劇場公開日 2021年10月15日

燃えよ剣のレビュー・感想・評価

全361件中、321~340件目を表示

2.5役者を使え

2021年10月16日
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下手くそな芸人を数人出すくらいなら役者を使え
くだらんキャスティングをすな

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shot

3.5待て。も一回待て。またまた待て。

2021年10月16日
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鑑賞方法:映画館

そんくらい待たされた感のある大作が、堰を切った様に連続開演の今日この頃。皆さん、いかがお過ごしでしょうか?

でですよ。待たされた大作がですよ。大作だけに、みんなして長い訳ですよ。どれもこれも2時間半が当たり前な訳ですよ。これが地味に辛い。ですが、クオリティは高い作品が続いているのは嬉しいです!

これは、司馬遼太郎ワールドですよ。「司馬遼の世界観を忠実に絵巻物大作にするぜ!」って言う声が聞こえて来る気がするくらい。予算も邦画としては破格と推測。兎に角、丁寧です。背景に映り込む街並みの景観から、衣装から、大小の道具類まで、手抜き感無し。撮影もやっつけ感ゼロ。役者さんも贅沢に使い切ってます。

また、冒頭のテンポの良い展開も好感持てます。最初ダラダラやると、五稜郭まで話が進まないもんね。それでも、終盤は飛ばし過ぎだけど。ただ148分と十二分に長いから。

物語り的としては、京都時代に重心を置く、当然の作り方ですが、鳥羽伏見の戦い以降を、も少しじっくりとやって欲しかった気もします。ラストサムライの悲哀に期待してた自分がいたもんで。また、沖田総司の人気の理由が判る物語りにもなってました。

昭和映画の絵巻物的な作りを感じさせる大河ドラマ。観客の年齢層は、やや高目。司馬遼太郎で新撰組となれば当然だと言うしか無いんでしょうが。

若い人にも見て欲しいよね、多少の予習をした上で。って言うのは思いしました。

普通に良かったけど。
土方のラストは、臭くても良いんで、過剰演出でも良いんで、もう一捻り欲しかったです。

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bloodtrail

4.5新撰組史実を知ってから見るべし

2021年10月16日
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とても良かったです。
この映画は、どれくらいその時の時代を知り、想いを馳せられるか、で評価が分かれると思う。

尊王攘夷思想はあれど、佐幕派の彼ら。
時代の流れとはかくも残酷で、
将軍と時代は尊王攘夷を捨て、そして、尊王倒幕に進んでいく。(違ったらごめんなさいw)

その中で、新撰組は、さまざまな時代の流れに翻弄されて、
芹沢を切り、試衛館時代から一緒にやってきた山南を切り、御陵衛士になった藤堂も切らなきゃならなかったわけよ!
一緒に仲良くやってきてたのによ。。。
もう悲しくて悲しくて。

ほいでやっぱりさ、沖田くんが、せっかく刀買ったのに山南さんしか切ってないとかさ、、、気がついたら近藤さんが斬首されてるし、もう沖田の心を思うと涙を流さずにはいられなかったです。

そして、彼らは、そんな時代の中、周りは鉄砲でバンバン撃ってるのに、刀を手放さず、散るわけですよ。
剣客の時代ではない、と分かりつつも、曲げられない士道のため、己のため、進まざるを得なかったわけよ。
その生き様が、しっかり描かれていて、私はとても良き映画と思いました。

ただ、感情移入できるだけの知識が必要ですね。

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のん

3.0画的なリアリティはあるが内面のリアリティが薄い

2021年10月16日
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鑑賞方法:映画館

 時代の空気感はうまく出てるし、リアリティはあるんだけど、盛り上がりにかけたね。函館まで落ち延びて明治政府軍に徹底抗戦した土方歳三を突き動かした何かがが描かれていないから歴史絵巻物として終わってしまった感がある。

 国際情勢を知ろうともせず、攘夷を叫ぶ公家や勤王志士たちの無知蒙昧な様子は、当時の空気感がよく出ていたと思う。彼らが事を起こしたら義和団の乱の二の舞になっていたかと思うとそら恐ろしい。

