「重かったけど救いはあったかな⁈」閉鎖病棟 それぞれの朝 marimariパパさんの映画レビュー(感想・評価)
重かったけど救いはあったかな⁈
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これも重い重い映画でした。『友罪』を観終わった時と同じくらい。ただ救いは法廷での小松菜奈さんと綾野剛さんの言葉、そして鶴瓶さんのエンドロール前の生きることに再び向かおうとする姿でした。精神病院というセンシティブな題材をうまくまとめられたストーリーですね。原作の力なのでしょうか?全体として重く流れる空気の中、それぞれの役者さんたちの演技が光る作品だったと思います。鶴瓶さんは落語家でありながら即興でドラマを演じる『スジナシ』(名古屋CBCで数年前まで放送)でも定評がありましたが、法廷でのセリフなし、表情だけでの演技は秀逸でした。綾野剛さんはここのところ映画出すぎ感は否めませんがそれだけ監督さんたちから求められていることの証なんだと思えるだけの熱演でした。そして最も驚いたのは小松菜奈さんの存在感です。心に闇を持ち閉ざされた表情から2人にうち解けていく中での表情の変化。そして1人号泣する姿には自然と涙が出ました。今までのティーン向け恋愛映画はあまり観る機会がなかったのですが、この前観た吉岡里帆さんのごとく彼女がこれから映画界で確実に成長するであろうことを予感させる作品なのではないでしょうか?脇を固める小林聡美さんや平岩紙さん渋川清彦さんも見事な存在感でした。強いて文句をつけるなら、今回平山監督が脚本も手掛けていますが、脚本家に任せられた方がテンポよく暗くなり過ぎずに出来たのではなかったのでは?なんて思いました。
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