劇場公開日 2019年11月1日

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「ネタバレあり」閉鎖病棟 それぞれの朝 モンブランさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0ネタバレあり

2019年11月5日
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鑑賞方法:映画館

怖い

楽園がとても良かったので、同じキャストの綾野さん、片岡さん、根岸さん出演なら観てみようと思い観賞。このお三方そして小林さんの演技は良かった。特に綾野さんはまさにその人になりきっているような迫真の演技で素晴らしかった。ただ良かったのはそれだけ。最初はドキュメンタリーのように話が進んでいくのだが、途中からとても現実から離れたような内容になり、元々偏見を持たれるような題材なのにも関わらず、より誤解を生むのではないかとこの作品によって辛い思いをする人が出なければ良いなと思った。何がしたくて作ったのかわからない作品。鶴瓶さんも普段のバラエティーとは勿論違っているのだが、以前戦時中のドラマで見た演技と同じようにしか見えず、特段上手いわけではないと思った。

ここからはネタバレで。
閉鎖病棟が牢獄のようだろうとは思わないが、冒頭のシーンから違和感。鍵のかかった閉鎖病棟に看護師が入ってくるのだが、オートロックでもないのに、ドアが開くところに患者がいるのに普通に入ってくる。患者が看護師さんをちょっと押せば普通に出てこられてしまう状況に閉鎖病棟である意味がわからない。そして、ほとんど出て来なかった医者が患者の退院時に玄関まで看護師と共にお見送り。小さな病院や患者と距離が近い病院、例えばナースのお仕事くらい患者と距離が近いなら理解出来るがそのような感じもしなかったのにと思った。
そして、玄関で退院する患者に注意事項を言っていた気がするのと、ほとんどの患者が玄関にお見送りに出て来ているのも不思議すぎる。両方ともナースステーション等でやることではないだろうか。
小松さんの演技はとても残念。あんな事があったようにはとても見えないし、あんなに短期間でそんな事があるというのも疑問だが、そういうのを引き寄せてしまう人だったとしても違和感がたくさんある。演出に関しても原作を読んでないので原因がどこにあるのかわからないが、父親との事を病院が知らなかったとしても、あんな状況を作ってしまうのは大問題だし、あんな事があった事を病院が把握出来なかったとしても、逃げ出してしまっているのは病院としては大問題なのにそんな気配もなく、どういう経緯で退院になったのかも不明。いくら法廷で証言しなければと思ったとしても、あんな事を何度も経験した人とは思えないほどあっさりしていて、小松さんの演技力の無さもさることながら演出に唖然。当時、演技力があるとは思えなかったが、真昼の月での常盤さんの方が心情表現は断然出来ていたと思う。
そして、幻聴が聞こえてしまう事に関しても単におかしくなった人のように片付けられている気がした。幻聴や幻覚はが神経系の病気が原因だとすれば誰でもなる可能性があるような事を聞いたことがあるので、そこにも違和感しかなかった。

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モンブラン