「ちゃんと見てない感想ばかり」ドラゴンクエスト ユア・ストーリー Pocarisさんの映画レビュー(感想・評価)
ちゃんと見てない感想ばかり
いいねがたくさんついているレビューを見て驚いてます。
この映画の最後の方に出てくる「ある言葉」を、この映画全体のメッセージだと勘違いしているからです。
本当にちゃんと見ましたか?
この映画は、その「ある言葉」を否定する話ですよ?
私はアニメとしてもドラクエファンとして最初のシーンから何にも面白くなかったのですが、むしろ「ある言葉」を否定する展開になることで少しだけ見た意味があると感じました。
この映画で言いたかったであろう事は解るのですが、
描き方がイマイチなんですよね。
伏線があったとはいえ唐突にオチが始まり、
主人公のゲームを愛する心が奇跡を起こしたわけでもなく、
運営から渡されワクチンでウイルスを倒しても
「ある言葉」の完全否定には力不足で、
「虚構やゲームに魅了されたさまま大人になっても良い」
というメッセージが薄っぺらいものに感じられてしまいました。
あのオチを感動的に作るにはドラクエ5の部分が邪魔をしており、
ドラクエ5の映画としてはあのオチが邪魔をしている感じです。
別々の映画として作れば良かったんじゃないかなと思いました。
あ、ちなみに怒っている内容のレビューを書いている人は、
内容は薄っぺらいものでいいので
原作を再現したドラクエ5の映画を見たかった人と、
辛辣な内容のレビューを書くことそのものを楽しんでいる人の
二種類いると思いますよ。
ドラクエ5の映画を見たかった人にはあのオチは許せないでしょうし、
レビューを書くことを楽しんでいる人には何を言っても喜ばせるだけでしょう。
そもそも、映画はゲーマーのためのだけにあるわけではありませんよ。
ゲーマーを非難していると考えている時点で勘違いです。
映画のメッセージは明らかです。「虚構やゲームに魅了されたさまま大人になっても良い」
これを捉えた上でどう考えるかです。
もちろん、このメッセージ自体への批判はあり得ると思いますが。
あなたこそ、ちゃんと見ましたか?
主人公の言動や行動、映画の流れ、ストーリーが「ある言葉」を否定するに足りている場合にのみ成り立つのです。
なっていますか?
全くなっていませんよね。
この映画の構成では、散々にゲーマー達を馬鹿にする様な内容を45分続けた最後に「まあそれも認めてやっても良いよw」と言っているに過ぎません。
そこに皆さんは憤りを感じているのですよ。