影に抱かれて眠れのレビュー・感想・評価
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面白くなかったです。
何だかとても唐突感の否めない作品です。
画家の硲冬樹(加藤雅也)とバーテンダーの辻村正人(松本利夫)とこれも良くわからないNPO団体に所属して売春をしている女の子を助ける岩井信治(カトウシンスケ)。この3人の関係がまずよくわかりません。おそらく冬樹の経営しているバーなどの従業員としての関係が始まりだとは思いますが、もっと幼なじみ的な空気感があったりしてます。
画家なのに画商の吉村秋保(余貴美子)が展示会を企画しても乗り気でなかったり、バーを任せている小島たき子(熊切あさ美)とは男女の関係はあるものの、そんなに気持ちはのめり込んでいなかったり、かと思うと人妻で外科医の永井響子(中村ゆり)には男女の感情以上のものを感じたりと不思議な人物です。
また本人はやくざではないのですが、裏の社会のメンバーとも堂々と渡り合っていて、どんな人物なのかが良く見えないキャラクターです。
その為にストーリーにはなかなかのめり込めず、どんな見方をしたらよいのかが分からないまま終わりました。
響子に「絵を描いて欲しい」と言われた時に、どうして刺青になるのでしょう。何だかここも唐突で、響子も特にそこに違和感もなく受け取っていて、とても不思議でした。思えば冬樹の絵の世界観を自分の身に刻む事によって、ガンで亡くなったとしても冬樹の思いと一緒に「死」への旅立ちが出来ると思ったのかもしれません。
でもこの人は人妻なんですよね。
響子が死去したあとに響子の主人が冬樹を訪ねてきて、ラストにコップの水をかけるのは、当然の行為だと思いました。男女の身体の関係がなくても許せなかった気持ちは理解できます。
ラストは無惨に射殺されて終わりますが、何だか良くわからないまま終わった感じでした。
冬樹はいったい何者だったのでしょうか?元ヤクザの画家?
もっと書き込む必要があったと思います。
横浜舞台はいいけど......
日本映画のハードボイルドの舞台は横浜と沖縄が多い。どちらもアメリカの匂いがする港町である。本作は北方謙三の原作であるが、舞台の横浜は、まるで70年代にタイムスリップしたように描かれていて郷愁を感じる。しかしながらストーリーそのものにハードボイルド感が薄い。全ての人物に感情移入が出来ず、陳腐な仕上がりになってる。
画家として、男として
小沢和義脚本ってことでめっちゃ楽しみにしていた作品でした。
間の画家としてのストーリーと兄貴分としてのストーリーが同時進行していく感じかな。
どちらのパートも凄く良かったが、どちら共一つの映画として成立しそうだし、分けても良さそう。いや、男の2つの顔を一つの映画にまとめてるからいいのか?
加藤雅也の大人の色気とハードボイルドな演技がとても良かったが、他の俳優陣が少し微妙に感じる。特にAK-69。初演技だからしょうがないかもしれないが。
若旦那の演技は個人的には好き。あの雰囲気といい、キ○ガイっぷりといい、凄く良い。
ストーリー内で印象に残ってんのは響子の死後の旦那との対談。
夫婦として終わってたかもしれないが、夫として、男として凄く複雑な心境だろうな。最後まで自分は選ばれなかった訳だし。後悔先に立たずだよな。
オシャレな任侠映画❗
都内でももっと長く上映して!
無駄なことが必要なんだ。
☆☆☆★★ 『相棒』シリーズの和泉聖治がメガホンを撮った作品。 …...
