夏の夜空と秋の夕日と冬の朝と春の風のレビュー・感想・評価
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心温まる作品
各20分程で春夏秋冬のそれぞれの季節を題材にしたオムニバス作品。
大きな物語が起こるわけでもなく、どこかで見たような話ではあるが、見た後に心が温かくなる作品だった。おそらくある1人(淫行野郎)を除いて、登場人物全員が優しさに満ち溢れているからだろう。同じロケ地で撮影していることもあり、人の温もりを感じることができる。
特に良かったのは、最初の夏の作品。
中学生の甘酸っぱい青春のお話で、親の再婚によって引っ越しが決まってしまう男の子とそんな男のことが気になる幼馴染の学校のマドンナ。
秒速みたいに大人になってそれぞれ別の人生を歩むのではなく、大人になっても再開して幸せになってほしい 笑
雰囲気の良い映画
ひねりの無いストーリーの四本、でもそれが良いんですよね。
『ナツヨゾラ』
齊藤さんと宮世さんのみずみずしい感じと、情景がとても合っている気がしました。
それに萩原さんが演じた役の子が、いい味出してるんです。
やっぱり、青春は夏ですよね。いや、夏じゃなくてナツか。
雰囲気の良い作品だと思いました。
『時々もみじ色』
鈴木さん、口数の少ない役が多い印象です。
その中でも、本作品は表情が良いなと思いました。
高三の秋から冬って、人生が結構動く時期ですよね。
そんな時に正面から向き合ってくれる大人の存在は、大きいと思います。
大和がボクサーとして成功するのかは分かりません。ですが、若者に明かりを灯せる大人になってくれるんじゃないでしょうか。
『冬のふわふわ』
タイトルから、飯豊さんのふわっとした雰囲気を活かした作品かと思ったら、違いました。
飯豊さん、『いなくなれ、群青』の時はびっくりする位に美しかったのに、今回は美しさを抑えた演技、流石でした。
職人に限らず、余裕が無くなると目先の仕事に追われがちです。仕事の先に有る物を見つけられたら、新たな一歩を踏み出せるのでしょう。
『桜咲く頃に君と』
桜って凄いですよね。
花見の時には、鮮やかに咲き誇り人々の気持ちを明るくします。
それでいて、別れの場面ではそっと寄り添う様に、優しく包み込む様に咲いています。
桜は、こちらの気持ちで色々な姿に見える花なんでしょうね。
春に桜が有って良かったです。
日本の四季の様に、静かに流れる作品たちでした。
市原隼人の静かな演技に涙
それぞれ異なる空気を持つ映画
4話のストーリーからまっすぐ伝わるメッセージ
優しい気持ちになる映画
泣けました
タイトルなし(ネタバレ)
公開日前の舞台挨拶で2回観て今回3回目でしたが、何度見ても飽きず観れば観る程沢山の発見をすることが出来て楽しいです。ナツヨゾラで甘酸っぱく、4つ目のお話で3回とも涙が止まりませんでした。キュンキュンも感動もできるまた明日がんばろうと思わせてくれる素敵な映画です。
単純に優しい+町への愛情
春はあけぼの、夏は夜、秋は貴乃花、冬場所ってのはないけど福岡県。
春夏秋冬を題材にした短編集なのに、夏から始まってるのが絶妙でした。その夏の夜空では、中学生の淡い恋物語を描いているのですが、わたる君の引き際と最後の勇気ってところがとても良かった。ファンタジー色もあるのですが、印象に残ったのは振られ男子の「あ、田中みゆ」という台詞。最後は笑ってしまった。
秋はボクシングを題材にしたものでしたが、日頃からボクシング映画の良作を観てきているためか、ツッコミ感の方が勝ってしまいました。生徒が一人しかいないのにボクシングジムなんてやっていけないでしょう?モロ師岡さん。養育費も滞納気味だし・・・
冬は小さな革細工屋さんを営む飯豊まりえの物語。使う人の気持ちになって作ることの大切さをテーマにしている。みかんの皮を剥くシーンと革細工が絶妙に絡む。その前に、お父さんの三回忌はどうなったんだ?お母さんもさぼってたのかな?
春。泣かせやがって、この市原隼人!水を与えたら桜が咲くってやつ。ちょっと欲しくなってしまいました。こうやって中学生、高校生、大人、さらに大人という世代ごとのミニストーリーとなっていて、市原隼人が小学校教員なので、またさらに中、高、大人・・・と世代が巡っていくのが想像できるところも面白い構成だった。ただ、春がもっとも感動できるので最後にもってきたようなあざとさも・・・
出発地点
春夏秋冬を題材にした4作のオムニバス。というか、短編4作品。
みりん漬けらしきものが夏と冬に登場したけど、特に4作に共通した話題や繫がりはなく、春以外、特に秋と冬は季節が異なっても関係ない様な…。
ナツヨゾラ
幼馴染みの中学生男女の恋愛話で傍からみるともどかしさを感じる関係が、男の子の引っ越しが決まり変化する話。
恋愛だけの映画はあまりみないけど、初々しさと余計なことをゴチャゴチャ突っ込む余地のないショートストーリーならではの単純明快さが良かった。☆2.5
時々もみじ色
高校卒業を控えた素質のあるアマチュアボクサーと、彼の卒業を機に大学でコーチを務めることになったジムのトレーナーが、一緒に大学でオリンピックを目指そうと推薦入学を考える話。
2年前まで暴れん坊だった主人公とトレーナーが知り合った頃の因縁と将来への展望の物語で、大人と子供、師匠と弟子のプライドと信頼関係が熱かった。☆3.0
冬のふわふわ
東京で革細工の工房を営み始めたものの思ったようにいかず悩む女性が、父親の三回忌に実家を訪れ、叔父や母親と過ごして自分を見つめ直す話。
主人公が物心つく前に父親も革細工の仕事をしていたというところや、母親や叔父とのやり取りから自分に足りないモノに気付かされる成長物語で、家族の優しさが温かかった。☆3.5
桜咲く頃に君と
自宅での緩和ケアを始めた嫁との残り少ない時間を共に過ごす為に休職することにした小学校の先生と生徒達の話。
担任の突然の告知と、それに対する生徒達の対応が温かくて優しくて純粋で、行方不明の件も良いけれど、その前でもう目頭が熱くなったし、締め方も良かった。☆4.0
中学生、高校生、20代、30代とそれぞれの世代にあったエピソードをみせていて、登場人物もそういう対象の1人を除き良い人ばかり。
ショートだから回りくどい展開ではない分先が読めてしまうところはあるけれど、余計なものがないし、各話きっちり結んでくれているし、ストレートに伝わって来てとても面白かった。
短編映画4作。
四季を題材にした二十数分の群像劇四章
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