「嚙み合わない感が秀逸。クセ者揃いのシュールな復讐劇。」スノー・ロワイヤル 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
嚙み合わない感が秀逸。クセ者揃いのシュールな復讐劇。
【賛否両論チェック】
賛:復讐劇がどんどん嚙み合わない方向へと進んでいく感がシュールすぎて、思わず笑ってしまう。登場人物や演出も秀逸。
否:何かにつけてすぐ人が死んでいく不謹慎なユーモアが満載なので、好き嫌いは分かれそう。グロシーンも結構あり。
・・・何でしょう、とってもシュールな復讐劇です(笑)。最愛の息子を殺され、復讐に手を染めてしまう父親の悲哀・・・まではシリアスなんですが、部下を殺された麻薬組織のボスが、対立する麻薬組織の仕業と勘違いした辺りから、雲行きが怪しくなっていきます。勘違いが勘違いを生む殺し合いに、たまの事件に大張り切りする警察と、逃げも隠れもしないネルズをも巻き込んで、シュールすぎる復讐の連鎖が繰り広げられていく様には、不謹慎とは思いつつも、思わずニヤけてしまいます。
そしてマフィアや殺し屋、ボスの息子から高級ホテルの従業員に至るまで、登場してくる人物達もクセ者揃い。どこか振り切っている人間ばかりで、それもまた滑稽に感じてしまいます。更には名前とその宗教のお墓の表示で、「死んだ」ということを説明する演出も、次第にものすごくシュールに思えてくるから不思議です(笑)。
グロシーンもありますが、一風変わった一癖も二癖もある復讐劇を、是非チェックしてみて下さい。
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