 徳川慶喜の腰抜けぶりを山田裕貴がうまく演じていたよね。会津藩や幕臣を残してさっさと江戸にトンズラしちゃうなんてそもそも将軍としての器じゃなかったと思う。王朝の最後の主としてここまで醜態を晒した人物はそうそう見あたらない。

 池田屋事件は、新撰組、長州方とも狭い空間で互いに傷を負い、血みどろの戦闘を再現した点では、すごくリアリティがあるんだけど、緊迫感が今ひとつだった。同じく芹沢暗殺のシーンも確実に地味に殺す演出は実際に近いのかもしれないが、鞘を掴んで数珠つなぎで侵入するって演出はちょっと疑問。

 土方歳三は、イケメンの証拠が写真で残っているから岡田准一でピッタリなんだけど、いろいろと不満が残る作品になってしまって残念。

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bion

4.0150年前の日本の美しくて儚い情景

2021年10月16日
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武蔵から江戸、そして京都、そこから函館五稜郭までの、波瀾万丈だけどスジは通りまくってる土方歳三の戦いまくりの人生を描く

司馬遼太郎の原作もがっつりページ数あるし、上映時間150分とはいってもそりゃ全部は突っ込めないからどうすんだろうと思ったら回顧録の切り口、まぁそうだよなー

やっぱりいろいろ端折った感じは否めない
けど、特筆すべきはその映像、ああそうか、あのシーンはこんな色彩だったのか、という、150年前の日本の美しくて儚いリアルな情景が心を鷲掴みにしてくる

公開直前にコロナ禍本格化して、2年近くかかってやっと上映

そりゃ作品が作品だし、俳優の皆さんも気合漲っててよかった、できれば原作読んでから観るのがおすすめ





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sysr

4.5あっという間の時間でした

2021年10月16日
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キャスティング最高
演出最高
印象的だったのは、錆だらけの名刀をいとも簡単に抜いたことを、柄本明が短い台詞で伝えるシーン。
また、容保公ファンの私としては、御宸翰の内容を泣きながら土方に話すシーンは感動しました。

あの短い時間で、新撰組の歴史をまとめたのは凄いなぁと思います。ストーリー展開が飽きない脚本ですね。

星5にしなかったのは、慶喜が駄目人間に描かれているから…
でも司馬遼太郎の歴史観だから仕方ないのかな…

しかし、会津の人間と新撰組は、男気があってカッコいいなぁ!

最後に、映像も良かったので、テレビだと感動は薄れると思います。劇場で観る作品だと思います。

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寅

3.5少しだけ物足りなさが

2021年10月16日
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鑑賞方法:映画館

時代劇はあまり観ないが新撰組の話だったし土方歳三の生まれ育った土地と比較的に近い場所で育った事もあり鑑賞した。あと30分上映時間が長くても構わなかったのでもう少しじっくりと新撰組の在り方と近藤と土方と芹沢そして斎藤の生き様を観たかった。

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ラブ

2.0原作の面白さが余り出てなくて、脚本がイマイチ。

2021年10月16日
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2020年5月公開予定のはずが、長い延期を経て、ようやく2021年10月に上映開始。
司馬遼太郎の原作は既に読んでいて、更に昔から新選組ファンである私。
前から楽しみだったこの映画、「一刻も早く観たい」と思い、初日に観に行きました。
しかしながら、映画が始まって、時間が経つ毎に、観ていてテンションが下がってきました。
原田監督が同時に兼ねている脚本がどうもイマイチで、要所要所で違和感を覚える箇所多し。
それぞれのキャラクターに引き込まれるような人間的魅力が乏しいというか・・・
観ていて感情移入しづらい場面が多いので、だんだん映画に入り込めなくなってきます。
この辺りは脚本や演出の問題が大きく、やたら暗い場面が多いのも気になります。
後半の頃には、何だかどうでもいいような気分になり、熱心に観れなくなってきました。
この映画で特に顕著なマイナス点は、言葉が聞き取りにくい場面が多過ぎるところですね。
長年の新選組ファンなので、石田散薬やら試衛館やら普段は聴けないワードがテンコ盛りで
土方歳三の写真撮影シーンとか、嬉し過ぎる映像が沢山出てきた点では楽しめたけれど、
映画全体としてはツッコミどころが結構あったりして、正直これは無いなと思ったりもして
原作の面白さが余り出てないし、監督の力不足を感じた作品でした。
ちょっと厳しいですが、2つ星。

