に表情豊か人なんですよ。」
映画としては、とてもリラックスして観ることが出来るものでポップな若者向けの音楽もサウンドスケープとして多彩に流れるのでそれだけでもいい感じに仕上がっていると上から目線で言える。
この映画はイギリスの設定になっているが、カナダのトロントで大方は撮影されているので悪しからず。それとファイナリストのショーでOKサインを全員そろって出していたけどそれっていいの???