劇場公開日 2020年1月31日

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「軽妙さが良い」嘘八百 京町ロワイヤル 藤崎修次さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0軽妙さが良い

2020年2月23日
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前作は見ておらず、古美術への知識も浅い状態での鑑賞だったが、充分に楽しめた。
中井貴一主演のコメディ映画と言えば昨年ヒットした三谷幸喜作の「記憶にございません!」が思い出されるが、あちらのように「ここは笑うところですよ」と言わんばかりのあざとさが無いのが良い。
それでいて、メリハリが利いていてテンポも良く、全く飽きることなく最後まで楽しめた。
エンディングがCKBなのもこの作品に合っていて良いチョイスだなと思った。

キャストもベテラン俳優陣で固めた中に坂田利夫、塚地武雅や山田雅人といった芸人達を適所で配し、彼らの持ち味を上手く引き出していた。その中でも意外と良かったのが、新進の陶芸家・牧野を演じた山田裕貴。出番こそ少ないがしっかりと存在感を印象付ける良い演技をしていたと思う。
彼はHiGH&LOWシリーズの村山役のイメージが印象に残っているのだが、今回のような「静」の役どころの方が合っているのかも。

ヒロイン役の広末涼子は舌足らずな喋りは相変わらずも、年齢相応の妖艶さを身に纏い、艶っぽくて魅力的だった。

藤崎修次