「思い出は心の中だけにあるのではない」浅田家! はるたろうさんの映画レビュー(感想・評価)
思い出は心の中だけにあるのではない
浅田政志さんのことは今作で知りました。確かにあのコスプレ家族写真は目の付け所が面白い!学生が帰り道に側溝を覗いてるのが最高にシュールです(笑)
前半はまさに浅田家がメイン。コミカルで笑えて「家族写真」って楽しい!と思わせてくれる。
逆に後半は震災直後の東北が舞台。写真洗浄のボランティアを通してもう会うことのできない「家族の写真」を前に、写真家としての自分の価値や存在に向き合っていく。
二宮和也が気取らないナチュラルな演技で撮る側の責任や変化する心情を静かに魅せてくれます。一緒に泣きました。
そして豪華な役者さんが次々登場しますが、やはりなんと言っても渡辺真起子さんと北村有起哉さんが本当に際立ってました。このお二人の登場で後半パートがぐっと締まった感じがします。
ただ後半パートにかなり気持ちを持っていかれてたので、ラストは正直これはどうなんかな~って思ってしまったんですけど…ま、「浅田家らしい」ってことなんでしょうか😂
思い出は色褪せる。あんなに楽しかったはずなのにそんなことがあったことすら忘れてしまう。大切に想っていた人の顔もいつしかぼんやりとしか思い出せなくなる。
写真はたった1枚でそれらを解決してくれる。
古い写真を引っ張り出してあの頃好きだったことや風景、懐かしい友達に久々に会いたくなる。そんな映画でした。
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