「現代のパリを生きる女たち」パリの家族たち 突貫小僧さんの映画レビュー(感想・評価)
現代のパリを生きる女たち
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この作品には、心に残る場面がある。官邸の廊下の脇を衛兵に整列させ、その真ん中を大統領役のアンヌが、闊歩する場面と舞台女優アリアンが若い男性とタップダンスを繰り広げる場面は、秀逸と言っていい(映像はパンフ 参照)。最後、母の日に、姉妹たちが、彼女たちを育てた老いた母親の後ろ姿を見て『私たちのルーツは(あの)母親よ。』という台詞を呟くと。母の日がどんなに大事なことであろうか。フランス パリの母親事情が、画面から自然に現れる。女は強し、母親はもっと強しという感想に行き当たる。だからこそ揺れ動く女性たちの日々の苦労が、画面から滲み出てくる。年老いた母親の姿を見れば、なおさらそんなことがうかがい知れる。この品は、「現代に生きるフランス女性への応援歌」とも言える。
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