「復讐というお仕事」スノー・ロワイヤル 琥珀さんの映画レビュー(感想・評価)
復讐というお仕事
さすが模範市民賞!
たとえ吹雪の時であっても、〝誰もがやりたくないけど誰かがやらなければならない〟除雪という仕事を永年にわたり黙々と続けてきたからこその顕彰。
復讐という作業が進むにつれて、そもそもの動機や目的以上に、復讐というルーティンが〝仕事化〟。廃棄物処理も完璧です。イレギュラーな事態が発生しても、慌てることなく対処、事なきを得ます。その上、最後には思ってもいなかった先住民の〝重要取引先〟の社長⁈からも厚い信頼を勝ち取ります。
イーストウッド監督の『運び屋』でも似たようなことを感じましたが、男って自分がやらなければいけないと思った仕事(第三者からは誰がやっても同じに見えるかもしれないとしても)にひとたびやり甲斐とか責任感を持ってしまうと、結果的に家庭を壊すことになるような状況であっても仕事を優先してしまうところがあるのですね。
勿論、奥様や子供に対して、だから仕方がないのだ、という言い訳にするつもりはありませんが、男も女もそういうことがあることは知っておいたほうがいいと思います。
いや、今までは仕事の担い手の多くが男性という時代が長く続いてきたから、男特有の性向に見えるだけで、やり甲斐のある仕事に出会えた方は、女性であっても家庭より優先してしまうことがきっとあるのでしょうね。
男の方こそ、女性は仕事より家庭や子供の方が優先順位が高いはず、という決めつけはやめたほうがいいような気がします。
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