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beast69

4.0わかりやすい構成

2021年10月16日
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『関ヶ原』の時同様、原作エピソードからチョイスして刈り込んでまとめてる原田監督の職人芸が炸裂し、わかりやすい構成。
源さんのキャラが素晴らしい。

そして、ひらパー兄さんのアクションで、ありとあらゆるシーンが全てOK。
エンドロールの「岡田准一関連殺陣 岡田准一」に感激しました。
面白かった。

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コージィ日本犬

2.5あるようでない

2021年10月16日
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168本目。
観たい作品、全て長い。
人身事故で電車がと思ったけど、なんとか間に合いーので。
でもこのキャスト見たら、大河の主役ばっか、確か奥さんもと思う人も多いんだろうな。
新選組となると、やっぱ大河で唯一観た作品だから、そのイメージがまだ残ってる。
原作未読なので、何とも言えない所もあるんだけれど、長い長いダイジェストを見た感じで、見せ場がある様でないのかな?
土方の生き様を描きたいのだろうけど、なぞってるだけなのかな。
どこか一遍を集中して描いても良かったのではと思う。

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ひで

4.0教科書

2021年10月16日
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ブレミン

1.5たぶんいろいろ横槍が入ったんでしょう

2021年10月16日
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悲しい

単純

難しい

原田監督作品は、なんか凄くまとまっている時とそうでないときの差が激しいような気がします。

本作は、岡田さんはじめ俳優人の演技はよく頑張っていたし、映像としても綺麗なんだけど、このシーンは何?って思えるようなところも多く、濃密な幕末を駆け足で表現する中で蛇足が多かったように思います。

また、一方でストーリー全体は、やはり駆け足なので、幕末について基本的なところを知っていないと今何の話しているんだろうとなってしまうので、他の方も書いているように誰向けの作品かわかりません。

恐らく監督としては、骨太映画を作りたかったけど、某オリンピックで悪名を馳せた企業が、こんな風に(タップダンスとかね)とか言ってめちゃくちゃにしたんだろうなと想像します。

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へたれ

5.0日本には原田監督あり

2021年10月16日
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幕末の日本人が持っていたエネルギーが画面から溢れ出て、観るものを引き込み、最初から最後までトップギアで走りきります。

岡田准一のカッコ良さは当然ですが、出てくるキャラが全員男前です。はんにゃの金田さん、ウーマンの村本さんはいい味出してましたし。

脚本が秀逸で、撮影や編集や音楽にもこだわり抜いた原田監督らしい、傑作に仕上がってました。

演者やスタッフのチームワークで高めあって完成させた熱意に感服です。いや、マジで同時期公開の洋画陣と比較しても、完成度は頭抜けてます。

なかなか

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shin

5.0時代に翻弄され、うねりに巻き込まれながら、逃げずに前を向いて突き進...

2021年10月16日
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時代に翻弄され、うねりに巻き込まれながら、逃げずに前を向いて突き進む姿は、土方歳三さんでした。なんといっても刀の捌き方も体の使い方も殺陣も圧巻で、その当時に生きている土方歳三さんでした。そして、なんども鑑賞して画面の隅々にまで込められた想いを漏らさず受け取りたいと思っています。

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ぶーひーめー

2.0期待外れ

2021年10月16日
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新撰組の活躍をダイジェストで紹介したような映画です。
ある程度の知識がないと話についていけないかと思います。
ラストシーンはちょっと美化し過ぎかな。
斎藤一さんはちょっとミスキャストかな。。

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ga

5.0「どうなりますか? ではなく、どうしまししょうか!」そして「かたちが良くねぇ」と土方歳三副長は言った。 長州倒すべし!

