「ボルシチもピロシキも出てこないのになぜか心が温かくなる 瞼の裏もじわーっと熱くなる」ニューヨーク 親切なロシア料理店 カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
ボルシチもピロシキも出てこないのになぜか心が温かくなる 瞼の裏もじわーっと熱くなる
子供二人をワゴン車にのせてDV夫から夜逃げする愛くるしいママ。お金がないので、子供を図書館に置いてパーティー会場に忍びこんで飲み食いしたり、万引きしたり。キャビアが気にいった下の子が「まだ旅行?」と何度も確認するのが可笑しかった。
仕事をクビになってしまい、やけっぱちで、オフィスビルの窓ガラスを破って頑丈そうなワークチェアを道路に投げ捨て、ケツまくっちまう青年。
大病院の救急担当の看護師(おそらく心理カウンセラーの資格も持つ)は多忙なのに、教会でこころに傷を持つ人たち向けのボランティア団体も主宰するし、ホームレスに無料の食事支給の手伝いもする。頑張り過ぎる人。勤務明けにひとりで寄る行きつけロシア料理店。
おじいさんから老舗の店を受け継いだが、経営には興味がまるでない老人(ビル・ナイ)。
弟とロシア料理店を経営していたが、弟が麻薬に手を出し悪い奴らとつるむ様になり、刑務所に入る羽目になったが、報酬や勝訴にこだわらない親切な弁護士に助けられた青年コック。
親切な弁護士は青年コックの付き添いで教会の会にいるだけと言うものの、弁護士?と思うぐらい不思議ちゃん。
老舗ロシア料理店が「家」となり、なにも取り柄のない主婦と子供を見守り、助ける人々が互いに支え合うのを見て、まるで自分が親切な人々に囲まれて、愛されていると勘違いしてしまうような素敵な映画でした。
親切戦隊ストレンジャー
ロシア料理店でのバントの生演奏もよかった。House of Rising Sun と wayfaring stranger だったかな。映画の題も The Kindness of Strangers. あのでかいギターみたいなロシア楽器はなんていうんだろう?ドアボーイで雇ってもらった青年(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)があの楽器を抱えて店の外で呼び込みに出る時に、オーナーのじいさんに「弾けるか?」と言われて、押さなきゃ開かない店のドアを「引いて」開けようとするエンディングの元のセリフが気になりました。たぶん、訳の人のアドリブですね。ケイレブ・ランドリー・ジョーンズはミュージシャンでもあるらしい。最初は危なっかしい役でしたけど、ボランティア側から施しを受ける方にもなったりして、引き立て役だったけど、よかったです。
あの椅子は最後はどこに行ったんでしたっけ?
iwaoz さん、
ありがとうございます。
バラライカでしたか。
井上陽水と奥田民生がプロデュースした女性ユニットで、カニ食べ行こうとかいう歌歌っていたコンビの歌の歌詞にもありましたね。
そうそう、イスは弁護士事務職に落ち着いたんですね。そうゆう、コネタもおしゃれな、いい映画でした😅
ありがとうございました。
映画中、コントラバス・バラライカと言われてましたね。^ ^
椅子は、偶然にもジョン・ピーターの事務所にやって来て、クララがそれを見て、少しホッと笑顔を見せてたのが、印象的でした。
(^^)
ただ生き延びることがやっとの人たちが、今も同じ時間を生きている事を感じました。希望はまだある、というラストで本当に良かったです。
自分も今を大事に生きたいですね
今晩は
いつもありがとうございます。
御指摘の通りです。
修正させて頂きます。
これからも当方の稚拙なレビューへのチェック、よろしくお願いします。ご指摘いただくことがないよう、精進します。
では、又。
-以前、ご指摘いただいたレビュータイトルも速攻で修正致しました。
お恥ずかしい限り・・-