「かぐや様は告らせたい?」かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦 ヨーソローさんの映画レビュー(感想・評価)
かぐや様は告らせたい?
まず、はじめに言っておきたい
そもそも私は、アニメ、漫画の作品の実写化を全く良く思っていない。
それは、たかだか120分弱の尺に全てが入り切るわけがない。纏められたとしても、絶対どこか薄くなってしまうことや
演じる人たちから作品に対する愛や情熱そして、監督の原作に対するリスペクトがほとんど感じられないからである。
興行的に成功しても、原作者に支払われるものは最初の契約料だけ、失敗しても
原作がそんなに面白くないからという逃げ道まである。
だから、今この国で次から次へと実写化の波が止まらないと思う
そんな中、原作者である赤坂先生が、
実写化に対して、積極的な気持ちを呟いていたため、そこに少なからず影響されて、本映画を観に行くことにした。
ここからが感想
予想していた通り酷いものだった。
まず、明らかに予算が低い
アニメーション、CGの質の悪さ
最初のチープな導入部分、四ノ宮邸の手抜き加減などかなり目に余るものであった。
役者陣の演技については
ここに来るまでにSNSで見た評価が
役者の顔がカッコいい、コスプレが可愛いが大半で、ほとんどがその本質に触れてなかった。
実際見て、これまた酷いものだった
主演2人の声の質が特に良くない。
この作品は、会話のセリフよりも、頭の中であれこれ考えて一人で喋ることが圧倒的に多い。次に2人の表情、
これもいただけなかった。
単刀直入に言うと、表情のバリュエーションが少なすぎる。
四宮かぐや役の橋本環奈は、銀魂の実写化で変顔などの振り切った演技は凄く評価されていたが、正直、それ以外の演技はプロレベルでは無いと思う。
だが、白銀御行役の平野紫耀はさらに酷いと感じた。ギャラが発生するレベルの演技ではないと個人的には感じた。
逆に、藤原千花役の浅川莉菜の演技からは演じることに対しての熱量やキャラに対する理解・愛情が感じられた。
ここから、脚本に関してになるが
酷いの一言に尽きる
まず、原作の読者ならほとんどが今回のヤマが花火大会の件になると思っただろう。私もその例に漏れずそうだった。
しかし、意外にも話の中腹過ぎに花火大会の件は終わり、オリジナルの展開に入るのには本当に驚かされた。
そのため、省くと大きな矛盾を生じる部分しか取り上げられなかった。
そのせいか、原作で屈指の人気キャラ
石上会計がほとんど空気のような存在であった。
それなのに、ペスのちんちん回は省かれていなかった。
本当にプロがお話を作ったんだろうかと不思議でならなかった。
白銀がかぐやの見舞いに行く動機づけ
不自然な病院の長尺、四宮が花火大会に拘る理由の欠如、石上の出番が少ないため、かぐやがタクシーで白銀、藤原、石上の面々に対する独白の違和感。
おかしな点を挙げるとすると枚挙にいとまがない。
そして、オリジナルストーリーに関してはもう、なんとも言えない。
告白したいのに、告白できない。
告白したくないけど、告白させたい。
そして、両思いなのに絶妙なすれ違いでくっつきそうで、家柄、過去、プライド・タイミングと、色々なものが邪魔をして決定打を打てない。
こういったもどかしさ多くのものが、あるからこそその先にカタルシスが生まれ、かぐや様は告らせたいという作品は面白くなっているのだと私は思っている
だからこそ2人がたかだか、120分の中のやりとりで両思いになって、最後にキスシーン。カタルシスのかの字も生じない。もうそれならいっそかぐや様は告らせたいじゃなくても良いのではないか。
長々と書いたが、
結論 2期早く来ねーかな。
ヨーソロー(*> ᴗ •*)ゞさんの意見と一緒で、アニメ&漫画の実写映画には期待してません。
映画の無料クーポンがあるので見るか悩んでいたところです。
(良い意味で)参考にさせて頂きました。違う映画を見るという決断が出来ました( ̄^ ̄)ゞ