劇場公開日 2019年4月20日

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「右派は中間層(無関心層)の取り込みに大失敗している」主戦場 みっくさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0右派は中間層(無関心層)の取り込みに大失敗している

2019年7月19日
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鑑賞方法:映画館

笑える

興奮

知的

右派、安倍首相の熱烈な支持層は本作を見ないだろう。
(本作にも他人の本は読まない、と豪語する識者が登場するが…)
だが、彼らが「主戦場」と認識し、実際に「戦っている」のは、自民党でも靖国神社でも日本会議でもなく、アメリカだ。

熱狂的な右派も、熱狂的な左派も、誰がなんと言おうが、自説を曲げる、覆すことは無いだろう。
勝敗は熱狂的なヒトを味方につけることでなく、中間層、無関心層をどれだけ味方につけられるかで決まる。

で、本件の勝敗はどうか?

中間層は圧倒的大差で、否定派には味方しないだろう。
ただ、肯定派に全面的に賛成している訳ではなく、慰安婦の人数にこだわることは間違いであると明確にしている。

この右派の敗因は何だろうか?
彼らの主張は目新しいものは特にない。前半はそうした主張が淡々と語られていく。
しかし、作品の「空気」が変わるのはそれから。
慰安婦問題を、日本人は正直者で、韓国人が嘘つき、であり韓国人が劣等民族であると主張する、彼らの人種差別者としての本性が明らかになる場面だ。
ここで「勝負あり」。
なお、これには政権与党自民党の衆議院議員、杉田水脈氏も含まれている。

今は参議院選挙期間中だけど、選挙関係者の皆さん!杉田氏を演説の応援弁士として呼ばない方が良いですよ!(笑)

彼ら自身は「愛国心」なんだろうが、明らかに「日本の価値」を貶めている。特に「国家は謝ったらオシマイ」と主張する輩。
視聴者からは、「謝りたくない頑固者が、『無理矢理無かったこと』にしようとしている」と見える。
かなり滑稽である。実際劇場でも失笑が漏れた。

本作が、映画として公開されたのは、画期的だし、とても良かったと思う。
DVD化されるし、ネット視聴もできるようになり、10年~20年先でも、見れるようになるだろうから。

みっく