燃えよ剣のレビュー・感想・評価
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妙な構成になっているのは、今後の海外展開を視野にいれているから、かな??
今年143本目(合計207本目)。
今週は史実ネタが多いですね。こちらもその一つです。日本史に該当しますので、中学社会(歴史)まで習っていれば、新選組を知らないという方は少ないかと思います。また、おそらく、色々な事情(推測)であまりマニアックな話は出てこず、かなり淡々と進みます。
多くの方が書かれている通り、「起きた事件」を、後から回顧するような形で描かれます。普通、この手の実話ものはだいたい、誰かを主人公(今回の場合はもう明確すぎる)にした視点で描くのが普通に思えるので、かなり???という気がします。
また、いわゆる「池田屋事件」とその後の鳥羽伏見の戦いまでが8割強を占め、いわゆる会津若松市(現在)の籠城戦などの記述は少なめです(「八重の桜」ではないので…)。このため、極端に前半と後半の濃淡が強く、最後は函館戦争でおしまい、というのはもう10分くらいでぱぱぱっと描かれています。しかも主人公視点ではなく、「後からの回顧形式」というあまり見ないやり方なので、うーんどうだろう…という気はします。
ただ、この映画、最後まで見ていただくとわかるのですが、日本映画では一般に、あまり記述がないエンディングロールで「動物は傷つけていません」がちゃんと出てきます(英語訳になっていて、日本語でも出る)。日本映画ではほとんど見ませんので、上記のような「回顧形式」や字幕が多用されるところ(特に後半。鳥羽伏見以降はかなり早回しになる)などは、海外展開を想定した作りにしたのではないか、逆にいえばグローバル展開を想定して作ったのではないか…と思える点です。
そうすると、海外から見た日本の一つの「歴史の転換点」であるとはいえ、新選組の一連の行動というのは、海外進出という観点ではかなり難しいのではないか…と思え、それを想定したのであれば、あのような淡々という描写の仕方になったのではないか…と思えます。
採点に関しては下記のようにしました。
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(減点0.3) この映画自体、コロナ事情などもあり、1.5年近く伸びた映画で、しかも日本史に興味があればだれでも行きたくなる映画だと思うのですが、その延びた影響でもう少し公式から情報を出せるのではなかったのか…という点です。
少なくともここや、公式の予告編などからでは、あのような「あとからの回顧形式」は想定できませんし、ちょっと肩透かしを食らった方も多かったのではないか…と思えます。
ただ、「動物は傷つけていません」がわざわざ「英語で」出てくるということも考えると海外展開を想定していると考えるのが妥当で、そうすると、国内/国外で作り替えるわけにもいかなかったので、「日本でも国外でも観られる最大公約数」を考えたらこうなってしまった…と解するのが妥当で、そうであれば、そこまでの減点要素ではないかな、と思います。
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見所しかない2時間半
バラガキに憧れたクソガキ(私)
新撰組の始まりから終わりまでを土方歳三の視点で振り返る物語です
新撰組マニアかつ極度のミーハーな私としては第一報から期待すると同時にかなりの不安もありました
リアル厨二病だった中学生の頃は『いつか新撰組隊士になって土方さんのために◯にたい!』と思っているようなクソガキだった私としてはイメージや思い出を崩されるかもと斜に構えていたのです
結論から申し上げますとよかったです
ちょいと駆け足で新撰組を知ってる人向けの気もしますけど上下巻の長編小説をよく纏めていたと思います
配役もお雪さんはもっと大人しめの人がよかった!これじゃお龍じゃん!(龍馬伝)と思っていたが実際にはものすごくよかった
心配していた山﨑丞も自分のイメージとは違っていたけどウケを狙うでもなくちょっと面白い役所で悪くなかったと思います
音楽が洋風な感じで少々アレッ?と思うところもあったけど外国人相手に語っていたからなのだ思うとこれも慣れてきた。慣れってすごい笑
土方さんとお雪さんの想いや多摩4人組ののほほんとしたお話も好きだけどいちばんグッときたのは池田屋の人が必死にお客さんを守ろうとした姿。映画みてると新撰組のほうばかりに肩入れしちゃうけど侍だけじゃなく街の人も必死に戦っていた。他人のために命をかけられる時代だったんだなぁと思いました
物足りなかったところは山南さんの件があっさりしていたところ。もっと悲哀を描いて欲しかった。この人にはこの人なりの理由があったのだから
悪者として描かれた芹沢鴨や新見錦、伊東甲子太郎にだってきっと理由や意図があったのだろうね
でもこの映画はこれでいいのだ!
