サイダーのように言葉が湧き上がるのレビュー・感想・評価
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美しい
現代のひと夏のボーイミーツガールを描いた青春映画。細部に突っ込みどころはあるものの、一貫して少年少女の初々しさや青臭さを押し出していて、観ていて幸福な気分になれる。
特筆したいのは、SNSの使い方だ。現代っ子の恋愛映画よろしくスマホを使ったやりとりを描くのだが、いち対いちのメールやラインではなく、匿名基本のTwitterや顔出し上等の動画配信を舞台としている。
片や有名配信者、片やただの匿名アカウントだが、互いにいいねを押し合うところから始まる恋愛。双方がいじらしさを発揮するところがたまらなく良い。
また、ふたりの設定が古き良き『クラスのマドンナと冴えない窓際男子』の恋愛を想起させるが、ふたりのコンプレックスと特技によって無理なく恋が産まれるのも良い。
ラスト、コンプレックスの吹き飛ばし方もそれがSNSによって成就したことも、総ての要素が繋がっていたようで美しかった。
スマイル可愛い
サイダーの ように言葉が 湧き上がる
これが、分けてある意味を知れる。
結構キャラが濃く、いいメンバーなのに焦点が当たらなさすぎるのが難点。色々時間が足りてない気がする。
チェリー君もオドオドしすぎて少し嫌だ。スマイルがいい子すぎて可愛くて、可哀想。
2人の掛け合いのようなサイレントな描写は良かったし、最後のシーンは見ていて楽しかった。
青春ラブストーリーとしてはキュン不足
公開まで1年延期となり漸く観ることができました。
以下良かった点と悪かった点です。
良かったところ
・絵柄が個人的に好み
・声優に俳優を起用していますが違和感なく観れる
・配色が綺麗
・音楽もよく映画にあっている
・オリジナルストーリーなので真新しい気持ちで楽しめる
悪かった点
・キャラが横を向くとバランスが崩れる。(頭が長く見える)
・青春映画としては全くキュンとこない。耳をすませばを観た後のような余韻はない。
・サイダーのように言葉が湧き上がるとあるが、同じ俳句を繰り返し叫んでいるだけで言葉が沸き起こってる感じがいまいち最後までしなかった
・タイトルにサイダーとあるがとりわけサイダーが出てくるわけでもなくあまり内容とリンクしない
・毎週プレバトを見ているせいか俳句のクオリティの低さが気になったw
何はともあれ無事に公開おめでとうございます!
かなり、清々しい!!
出っ歯がコンプレックスのスマイルと俳句でしかコミュニケーションを取れないチェリーの淡い恋愛ストーリー。感情移入がしやすく、観ていて爽やかな気持ちになりました。コロナで、1年以上まちましたが鑑賞してよかった!
レコードが・・・
俳句以外では思ったことを口に出せない少年チェリーは、ヘッドホンで外部の音を聞こえにくくした生活をしてた。ある日、彼は出っ歯がコンプレックスでそれをマスクで隠している少女スマイルとショッピングモールで出会い、SNSを通じてやりとりする中で、少しずつ言葉を交わすようになった。そんな中、バイト先で出会った老人フジヤマが思い出のレコードを探している理由を知った2人は、レコード探しを手伝うことになった。一緒に行動するうちに距離を縮めていくチェリーとスマイルだったが、チェリーが引っ越しする事を言えずに一緒に花火を観れると思い込んでたスマイルとすれ違ってしまうという話。
絵がイマイチ。色の強弱もなくベタ塗りで手抜きにみえる。
たわいもないラブコメでどこにでもありそうなストーリーの作品。
酷かったのはスマイルがレコードを割る所で、レコードを扱ったことも無いような奴があんないい加減なレコードの扱いをしてたのに唖然とした。少々波打ってても音は聴けるのに、押さえるなんてバカくさくてみてられない。
ここのシーンだけでスマイルが大嫌いになって、その先はどうでもよくなった。
細かいことは抜きにして。
古臭さを感じさせるクセのある作画と背景の色感。観る者をあの頃に誘うよう。
そんな視点に変換する手法に思えた。
この作品はコンプレックスを抱えたスマイルとチェリーのロマンスとフジヤマおじいちゃんの過去のロマンスにポイントを置いて楽しむ映画だと思った。
自分のコンプレックスを受け入れて愛してくれる人がもしいたら、絶対好きになっちゃうよね。
細かい時空・システム設定がない現代の話。違和感と有り得ないを敢えて払拭し、素直な気持ちで、青春ラブストーリーとして楽しみました。
日常に有り得ない大問題が起こるわけでもなく(引っ越し位)。普通の人達の日常が描かれている。
案外、今求められているテーマなのかも。
Haiku boy meets Mask girl
去年の5月に公開予定だった本作。絵柄がすごく好みで、公開を待ち侘びていましたが、コロ助のせいで1年以上延期に。そんな中試写会に当選し、一足早く鑑賞。なんだか優越感があります。
簡単に総評しますと、とても大きな物語では無いけれど、心に響きまくりました。
物語は俳句を嗜んで、SNSにあげたりするどこにでもいる少年チェリーと、出っ歯が嫌で、暑い夏でもマスクをしているJK配信者のスマイルの2人と周りの人物のなんてことない日常を描いた作品です。自分自身、劇場アニメはたくさん観ますが、ここ数年は日常系に見えても規模の大きい作品が増えた印象があります。そんな中、至って普通を描いた今作は、普通なのに新鮮に感じました。
