劇場公開日 2019年6月7日

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「リーアム兄さんの高倉健化、演出は石井輝男」スノー・ロワイヤル 笠部翔さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5リーアム兄さんの高倉健化、演出は石井輝男

2019年6月25日
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鑑賞方法:映画館

模範市民、キレる・・・このコピーだけで「日本侠客伝」を思い起こしたのは私だけではないはず、日曜日の午後、家族サ-ビスをほっぽり投げて駆けつけた東宝系映画館、開場前から寡黙に並ぶ諸兄は60代、70代(当方も50代。)。映画が始まるやいなや、リーアム兄さんがタトゥー&ピアスの小僧を殴り殺して「待ってました!」と日頃若い者にいじられて悔しい思いをしている当方溜飲を下げながら「もっといけ!」と思っていたら、映画は筋とキャラがとっちらかり、B 級感が漂い、時間を無駄にしたような思いがよぎり、と思えば時よりハッとするようなカッコ良さ、そしてとりとめのなさ、この感じ・・・そうだ、石井輝男!網走番外地!見てますね、タランティーノグループ!ラストの生き残ったネイティブアメリカンのボスがアラカンか若山富三郎に見えてきました!
エンディングの音楽もアメリカンルーツミュージックというより、東映音楽部に聞こえなくもない・・東宝系の箱だったはずなのに、ここは新宿東映か!と思ってしまったのでした。
でもリーアム兄さんは、高倉健+池部良という感じで、B級感満載の画面の中で、黙々と仕事(殺しと除雪)をこなしていて、カッコいい!一生付いていきます!という感じではありました。次回もよろしく!

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笠部翔