劇場公開日 2021年7月22日

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「ぼくはすき」サイダーのように言葉が湧き上がる ruさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ぼくはすき

2021年8月1日
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鑑賞方法:映画館

映画館での予告の時点では観に行くか迷っていました。

お引越し、夏祭り、夜に走る主人公もよく見るやつに思えたし

ビジュアルについてもシティポップ調?いまふう、雰囲気?などと考え。

一応行ってみようと出かけて大正解。本当に良かったです。

実家が水田にモールどーん!!の文化圏なので、うんうん、あるなぁと懐かしく頬がゆるみました。
夜の田んぼのカエルサラウンド、謎の虫の声、あぜ道を普通に歩いて帰る。前をずんずん、猫一匹歩いていたり。

それでいて、ただの田舎なのに雲と光がダイナミックに彩り、どうしようもなく美しい瞬間があるんです。そんな切ない一瞬もさり気なく、かつふんだんに描かれていたと思います。

線と塗り の間合い、余白と行間の美学は浮世絵のようで俳句との相性も心地よかった。作品の世界観をぶれずに纏め上げていました。

男の子と女の子が空に舞い上がったりとかしないのに、とても良質なファンタジーを観た満足感が残りました。

作中の俳句が高校生の手によるものとエンドロールで知り、粋な仕掛けにまた幸福感上がりました。
細い指が、ちょっと恥ずかしいけど、迷って言葉を探す。いいなぁ〜
こんな素敵な形で青春を刻めて良かったね、と祝福したい気持ちです。

良い時間を過ごせました!

実家を思い出して一句w

青田波 畦行く猫のいさましく

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