「死刑と犯罪について一人一人に問いかける作品」閉鎖病棟 それぞれの朝 Dポッターさんの映画レビュー(感想・評価)
死刑と犯罪について一人一人に問いかける作品
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心が健康な時でないと引きずられそうな重苦しい空気感があります。
冒頭の絞首刑のシーンや、それぞれの心が壊れた時の回想シーン、精神を病んでいる人たちの病院内での振る舞い、不倫現場を観ての逆上殺人、裁判のシーンなどはホラーよりよほど怖い…
また俳優さんの演技は見事で、見応えはありますのでこれらの点は☆5つです。
何度挫折しても立ち上がろうとする姿は涙ものです。
しかし果たして妻の不倫現場を観て逆上して妻、不倫相手、認知症の母を殺めた事で終身刑ではなく絞首刑という物語の根幹に腹落ちしない点で☆1点マイナス。
☆2点マイナスは作品全体に漂う暗さと胸糞の悪さ、チュウさん(綾野剛)が精神を病んだ理由が描かれない点です。
主要人物の本来の家族がク◯すぎて、家族がテーマの一つなのだと見受けられたが、救いがないと感じだから。
絞首刑の生々しいシーンを観て、日本は欧州や先進国で進む死刑廃止に逆行している事にも考えさせられました。
冤罪も度々ある中で第三者が他人の命を裁くという事について世に投げかける意味でこの作品は大きな楔だと思いました。
という点から☆0.5点プラスで3.5点としました。
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