これは新撰組のお話ではなく土方歳三の物語なのだから
ラストの締めもとてもよかった
詳しくは言わないけどとてもよかった
賛否あると思うけど私はこの映画大満足でした
どうでもいいけど言いたい一言
実をいいますと初恋の人はお雪さんでした
お雪さんを好きでいてよかった
新撰組の実態を丁寧に
少し淡々と
岡田准一さんの主演ということで、ファブルも見てたし、立ち回りにとても期待していて、そこはそれなりに良かったです!
鋭い眼光とか、組織をなんとか作っていこうとする姿勢とか岡田さん自体は良かったんですが、
映画そのものが土方歳三の回想を映像化した形だったためか、盛り上がりとか起承転結に欠け、
「あの戦いはこんなふうだったよ」
という流れだけなのでなんだか淡々と説明されて映画が終わってしまった、という少し残念感がありました。
なんか、もっとこう「うわーこの戦いの時、この池田屋の時、土方さんの目線からだとどんな感じだったのかなー!!」というワクワク感とかが、いえ場面説明はちゃんとされているんですが、なかなかこう、興奮するような、ドキドキするようなテイストにならず。。
鳥羽・伏見の戦いでは思わず「ここに剣心がいたらなー」とか余計なことまで考えてしまいました。
ただ他の俳優さんについては、例えば山田裕貴さんはヒノマルソウル、リベンジャーズに続いてまた見れて嬉しかったです。彼が徳川慶喜を演じるとこうなるのかー、とかそういう発見はあって、全く違う人物像の演技が見れたこと、そこはとても良かったです。
それなりには勿論良かったんですが、岡田准一さんならもっと剣の立ち回りの凄い感じが演出的にさらに出せるんじゃないかな、と思ってしまって(欲張りかな)
でも道場で次!次!となぎ倒していく様や、洋装も似合っていて、騎馬姿もとてもカッコ良かったです!!
何とか合格点に達した作品か。
待て。も一回待て。またまた待て。
そんくらい待たされた感のある大作が、堰を切った様に連続開演の今日この頃。皆さん、いかがお過ごしでしょうか?
でですよ。待たされた大作がですよ。大作だけに、みんなして長い訳ですよ。どれもこれも2時間半が当たり前な訳ですよ。これが地味に辛い。ですが、クオリティは高い作品が続いているのは嬉しいです!
これは、司馬遼太郎ワールドですよ。「司馬遼の世界観を忠実に絵巻物大作にするぜ!」って言う声が聞こえて来る気がするくらい。予算も邦画としては破格と推測。兎に角、丁寧です。背景に映り込む街並みの景観から、衣装から、大小の道具類まで、手抜き感無し。撮影もやっつけ感ゼロ。役者さんも贅沢に使い切ってます。
また、冒頭のテンポの良い展開も好感持てます。最初ダラダラやると、五稜郭まで話が進まないもんね。それでも、終盤は飛ばし過ぎだけど。ただ148分と十二分に長いから。
物語り的としては、京都時代に重心を置く、当然の作り方ですが、鳥羽伏見の戦い以降を、も少しじっくりとやって欲しかった気もします。ラストサムライの悲哀に期待してた自分がいたもんで。また、沖田総司の人気の理由が判る物語りにもなってました。
昭和映画の絵巻物的な作りを感じさせる大河ドラマ。観客の年齢層は、やや高目。司馬遼太郎で新撰組となれば当然だと言うしか無いんでしょうが。
若い人にも見て欲しいよね、多少の予習をした上で。って言うのは思いしました。
普通に良かったけど。
土方のラストは、臭くても良いんで、過剰演出でも良いんで、もう一捻り欲しかったです。
新撰組史実を知ってから見るべし
とても良かったです。
この映画は、どれくらいその時の時代を知り、想いを馳せられるか、で評価が分かれると思う。
尊王攘夷思想はあれど、佐幕派の彼ら。
時代の流れとはかくも残酷で、
将軍と時代は尊王攘夷を捨て、そして、尊王倒幕に進んでいく。(違ったらごめんなさいw)
その中で、新撰組は、さまざまな時代の流れに翻弄されて、
芹沢を切り、試衛館時代から一緒にやってきた山南を切り、御陵衛士になった藤堂も切らなきゃならなかったわけよ!
