閉鎖病棟 それぞれの朝のレビュー・感想・評価
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涙なしには見られない
《事情が無い人なんていない》
閉鎖病棟
2019.10.10 よみうりホールにて試写会
予告を観て綾野剛さんのお芝居を観たかったので試写会に参加できて嬉しかったです。
閉鎖病棟というものが分からなかった私です。色々な人達、ふとしたことで心が病んで・・・誰にでも?起こるかもしれない・・・それぞれの家族・・・環境・・・
病院で出逢う3人の主人公達・・・はじめは・・・しかし・・・ちょっとしたことで・・・
誰かのために(傷つけないために)・・・そして自殺未遂・・・
しかし・・・
生きて欲しいという気持ち・・・
立ち上がろうと・・・
映画館で観て何かを感じて欲しいと思います。
鶴瓶さん、綾野剛さん、そして小松菜奈さん。
鶴瓶さん、剛さんはもちろん
これからの小松菜奈さんが楽しみです。
それでも立ち上がれ!!
さて閉鎖病棟である。原作は未読です。
11月1日全国公開ですので、皆さまがこの文章を読むのはかなり先でしょう。
しかも私はネタバレが嫌いです。だから安心して下さい。予告編以上の情報は発信しません。
何故この映画を観に行ったのか?試写会の券を
頂いたからです。場所は有楽町、よみうりホールです。
今は慣れましたが、このホールにはトラップが
あります。ホールは7階に有ります。貴方は階段で行きますか?それともエレベーターで行きますか?
最初私はもちろんエレベーターで行きました。ところが! 入り口は長蛇の列!しかもその列が階段の方に続いている。階段は横幅で5人分くらい。4人分は開場を待つ人で埋まっている。
その狭い所を謝りながら下って行く。
冷ややかな視線。(こいつ馬鹿だ)
4階、3階.まだ下ります。
気付くと1階!元の場所に戻ってきた!
ねずみの嫁入りか!!
ん?!デジャヴ感。タイトルは言えませんが
ある!ある!
例えば1枚の写真を探して、グリーンランド、
アイスランドに行く映画。
あるいは大切な人のお墓を、探して欧州から
アメリカに行く映画。
ねずみの嫁入り映画!結構好き(好きなのかよ!)
さて本作ですが、物語の大半は精神病院で展開します。精神病院が舞台の映画と言えば、あの
映画です。「カッコーの巣の上で」ジャック・
ニコルソンの名演技!衝撃的な結末!
ちなみに英語で CuckonsはCrazy
つまり精神病院の事です。
物語は笑福亭鶴瓶が演じる秀丸。綾野剛演じるチュウさん。小松菜奈演じる由紀。この三人を軸に進みます。三人とも熱演です。
秀丸は死刑執行を免れて、ここに来ました。
共感できるのか?私は・・・共感しました。
その後の事件、全てに共感してしまいました。
私が狂っているのか?
チュウさんはいわば視点です。引きの芝居で全体を俯瞰しています。無味無臭、個性を抑えて
受けの演技に徹しています。
由紀は不幸担当。正視に耐えない場面が多い。
辛い。悲しい。憎い。様々な感情を共有しました。演じた小松菜奈も素晴らしい。可愛いだけじゃない!演技派です。
小林聡美もいい。サンドイッチを作っているだけじゃない。冷静沈着、泰然自若、公平無私。
確かに重い映画かもしれません。でもクスッとする所も有りますし、泣ける場面も有ります。
私の周りの方はみんな泣いていました。私も泣きました。
なにが正常でなにが異常か。なにが正義でなにが悪か。考えさせられました。
そして救いもこの映画には有ります。
誰かがどこかで眠れぬ夜明けをみつめている。
誰もが心に見知らぬ夜明けを抱えている。
それでも夜はあける。
それでも生きろ!
それでも立ち上がれ!!
悲しみが体いっぱいに私を覆い尽くす。
小松菜奈さんの大声で泣き叫ぶ表情が、ずっと頭の中にこびりついて離れない…。
「誰か、彼女を助けてあげて!!」と思わず叫びたくなるような、強烈なシーンでした。
観終わった後は、爽快感が1ミリも無く、罪悪感がばかりが残ってしまうという…。
この映画の行末は、各々が感じ、考えることが重要となってきそう。
舞台は精神科病院。
心に傷を負った様々な患者さんが生活している共同施設。
この病院では、部屋自体に鍵はなく病院の出入り口だけに鍵をかけています。
なので、患者さん同士が話したり、食事を共にしたり、外出も出来るという、なかなかの自由な環境。
だからなのでしょうか?
患者さん同士の中がとても良い反面、対立したりトラブルになりやすいのも事実。
この映画では、そのトラブルに巻き込まれた小松菜奈ちゃんと、彼女を守ろうとした笑福亭鶴瓶さんの葛藤が描かれています。
心の病という難しいテーマだからこそ、その演技も難しい…!
はずなのに、どの役者さんもまるで、本当に精神病を患っているかのような、レベルの高い演技でした!
皆さん、よく研究されているなと感心する、ところがいっぱい。
内面を表現するって本当に大変だと思いますが、一人一人が自分の役割を理解して、その役になりきっているところに感動しました。
中でも綾野剛さんの演技は天才的にうまかった!
普段から影のある役が多いからか、心に闇を抱える役は本当にリアル!
小松菜奈さんと、鶴瓶さんを支える重要な役どころになっていました。
精神の病というのは、周りがどうにかして解決できるような簡単なものでは無いのが難しい…。
結局、自分自身が変わらなければ、どうにもならない…。
病気を克服するには、起こってしまったことから、自分が変われるかどうかが大事ってことなのかもしれない。
悩みを抱えていない人間なんていない今の世の中で、自分が生きやすいように調節できるかどうかが大切になってくるのではないかなと思いました。
なかなか難しいこと書いてますが、心の病というのは根深い…。
一生その人の心に深く残ってしまわないことを祈りたいです。
今回は色々と考えさせられる映画でした。
原作があるようなので、そちらも読んでみたいです。
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