2021年10月16日
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刀は美しい そして 武士とは”死ぬ時を待つ者” だから 絶えず剣を脇に持つ
映画を通して「長曽祢 虎徹」「菊一文字」が登場する中で、土方副長の十一代め「兼定」を2代目300年にしたのは面白い脚色だと思う。良い!
劇中に兼定のアップはあったものの、題名に 剣 が付く位なので、武士の魂である刀を バックを極力暗くした中に"光をあてた美しい真剣''をカメラがナメるカットが欲しかった。それが脇差なら、鑑賞者にも解りやすかっただろうに。そんなカットを入れられない監督・脚本家は残念。

序盤のシーンで、轍(わだち)があったのも残念。シーン的にもカットして無問題ないので、修正して欲しい。
また浪士たちが最初に京都に入った寺廊下シーンや京都市内等の地面が
”土を奇麗に固めたもの”ではなく、どうもコンクリートのような硬さを画面から感じられてしまったが、おそらく誤解だと思うが違和感はあった。
濃い茶色を出す為に撮影前に水を撒いておいて欲しかった。
特徴ある髪形をした2名の子供エキストラが別シーンでも再度登場させたのは。。。
街中シーンはカット修正を希望

「め組」が顔をだしたり、ちょっと時期は早いが「ええでないか運動」をアクセントとして入れたり、人切り以蔵がでてきたのは当時を知るうえで、良い計らいで、考証と言うよりも
幕末好きを擽る。
そういった意味で、少々時代考証をまげて、娯楽映画として脚色しているが、その辺は愛嬌 映画として面白ければいい。

池田屋内に突入したのは4人、そして沖田総司隊士、藤堂平助隊士が離脱する中、劣勢になりながらも永倉新八隊士が、池田屋の鴨居を利用して、
脇差にて、バチバチと長州側の剣を折った事が大きな勝因なのだが、そのへんはもう少し事実に近くしてほしかった。

ざんバラ髪に序盤の猿のような”農民歩き”から侍に代わっていく 土方副長の成長を感じさせられた。
また座位での 切りあい は岡田さんの発案であることは想像できる。
岡田さんは他に代えがたき良き役者であることは間違いない。
他の演者も凡役者が居ない申し分のない良い役者陣であった。

土方歳三新選組副長の人生を2時間半で
どうマトメルのか見物だと思い、
今風の映画だから後半生に焦点を当てて、いきなり池田屋から始まるのだろうかと思っていたが、うまい脚本で上手くまとまっていた。
撮影や照明も見事申し分ない安心して観てられる”ザ・東宝時代劇」
池田屋事件や他の事件もキチンとこなし、大満足。

エンディングタイトルを観ていて気付いたのは「動物は傷つけていまむせん」と言うコメントと
スタッフを「***協力隊」と書いていた遊びが良かったです。

この映画を観たら、逆方向から「幕末青春グラフィティ Ronin 坂本竜馬」や「ええじゃないか」と見比べても良いと思う。
そして題名の意味を考えるなら「武士の一分」

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YAS!

5.0早口言葉でまくしたてるあの男!

2021年10月16日
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泣ける

悲しい

興奮

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ことしん

2.0こんなもんか

2021年10月16日
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司馬遼太郎の小説は大好き。岡田准一も好き。幕末のストーリーも好き。

土方歳三の一生が詰まってはいるけど、なんか繋がりの悪さでさめる。土方歳三の日記って感じの映画でした。

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3104

4.0良いシーンが沢山あるだけに惜しい出来上がり

2021年10月16日
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悲しい

興奮

知的

司馬遼太郎の原作は名著である。土方歳三を中心として、その生い立ちから仲間が集って非常に実戦的な天然理心流の道場を形成し、やがては京に上って新撰組として一世を風靡しながら、やがて戊辰戦争に伴って北に転戦しながら敗戦を続け、遂には箱館戦争で絶命するまでが俯瞰してある。百姓上がりの出自を馬鹿にされまいと、新撰組では武士にあるまじき行為には全て切腹を求めるという鉄の戒律で隊の規律を保ったが、男ばかりの集団の中では実は男色が蔓延して情欲絡みの不祥事も多発していたことが描かれている。