一緒に仲良くやってきてたのによ。。。
もう悲しくて悲しくて。
ほいでやっぱりさ、沖田くんが、せっかく刀買ったのに山南さんしか切ってないとかさ、、、気がついたら近藤さんが斬首されてるし、もう沖田の心を思うと涙を流さずにはいられなかったです。
そして、彼らは、そんな時代の中、周りは鉄砲でバンバン撃ってるのに、刀を手放さず、散るわけですよ。
剣客の時代ではない、と分かりつつも、曲げられない士道のため、己のため、進まざるを得なかったわけよ。
その生き様が、しっかり描かれていて、私はとても良き映画と思いました。
ただ、感情移入できるだけの知識が必要ですね。
画的なリアリティはあるが内面のリアリティが薄い
時代の空気感はうまく出てるし、リアリティはあるんだけど、盛り上がりにかけたね。函館まで落ち延びて明治政府軍に徹底抗戦した土方歳三を突き動かした何かがが描かれていないから歴史絵巻物として終わってしまった感がある。
国際情勢を知ろうともせず、攘夷を叫ぶ公家や勤王志士たちの無知蒙昧な様子は、当時の空気感がよく出ていたと思う。彼らが事を起こしたら義和団の乱の二の舞になっていたかと思うとそら恐ろしい。
徳川慶喜の腰抜けぶりを山田裕貴がうまく演じていたよね。会津藩や幕臣を残してさっさと江戸にトンズラしちゃうなんてそもそも将軍としての器じゃなかったと思う。王朝の最後の主としてここまで醜態を晒した人物はそうそう見あたらない。
池田屋事件は、新撰組、長州方とも狭い空間で互いに傷を負い、血みどろの戦闘を再現した点では、すごくリアリティがあるんだけど、緊迫感が今ひとつだった。同じく芹沢暗殺のシーンも確実に地味に殺す演出は実際に近いのかもしれないが、鞘を掴んで数珠つなぎで侵入するって演出はちょっと疑問。
土方歳三は、イケメンの証拠が写真で残っているから岡田准一でピッタリなんだけど、いろいろと不満が残る作品になってしまって残念。
150年前の日本の美しくて儚い情景
武蔵から江戸、そして京都、そこから函館五稜郭までの、波瀾万丈だけどスジは通りまくってる土方歳三の戦いまくりの人生を描く
司馬遼太郎の原作もがっつりページ数あるし、上映時間150分とはいってもそりゃ全部は突っ込めないからどうすんだろうと思ったら回顧録の切り口、まぁそうだよなー
やっぱりいろいろ端折った感じは否めない
けど、特筆すべきはその映像、ああそうか、あのシーンはこんな色彩だったのか、という、150年前の日本の美しくて儚いリアルな情景が心を鷲掴みにしてくる
公開直前にコロナ禍本格化して、2年近くかかってやっと上映
そりゃ作品が作品だし、俳優の皆さんも気合漲っててよかった、できれば原作読んでから観るのがおすすめ
あっという間の時間でした
少しだけ物足りなさが
原作の面白さが余り出てなくて、脚本がイマイチ。
2020年5月公開予定のはずが、長い延期を経て、ようやく2021年10月に上映開始。
司馬遼太郎の原作は既に読んでいて、更に昔から新選組ファンである私。
前から楽しみだったこの映画、「一刻も早く観たい」と思い、初日に観に行きました。
しかしながら、映画が始まって、時間が経つ毎に、観ていてテンションが下がってきました。
原田監督が同時に兼ねている脚本がどうもイマイチで、要所要所で違和感を覚える箇所多し。
それぞれのキャラクターに引き込まれるような人間的魅力が乏しいというか・・・
観ていて感情移入しづらい場面が多いので、だんだん映画に入り込めなくなってきます。
この辺りは脚本や演出の問題が大きく、やたら暗い場面が多いのも気になります。
後半の頃には、何だかどうでもいいような気分になり、熱心に観れなくなってきました。
この映画で特に顕著なマイナス点は、言葉が聞き取りにくい場面が多過ぎるところですね。
長年の新選組ファンなので、石田散薬やら試衛館やら普段は聴けないワードがテンコ盛りで
土方歳三の写真撮影シーンとか、嬉し過ぎる映像が沢山出てきた点では楽しめたけれど、
映画全体としてはツッコミどころが結構あったりして、正直これは無いなと思ったりもして
