「浅田家の一員になりたい!」浅田家! 星月夜さんの映画レビュー(感想・評価)
浅田家の一員になりたい!
中野量太監督のお話を何度かお聴きすることがあった。
「持っている」方という印象。
湯を沸かすも、お別れ、も何回もみたけど…なぜか?私にはあと少しのところで踏み込んでいけず、苦手意識があります。
多分、みてみて〜僕の作品はこうで、ああで、そう感じてね〜みたいな作り手の押し付けのようなものを感じて私自身の感性が抵抗してるのかもしれない。
でも、めげずに最新作を舞台挨拶付きで鑑賞。
浅田家は本当にいい家族。
主夫のお父さん、ナースのお母さん、優しいお兄ちゃん、奔放な弟。
みんなお互いを尊重して仲良く暮らしてた。
私は家族という分野が苦手だし、まあ色々あって家族写真は1枚もない。
浅田家は私の憧れ。
4人で仮装して写真を撮るなんて、本当にステキ。
親が亡くなってから放っておいた故郷の家を、不肖の弟が勝手に売ってしまい、慌てて写真やら卒業証書やらを取りに行った。
意外とあるんだね、写真が。
これを私がどう保管するか?悩んでる。捨ててしまうと簡単だけど、そうすると何にも残らない。
18歳まで暮らした実家には思い出が詰まってるんだな。
後半の震災で探し出した写真洗浄のシーンも色々考えさせられた。
写真の数だけ、それぞれの人生があるよね。いろんな想いがあるよね。
俳優陣のキャスティングが絶妙!
二宮和也さんの演技を久々みたけど、浅田家の次男にぴったり。
虹の家族ではニノと一緒に泣いた。
日本の母、風吹ジュンさん。
日本の兄、妻夫木聡さん。
そして、優しく温かい平田満さん。
黒木華さんは本当にキャラ作りが上手で出演作が次々と公開。
菅田将暉さんの演技とは思えない存在感。
3作目にして、中野作品がやっと理解できたような…
ラストからのエンドロールも最高だった。
途中で座席を立つ人はいないよね。
憧れの家族写真…撮れるように私も頑張ります。
おまけ
写真家の浅田政志さんは両親に叩かれたことがないそうです。家族が価値観を押し付けないことが人を育てるのね〜と思った。ビンタのシーンは中野監督が作ったそうです。なくても良かったかも。
初日舞台挨拶中継付きで鑑賞。