「何もない人間」ある船頭の話 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
何もない人間
村外れの川辺の小屋に独りで暮らす渡し船の船頭の話。
橋の建設が始まり仕事の終焉が見えてくる中で、流されてきた大ケガを負った少女を助け共に暮らす様になっていくストーリー。
主人公と仲の良い青年源三との描写がアクセントになってはいるけれど、村人や橋の工事関係者等、様々な人を渡しながら少しの会話を交わす日常が深掘りされるでもなくまったりたっぷり続いて行く…名前の由来の件では、トイチといえば奈良漬けだななんて脱線した思考が頭に浮かんだ程のまったり感。
その割にやけにサスペンスフルな少女の噂話が背後に流されているというね…。
世情を受けて変わって行く人と変わらない人の機微がどうのというには少女の件はエキセントリック過ぎるし、それをやるにはまったりがたっぷり過ぎて怠いし、と鑑賞している最中から感じてしまった。
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グレシャムの法則さんのコメント
2019年9月17日
確かにまったり度が高かったですね。
川のせせらぎや森林風景によるヒーリング効果で眠気に襲われたり、『プライベート・ウォー』の使命感を思い出したりしてました。