「贋作を造るんじゃない。あんたの腕が本物だって見せつけてやるんだ。」嘘八百 京町ロワイヤル 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
贋作を造るんじゃない。あんたの腕が本物だって見せつけてやるんだ。
続編。
芸達者が居並び、一芝居をうつ。ハラハラはしない。こうも役者が揃えば、急展開はないから。だけど、その分、盤石の安定感。
歪みって字はね、不正って書くんだよ、と言う。自分も歪んでいることを自覚しながらも、性根まで歪んだ悪党を懲らしめようとする、似つかわしくない正義心を見せる役は、中井貴一の得意とするところ。それはどこか上品ぶっていながら愛嬌を持つからだろう。バディが佐々木蔵之介っていうのも深みが増す。
この業界に限らず、世の中、みんな歪んでるし、みんな偽物なんだと思う。ただ、「どうせ歪むなら美しく歪みたい」。そこだよね、人間の生き方は。
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