「伝統対進歩でなく、自己存在を問う物語」ペトルーニャに祝福を Boncompagno da Tacaocaさんの映画レビュー(感想・評価)
伝統対進歩でなく、自己存在を問う物語
日本でまず見ることがない北マケドニア映画とあって、終映直前に見てきた。この国はヨーロッパの片田舎という感じだが、首都スコピエでなく更に田舎が舞台で、なんとも町の雰囲気も素朴な感じ。
女人禁制の行事で主人公の無職アラサー女性が幸運の十字架をつかんでしまう小さな事件だが、伝統対進歩の図式で報道しようとする女性レポーターも浮いてしまうような自己実現が難しい社会の中で若者が自分の存在を自問するという、どこか普遍的なテーマを抱えた映画なので、私たちにも何か伝わるものがある。
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