だが、この映画では男色関連の描写は一切描かれていない。そればかりか、時間のスケールを原作と同じにしてしまったため、全てのエピソードが要所のみとなっていて、登場人物の描写も表面的であり、原作や他のドラマで新撰組についてある程度知らなければ疎外感しか感じられないような作りになっていた。とても男色関連まで拾い上げる余裕はなかったということであろうか。隊士の扱いにも濃淡が見られていて、特に、明治維新後まで生存した斎藤一、永倉新八、原田左之助の中で、斎藤以外の二人の印象が極めて薄かったのが解せなかった。

解せなかったといえば、新撰組の隊服としてよく知られている水色のだんだら模様のものの他に、黒一色のものが登場していたのだが、あれはどれほど史実に沿ったものなのであろうか?その両者が混在しているなど、隊としての統一感に欠ける描写の意図が全く不明であった。また、若い頃の描写において、頭髪や衣服が非常に乱れていたが、あんな不潔な日本人はいつの時代にもいなかったはずである。またしてもこの監督の自虐史観を見せられたようで嫌な気がした。

印象的だった隊士役は山崎丞で、早口の関西弁で捲し立てるところや、表情に乏しすぎるところなどがいかにも密偵らしさを感じさせていた。また、藤堂平助をはんにゃの金田が演じていたのも目を引いた。最近テレビでは全く見なくなってしまったが、役者に転業したのであろうか?更には、理屈っぽ過ぎる山南敬介や、ヘタレ過ぎる徳川慶喜、苦悩を絵に描いたような松平容保なども印象的であった。

これまでに、土方を演じてきた俳優は数多く、映画とドラマで2度も大役を果たした栗塚旭を筆頭に、ビートたけし、山本耕史、渡哲也、地井武男、近藤正臣、中井貴一、役所広司などがいる。今作の岡田准一は実物の風貌にも近く、期待していたところ、殺陣の見事さでは歴代屈指の高みを見せてくれたと思う。惜しむらくは眼力の強さが終始抜けず、穏やかな表情に乏しかった点である。函館で戦死する数日前に撮影されたとされる現存する本人の写真からは殺気などは一切感じられず、意外なほど穏やかな風貌であるのに対し、岡田の写真は緊張感が迸っていた。

音楽担当は馴染みのない女性の作曲家で、ビゼーの「真珠取り」やカルメンの「ハバネラ」を引用した曲が印象的であった。特に冒頭と最後に流れる「真珠取り」は、同じ場面であることを示すのに見事に貢献していた。ただでさえ胸を打つ「真珠取り」の曲をああした場面で流されると、ひときわ胸に迫るものがあると実感させられた。

函館で土方本人が過去を語るという設定をするならば、話をもう少し絞った方が良かったのではないかという気がした。新撰組についての予備知識がない者には何がなんだか分からず、知ってる者にはあらすじを見せられているだけのようにしか感じられなかったのではないかと思う。血糊の量の多めな芹沢鴨の暗殺シーンや、スケールの大きい箱館戦争の野外戦闘シーンなどは非常に見応えがあっただけに、いろいろと惜しいと思った。
(映像5+脚本3+役者4+音楽4+演出4)×4= 80 点。

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アラ古希

4.0良かった

2021年10月16日
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とても楽しく鑑賞しました。ダイジェスト版感は否めず話がふわふわしてるようなところや独特な演出(歩き方とか)ちょっと気になる音楽のあて方とかもあります。カメラのアングルも気になるところがあったり、歴史に深くないとわかりにくかったり、また逆に、歴史好きな人には浅すぎたりというところもあったりはしますが、全体的にチグハグしたバランスの悪さはあるものの、何故かギリギリの均衡を保って面白く感じれ、今回の監督の作品はなぜか楽しめました、不思議な作品です。

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大粒 まろん