「2、3回見ると。次回作にも期待。」貞子 jiyuuさんの映画レビュー(感想・評価)
2、3回見ると。次回作にも期待。
「リング」シリーズは見たことなかったので、比較論は展開できないが、これはホラー映画というより、「児童虐待」「兄弟愛」を描いた作品ではないか?
親に捨てられた貞子、親に虐待され放火される少女。それがリンクして行く。池田エライザ演じる秋川茉優も孤児で施設で育つ。唯一の肉親が清水尋也演じるユーチューバー和真。心理カウンセラーになったこともそれで理解できる。(決して医者ではない)
昨今の児童虐待問題を暗に風刺し、貞子とリンクさせていく。そして肉親愛を描く。20年ぶりに撮った作品ということで監督自身が歳を取り、成長したという事ではないのか?単純にホラー映画という事を期待している人には物足りないかもしれないが、きっと2回、3回と見ると感じるものが違ってくるはずだ。
ただユーチューバーのくだりがちょっと退屈。ユーチューバーのくだりをもっとコンパクトにして、秋川茉優と弟和真の孤児になった経緯を描いた方がいいと思った。
昨今悲惨な殺人事件や自動車事故が多発する現代日本にホラーと現代風刺、社会問題提起など、髪の毛で顔が分からないと聞いていたが、ラストで顔を出した「貞子」を通して日本に前例のない映画作り、次回作を期待したい。
ちなみに4Dというものを体験したことがなかったので、2回目の鑑賞を初めて4Dで体験してみた。予告編から水しぶきが飛んでくるのにはびっくりしたが、シートの揺れ、振動、風、さらに温風が出てくるのには驚いた。この手の映画やアクション映画に4Dはおすすめだと思う。1000円の追加は苦にならない。
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