「会者定離、去者必返」神と共に 第二章 因と縁 KinAさんの映画レビュー(感想・評価)
会者定離、去者必返
出会った者はやがて別れる。
去った者は必ず帰ってくる。
まさに因縁。複雑に、そして隙なく、絡み合い混ざり合うそれぞれの運命をこの目でしかと見届けられる第二章。
過去の業をどう懺悔するか、どう受け止めるか。
人間の持つ哀しき性を見せつけつつ、たしかな希望の形を表してくれる映画だった。
地獄の観光は第一章で済ませたので、今作は下界の家族と使者の過去パートの比率が多め。
同時進行でいくつもの場面を行ったり来たりするのに、ストレスなくしっかり観られるのが嬉しい。
スケールは最大級で鑑賞後は少し疲労感もあるけど、その分満足感も最大級。
前作でちらほら出ていたおじいちゃん&孫がこんな形でメインを張ってくれるとは。
ちょっとしたポイントにもきちんと意味があり、無駄を出さずしっかり掘り下げてくれるサービス精神。
生活の苦しさと将来性を見て孫を養子に出す話になった時にチュンサム爺が放った抵抗としての言葉、「ヒョンドンが私の孫であることが大事なんじゃない、私がヒョンドンの祖父であることが大事なんだ」(ニュアンス)、この台詞にはかなり胸打たれた。
大人が考える、最悪を避ける為の手は必ずしも子供の希望と重ならない。
どう暮らしていくのが幸せなことなのか、ヒョンドンの言動を見ていればすぐわかる。
最後に手を繋いで共に入学式へ向かう二人に涙。
まったく、冥界の方々は人情にめっぽう弱い。私もね。
そして肉まん兄貴ことソンジュ神の意図。
神様なのに人間味たっぷりで愛おしいじゃない。
人に手を出してはならないという特性上、肉まん・ドンソク氏がただのアクション要員ではなかったことも良かった。
スプレーアートの早送り動き好き。
さて屋敷神を失ったチュンサムはあとどれだけ生きるのだろうか。
寿命は過ぎてるし…いくら株のレートが好調になったとしてもまだ7歳、小学一年生の孤独は厳しいぞ。
どうせまた感動ストーリーに弱い冥界の誰かが情けで引き伸ばしていそうだな。
前作から一番気になっていた、カンニム、ヘウォンメク、ドクチュン、三人の使者の過去の真実。
これはもう凄い。凄すぎて「凄すぎる!」としか言えなくなるほど凄かった。
それぞれ単独のストーリーがあってその中でまた感激ドラマが展開されるのかな、なんて安易に考えていた。
そんなもんじゃない。認識甘すぎ。
生前の三人のドラマには、憎しみ、妬み、恨み、怒りなどの負の感情の占める割合が高い。(もちろん親愛もあれど)
残酷かつ一筋縄ではいかないことが多く、戸惑いもする。分かりやすく同情を集めることも特にせず。
ここでソンジュ神の有り難い言葉が効く。
「悪い人はいない。悪い状況があるだけ。」
犯したことの重さは何にも代えられない。
でも、もういいでしょ。水に流したいでしょ。
千年もの間、共に過ごした時間は本物。
記憶だって冥界に来てからの方がよっぽど濃厚。
なんともいえない繋がりの深さが過去を昇華した時の三人の表情が最高。
ドクチュンがヘウォンメクの正体を知った時の反応が心臓に刺さって堪らなかった。
あの泣き方はヤバい。
どんな思いであの場に戻ってきたのか。
「やはり共に」というのも王道で良いし、「両親の仇」や「なぜ襲ったのか」的なのも逆にあり。結果の三つ巴。
ヘウォンメクとドクチュン、カンニムとヘウォンメク、ドクチュンとカンニム、それぞれの背景を考えると、正直、あまり大きな声で言えないけど、正直、めちゃくちゃ萌える。燃える。
何その設定、そこからまたちょっと妄想が膨らむというかなんというか、この三人の関係性の妙にフンスフンスと鼻息荒くなってしまうのは私だけだろうか…。
スホンの裁判の扱いが謎だなと思っていたけど、カンニムの大きな後悔に重ねる形だったことがわかる。
冥界の死者のみならず、生きる者にもチャンスを与えてくれるとは。
パク中尉良かったじゃない。このまま死んでたら殺人地獄と不義地獄で有罪確定だったと思う。まあ謝ったら済む問題でもないけれど。あ、でもスホンが判官なら大丈夫か。
飄々とした態度のスホンが新鮮で良かった。
でかい人面魚の釣り餌だとか、だいぶ手荒な扱いされてて笑ってしまう。
あれ、そういえばなんで怨霊になったんだっけ…。
ジュラシック・パーク&ジュラシック・ワールドのパロディは必要なのか!?