今作の魅力は沢山ありますが、背景や人物がとてもカラフルなところが好きです。この世の代表的な色は全部使ってるんじゃないのかと思うくらいの色彩の豊かさ。ショッピングモール、田んぼ、祭り、それらを引いて見た背景。全体的に目に優しいタッチの色遣いでもあるので、物語の一部に入り込めたような感覚になります。
人物も特別多くなく、一人一人が印象に残りやすい個性を持ち合わせています。これは声優さんの力も合わさっています。チェリー役の市川染五郎さんは、予告やCMで見た感じは大丈夫かな?と思っていましたが、本編を通して見てみると、そこまで気にならなかったです。チェリーがおどおどしたキャラというのもあり、意外とマッチしていました。スマイル役の杉咲花さんは、声がとても可愛らしいので(ただルキアの時はそれが裏目に出た)、スマイルが笑ったりする時や、照れたりする時に出す声にキュンとさせられました。脇を固める声優陣も、多種多様な役柄が溢れていて、毎秒毎秒新鮮な気持ちが味わえます。
序盤の2人の出会いの際の、ビーバーが倫理観そこそこ崩壊の暴れっぷりはこの作品でのアクション部分を担っていて、現実的なのに現実離れしたスケボーアクションはコナンにも匹敵するレベルです。画面が2分割する演出は現在では珍しくはないですが、スマホの画面風に分割するのは、ちょっとした工夫が施されており好きでした。
物語の大きなテーマは、富士山のおじいちゃんの探すレコードを見つけることです。序盤から終盤までは基本的にこの行動がメインになりますが、その中で2人が関係を深めていく感じです。高校生の青春ってこんな感じなんだな〜初々しいなぁ〜いいなぁ〜と思い観ていました笑
チェリーは引っ越すことをスマイルに言い出せずにいて、呆気なく一度は離れてしまいましたが、スマイルの配信や友人の手助けを受け、チェリーはスマイルのいるお祭り会場へと駆け出します。命の危機があるわけでもない、大切な人が危険な目に遭ってるわけでもない、それでも走るチェリーの姿は、いつの日か思い描いていた理想の自分がそこにいました。好きな人のために想いを伝える為にひた走る、なんて羨ましいんだろう。
会場に着いたチェリーが富士山さんのマイクを借りて、ただ1人花火を見ず、チェリーを見ているスマイルに向かって、俳句を交えながら告白する。何発も俳句をぶち込んでくるので笑ってしまいましたが、それでも可愛らしいなぁと思ってついにやけてしまいました。はっきりと好きと言ったあとのスマイルのマスクを外して見せた笑顔もまた素敵でした。
主題歌・挿入歌も素敵で、頭の中で何度もリピートしています。公開日にまた観に行くと思います。またひとつ大好きな作品が増えました。
"この気持ち 真っ直ぐにほら飛んでいけ!"
鑑賞日 7/8
鑑賞時間 19:00〜20:30
座席 M-18
一年経ち 夏のマスクも ごく日常
神楽座にて試写会鑑賞。
主人公のチェリーはデイサービスでバイトとして働く学生。ヒロインのスマイルはSNSでアイドル活動的な事をしている。
チェリーは俳句を作るのが好きだが人との関わりを極力避けて生きる。
一方のチェリーは可愛いことが大好きなイマドキ女子。ただ出っ歯である事を気にし矯正器具をつけ治療に励むもその姿を恥じている。
そんな2人がデイサービスのお爺ちゃんを通して関わり合いそして恋に落ちていく作品だ。
非常に綺麗で美しい色彩はとても魅力的で強く印象に残った。
また市川染五郎さんと杉咲花ちゃんの吹き替えはとても上手く見やすかった。普通にプロの声優さんともかわり映えしないように思えた。
試写会鑑賞だと心理的にも普通の鑑賞よりも良いところを探そうとしてしまいながら鑑賞してしまう癖があるが個人的には以上の2点以外残念ながら見つけることができなかった。
というのもこの作品は魅力的なキャラクターや美しい色彩はあるもののストーリーが淡白すぎるように感じてしまった。
引っ越し描写やレコード壊してしまった描写もそうだがハプニングやらあらゆる出来事は作品内でいくつも起きてもそれを超えるストーリーがついてこない。
この作品の一つのキーでもある主人公とヒロインのコンプレックスの克服までの描写も特に捻りもなく淡々としていて作品のキーになるまでもなく…
そして作中でいくつも登場する俳句もどれもイマイチな句ばかりでただ5・7・5に並べた程度のものが目立つ。
作品のタイトルでもあるサイダーのように言葉が湧き上がるような強いシーンも感じられず…
SNSを通してお爺ちゃんのレコードを探したりコンプレックスを避けながら生きる今らしい若者描写だったり見入る動機になりそうな部分はいくつかあったが結局その先に想像を超えるストーリーは最後までなかったかなというのが率直な感想であった。
ただ主役の2人の、特に花ちゃんの吹き替えはとても魅力的で楽しませてもらった。
ゲスト声優を招く作品では不安もつきものだがその点は全く問題ないと勧めることはできる。
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