「俳優さん達は良い芝居しているんだけど・・・」ロマンスドール 藤崎修次さんの映画レビュー(感想・評価)
俳優さん達は良い芝居しているんだけど・・・
蒼井優って童顔だし、声も可愛らしいのに問い詰めたり、自棄になったりするシーンでは凄味や迫力を感じさせるから不思議。特に目による心象表現はピカイチ。
きたろうや渡辺えりや大倉孝二もハマり役でいい味出してる。
ただ、前半部分の展開が雑過ぎる。後半のきたろうの回想シーン以降の流れが良いだけに尚更残念。
それと、せっかくラブドール製作という普段まず取り上げられることのない職業を題材に選んだのなら、例えば素材の発注や調合といった細かい作業の描写まで盛り込んでみても良かったのではと思う。
ラブロマンスとしても、性的表現にばかり注力していて心理描写が薄いかな、という印象。
この作品に限らず、角川映画は性的表現や暴力シーンの過激さが売りといったイメージが強い。
(この作品はまだソフトなほう?)
余談。エンドロールで気付いたのだが、この作品の当初の公開予定は昨年だったのね。お蔵入りしなくて良かったと思う。
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