いやジュラシックシリーズ死ぬほど大好きだしカオス感を増すには良かったけども。
やっぱりラプトルは怖くないとね。人間の都合の良い味方ヒーローのラプトルなんて全然ダメだし前傾姿勢でめちゃくちゃ殺しに来て欲しいのよ…話が逸れた。
まさか閻魔様まで繋げてくるとは。
でもそうすると、カンニムを使者にしたのはちょっと依怙贔屓入っているような。
死者の人数分だけ使者が必要なので、冥界も人手不足なのかな。
私も死んだらカンニムとヘウォンメクに挟まれドクチュンに慕われる使者生活がしたいな…。
生き返り後のことが全く描かれない潔さが好き。
生き返ったジャホンがお母さんと巡り合ってなんかデジャヴ感じる、くらいの描写がありそうなものだけど、それをご想像にお任せしてくれるところがニクい。
記憶もなくなってしまうし、生き返りの権利はあるけど…と爽やかに惜しんで使者を続ける三人の選択が嬉しい。
そしてドンヨン一等兵!不憫でかわいいよ!貴人の豊作祭りだワッショイ!
第三章やってもいいのよ、と思いつつ、もうこれ以上の映画的なドラマがある気がしない。
どんな死者にも使者にも生存者にも色々な物語があるんだよね。それがハッピーエンドかバッドエンドかはわからないけれど。
いつの日かヘウォンメクに肩を抱かれたいしカンニムに呆れられたいしドクチュンと遊びたいものだなと心寄せながら生きていこう。
爺孫の家の近くでなんかそんな話をしてました!
ヘウォンメクが去者必返が言えなくてドクチュンとソンジュ神が繰り返し教える的なくだりがありました!
スピノサウルス、身体薄くて装飾性高いですよね。案外強くてびっくりしました。
Ⅲではラプトルの頭に羽根が生えてて激怒した記憶があります笑
人の解釈を読むことで新たな発見ができるとこちらも嬉しく思うものです!ありがとうございます!
楽しく生きましょう!
ヒヤッ!
タイトルの深ぁ~い言葉は、ソンジュ神が言ってたんだぁσ(^_^;
すぅーっかり忘却の彼方でちたワ♬
(ぼぉーっと観てるのがバレたか!?)
ジュラシックパークは、“Ⅲ”で、ティラノサウルスの首をへし折ったスピノサウルスが強烈に印象大ですワ♬初めて知った恐竜でした!
カンニム父の“獅子の子落とし”超荒療治は、わたしの身前勝手な妄想ですが、KinAさんに共感していただき嬉しいなぁ(^_-)-☆
KinAさん、全力で荒波の世を生きてるんですネ(^_^)/わたしもKinAさんに追いつき追い越せ根性で、勇気を頼りに死の瞬間までノラリクラリ気分で生き抜こうと思いますっ!ありがとThank you(^_^)v
タイトルの四字熟語は私のセンスではなく、劇中でソンジュ神が言っていたことの丸パクです笑
ジュラシック・パーク過激派ファンなのでラプトルが出てくるとついつい熱くなってしまいます。
なるほどたしかに!
カンニム父の二人の息子に対する態度の差、それの懺悔と息子への叱咤を同時にやってのけたのが記憶ある使者への任命だったんですね!
良い解釈をいただけてありがたいです。
私はめちゃくちゃ生きてます!笑
割とその通りで、ここ数年は現状を楽しんで日々生活できているので、幽霊になってジメジメ陰気臭い場所でもそれなりの良さを見つけて人を怖がらせるために精進したいと思います。
で、で、出たーっ!
KinAさんのヒトキワ異彩を放つ面白ぉーい思考回路レビューだぁーっ(^O^)
冒頭見出しから引き込まれまするーっ!
「会者定離、去者必返」なんだもんっ☆
輪廻転生とか因果応報とかでなくネ♬
韓国の格言なのですねー。センス抜群ですワ(^_^)/
また、閑話休題的に、ジュラシックパーク話を挿入して、ホッと一息つかせてくれるところなんか到底マネ出来ませぬぅ~♬素晴らしいっ☆
不肖の身ながら、特に感動したことは、
「閻魔さま(カンニムの父)は、やはり大将軍の後継には、実の息子カンニムと考えてたんだなぁ。」
という父親としての深い愛情ですぅ。
それが故に、記憶を残したまま千年もの間、苦しい思いをさせ、真のリーダー=大将軍に値する心を鍛え上げたのでしょーね!閻魔さま(カンニムの父)、凄いっ!まさに、“獅子の子落とし”ですネ(^_-)-☆
ククク(^o^)
KinAさんは、死んでも、使者になっても、生きてても(←そもそも生きてますよね?!)、その置かれた環境&立場&役割を楽しめる御仁のよーで、羨ますぅぃーっデス♬
あっ!でもでも、幽霊に任じられたら、暗ぁ~くジメジメ陰気臭い環境でガマンガマンに徹しましょーよー、ね、そーしましょー☆妄言多謝(^_^;)
おはようございます。
脂肪増量中…笑 色々燃やしてくださいませ。
そうですね、これ以上続編やっても惰性と蛇足感が出てきてしまうし、萌え所と妄想補完で事足りるこの辺でスパッと終わらせるくらいでちょうどいいと思いますね。
恐竜出稼ぎシーン、私はラプトルすきすき人間なので嬉しかったですけど、本当特に必要なくて出るならもっと意義が欲しかったです!
おはようございます。
内臓脂肪増量中のわたくしも、萌えどころは同じく。不謹慎ながら。でも三作目は要らないです。「あの感動、返せ」な予感しかしないから。
わたくしも燃えましたが、燃やしたのは「怒り」でした。ラプトルぅぅぅ↓出稼ぎヤメレ。