原作の面白さが余り出てないし、監督の力不足を感じた作品でした。
ちょっと厳しいですが、2つ星。
あるようでない
教科書
昨年5月公開予定から延期してはや1年5ヶ月。少しずつコロナも収まり、タイミング的にはジャストなタイミングでの公開。ただ、初日の夕方の客入りが大スクリーンの3分の1というのが何とも言えない…
大まかにバラガキ時代から新選組結成、そして大政奉還後の最後の戦いまでを全て描きます。148分に本当に詰め込めるのか?という疑問を抱えながらも鑑賞。
まず良いところを挙げていきます。
役者陣の剣術に武術のクオリティはとても高かったです。狭い小屋の中で繰り広げられる血みどろの戦闘はるろ剣とまではいきませんが、狭さを活かしており良かったです。ちゃんと斬撃の音もしっかりしてますし、乱戦の様子も群像劇のように描かれておりリアルでした。
次に登場人物の描き方です。差異はありますが、沖田総司の愛嬌の良さだったり、美少年感は山田涼介さんにピッタリハマっていました。藤堂平助や山崎烝ははんにゃ金田さんや、ウーマン村本さんが演じられており、違和感なく観れて、ハマり役だったと思います。山崎のイメージは銀魂で固まっていたのですが、今作だと優秀な潜入捜査官として描かれており、こういう人物なんだなと知れたのが今作の功績です。一橋慶喜の頼りなさも山田裕貴さんの喋りのお陰で深みを増しています。土方も勇ましさの部分が強く描かれており、圧倒的強者感が素晴らしいです。お雪さんの愛らしさも魅力的です。
風景の作りもとてもうまかったです。定番の幕末の景色のみならず、広大な自然、教科書でも一度は見た建造物、他にも精巧に作られた建物もあり、世界観に違和感なく浸ることができました。
ここからイマイチだった点です。
一部の登場人物の描き方が曖昧でした。近藤勇も目立った活躍がないために、何故ここまで讃えられているのかが映画の中では分かりませんでした。芹沢鴨も登場から死ぬまでのくだりがほぼ描かれず、突然切り込まれて死んだ様にしか見えなかったです。そこまでの描き方がこの尺では非現実的だったんだろうなとは思いましたが、どうしても拭えない違和感が心残りです。
全体的に思ったのは教科書通りだなと思ったことです。意外性が全くを持ってないです。自分は幕末の時代の本を読むのが好きなので、山崎の描き方以外は大体どこかで見たものでした。もっと土方の意外な人間性や、深掘りされた新選組、劇中でもちょろっと触れられていた新選組内部の崩壊ももっと観てみたかったです。後半になっていくごとに駆け足になり、近藤や沖田の死に際もナレーションで済まされて、土方の死も感動できるはずのものなのに特に何の感情も抱きませんでした。ただ運ばれる様子からエンドロールに繋げられても…
かなり楽しみにしていただけなのに微妙な完成度になってしまったのは悔しいものです。戦闘描写に関してはしっかりしているのでそこに注目すれば面白い作品だろうなと思います。
鑑賞日 10/15
鑑賞時間 17:20〜20:00
座席 Q-26
たぶんいろいろ横槍が入ったんでしょう
原田監督作品は、なんか凄くまとまっている時とそうでないときの差が激しいような気がします。
本作は、岡田さんはじめ俳優人の演技はよく頑張っていたし、映像としても綺麗なんだけど、このシーンは何?って思えるようなところも多く、濃密な幕末を駆け足で表現する中で蛇足が多かったように思います。
また、一方でストーリー全体は、やはり駆け足なので、幕末について基本的なところを知っていないと今何の話しているんだろうとなってしまうので、他の方も書いているように誰向けの作品かわかりません。
恐らく監督としては、骨太映画を作りたかったけど、某オリンピックで悪名を馳せた企業が、こんな風に(タップダンスとかね)とか言ってめちゃくちゃにしたんだろうなと想像します。
日本には原田監督あり
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