「 1967年に製作されたアーサー・ペン監督の「俺たちに明日はない」...」ザ・テキサス・レンジャーズ ララリレロさんの映画レビュー(感想・評価)
1967年に製作されたアーサー・ペン監督の「俺たちに明日はない」...
1967年に製作されたアーサー・ペン監督の「俺たちに明日はない」では、警察の追跡をかいくぐりながら銀行強盗や殺人を繰り返す実話を基にして、主人公のボニーとクライドの生き様を描いていた。
1930年ころの不景気な時代背景もあって、貧困や社会的不公正に苦しむ人たちから支持を受けていた二人を追う側から描いたのがこの映画だ。
追うのは元キサス・レンジャーのフランク(ケヴィン・コスナー)とメイニー(ウディ・ハレルソン)の二人。すでに引退していて、とても昔のように凶悪犯の捜査などできそうもないが、経験を頼りに従来の捜査方法でボニーとクライド追及していく。
ボニーとクライドが繰り返した銀行強盗や警官殺しは、彼らが社会の不正を訴える一種の行動だと解釈することもでき、そのような見方をする人々の支持も得ていたのだが、フランクはそれを真っ向から否定する。
彼らが犯した犯罪は、無実の人々を巻き込み、暴力的なものであったことは否定できない。また、法を犯したことは事実であり、アンチヒーローとして一部の人たちから支持されているからといってその立場は正当化されるわけではない。
この映画は、法と正義のために闘う決意と勇気を描いている。
映画ではボニーとクライドはほとんど姿を見せず、追跡するレンジャーの視点から物語を進めている。ボニーとクライドが犯罪者であることは既知の事実であり、彼らのキャラクターを描くことは必要がなかったためだ。
代わりにフランクとメイニーのキャラクターが重要視され、犯罪者を捕まえるための苦労や困難にどのように対処するか、その過程に焦点を当てて描かれ、二人の魅力が発揮されていたと思う。
コメントする