☆☆☆★★
『相棒』シリーズの和泉聖治がメガホンを撮った作品。
…の割にはTBS。しかもBS(-_-)
原作未読。簡単に。
映画は良い意味でのプログラムピクチャーの佳作かと思う。
主演の加藤雅也は画家にして武闘派。しかも女にはモテるのだが、ガッガッしていないから向こうから寄って来る。
う〜ん見習いたいが、なかなかその機会がなあ〜(p_-)
ヒロイン役の中村ゆりが可愛いからず〜っと観ていられるのだが。人によっては、このどことなくプラトニックな関係に苛々してしまうかも知れない。
何しろこの2人。ランチデートばかりしているのだが、男女の関係には至らない。そればかりか、中村ゆりは余命幾ばくもない薄幸の身。
どうやらこの街では2つのヤクザ組織が存在し…と。いずれはどの様な話の流れに至るのかが、観ていて丸わかり。それでも。この2人の関係が、いづれは暴力的な事件が起こった際にどうなってしまうのか?原作未読の為、何となく見入ってしまったのだが。ヤクザ側の描かれる方だったり。中村ゆりがどう見ても死期が近い女性には見えなかったり。加藤雅也は画家なのに、絵を描かず逆に彫師だったり。2人の関係に嫉妬する熊切あさ美の存在は一体何だったのか?…等。ストーリー展開は良い意味でいい加減に感じる事も。
館内ガラガラの状態だったのだが。暴力的な描写であったり、恋愛場面であったり…と。今の若い人向きと言える、エゲツない程の直接描写が余りなく。その意味では見向きもされないのは致し方ないのかも…。
とは言え。作品全体の雰囲気のハードボイルドさは、プログラムピクチャー好きには嫌いになれない言ったところでした。
2019年9月14日 丸ノ内TOE I 2
よかった
男はどうしてハードボイルドに惹かれる
加藤さん渋くてかっこいい
なかなか昭和を感じるハードボイルドという感じで私は好きなタイプの映画でした。ただ、バリバリの任侠ではなく、気持ちが高ぶったり沈んだりすることはなくて、全体的にあっさりした印象を持ち、リラックスして楽しむ事ができました。ヤクザ役の方達はあまり恐そうな雰囲気ではなくて、断然加藤さんの方が強そうだったので、緊迫感とか迫力に欠けていたように思いますが、そこが逆に観ていて面白かった。「こんな人達いるの?」とか、襲うところも「ここで拳銃でるかな?」と思うところでナイフだったりで、あまり怖くなくてホッとしました。ミステリアスな画家役の加藤さんはとてもかっこよかったですし、女性の叶わぬ恋に心が締め付けられました。ただ、悲しい場面で泣くことが出来たらもっと良かったのにな。。最後のシーンはあれでいいと思ってしまった。
昭和のハードボイルド&映像美
難波パークスで上映&舞台挨拶観に行きました❗響子役の中村ゆりさん映画の中&実物綺麗すぎです❗野毛の街が舞台で映像美が美しい。
ただストーリーとしては、北方氏の原作の問題かも知れないが、今時こんな時代遅れのヤクザ組織有るのかといった感じで突っ込み処満載でした。昭和のハードボイルドと言えば聞こえは良いが、感情のままに利益の出ない抗争して何をしたいのかが全く判らない。むしろ、ドラマ&映画となった破門の方が理性的で好きです。
「いつもの」は…ねぇ。
野毛で飲み屋を2軒経営しつつ、自由気ままな絵描きをしている男のハードボイルドな話。
やんちゃな若者の面倒をみてやる兄貴肌なところからトラブルに巻き込まレていく侠気ストーリーと、彼の絵や人間性の魅力に惹かれる女との色男ストーリーをミックスして進行して行く。
いずれにしても匂い立つ程に男前で渋い主人公をみせているけれど、余りも主張の強い二つのストーリーが同時に進行して行くし、主人公をみせることに系統し過ぎていて設定や展開がちょっとちぐはぐになってしまっているのが安っぽく感じて勿体ない。
シリアス一辺倒なストーリーで演技力に難のある演者さん数名が悪目立ちしていたのも勿体なかったし。
個人的には好きな部類の作品だけどもうちょい練り込んで欲しかったかな。
ノスタルジックなハードボイルド
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