「幕末維新を駆け抜けた男」燃えよ剣 茶々丸さんの映画レビュー(感想・評価)
幕末維新を駆け抜けた男
学生時代、学校へいかずに司馬遼太郎の小説を読みふけった記憶がよみがえりました。竜馬が行く、夏草の賦、峠、などが印象に残ってますが、燃えよ剣は記憶に薄い。やはり、冷徹に描かれた土方に当時、共感できなかったのかもしれないです。
多くの敵を殺し、函館まで戦いぬいた土方歳三の生き方に賛否はあるでしょうが、ラストシーンで殺され、散っていく姿に涙がこみ上がりました。やはり、柴咲コウのお雪さんとのふれあいで、人間としての心情が描かれたからでしょうか。とにかく、壮絶な殺陣との対比に少し救われました。
原田監督の作品は独特のリズムがあり、見るものを飽きさせない。当時の世相を踊りなどで表現し、テロや暗殺ばかりでなく人が動いていると感じます。山崎丞の密偵役を、村本大輔起用したところはユニークで、新鮮組は殺伐な集団ばかりではないと、弁護をしているかに見えました。
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