劇場公開日 2020年3月20日

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「I'm a Bitch,I'm a Boss‼︎」ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY KinAさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5I'm a Bitch,I'm a Boss‼︎

2020年5月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

まじで話したいところから話すじゃん!

あちこち行ったり来たり、飛び回るハーレイの語り口のおかげで少々混乱すること数回、ふんわり軽くて薄いストーリーに少々興味を無くすこと数回、でもまあいいか~とヘラヘラ開き直ること数回。
それでもまあまあ楽しいポップ・ムービー。ファッキン・ハーレイ・クイン!イェーーーイ!!

とにかくキャッチーなキャラクターと、ポップに弾ける演出、目で見て耳で聞いて身体で感じて楽しむ映画だった。
ダイヤがどうとか、ブラックマスクの目的とか、誰が誰をどうしたいんだとか、ストーリーのキモ部分がなかなかボケて感じて、正直とても「どうでもいいな~」と思っていた。ごめんねハーレイ。

ブラックマスクのあまりのショボさには唖然。
頭悪いしなんかダサいし顔かわいいし…悪役としてやる気あんの!?と喝を入れたい。
顔面剥ぎだなんて最高に滾る趣味持ってるんだから、なんかもっと、今まで剥いできた人間の顔を乾燥させて部屋に飾るとか、そのくらいはしててもいいんじゃない?

そもそも今のユアン・マクレガーってすごく穏やかで優しそうな顔をしているから、こういう単純な悪役には向いていないのでは、なんて思ったりして。

とまあグダグダ言いつつも、カラフル入り乱れる乱闘シーンのガンギマリ感に釘付けになり、アゲアゲな音楽にノリノリになり、目の前で繰り広げられる映像の楽しさにテンションは持続できていた。
遊園地アクション大好き。もう永遠に観ていられる。
あ、スローモーションの多様はダサすぎるからやめてくれ!

最近気づいたのだけど、私はアクションムービーやヒーロームービーになると物語理解力が著しく低下してしまうようで。
「ある組織において重要なアイテム」が「どう重要なのか」をきちんと肌で感じられないまま映画が進んでしまうことが多いのよね。
そのあたりをアクションシーンの楽しさやキャラの魅力が補ってくれるからいいんだけどね。もちろん、そんなことにはならないアクション作品もあるしね。

ことホラーにおいてはいくら説明不足の作品でも空白を埋める思考回路が整っているし、わからないことを楽しめることが多いから、これはもう適性の問題なのかもね!

ただし今作のストーリー展開で一つすごく好きな点、それは四人の女性(+女児)が結構ギリギリまで反発し合っていたこと。
いつなってもチーム組む気配がしてこないハラハラ感がとても良かった。
クロスボウ…ハントレスちゃんの取って付けた感も好き。

最終的に「カサンドラ超絶プリティーKAWAII★KAWAII★」と「エッグベーコンサンド食べたい」くらいしか残らなかったけど、ヘラヘラ楽しくは観られた。
あーあ、私もモラルなんて知ったこっちゃない!とばかりにハジけた暮らしを送ってみたいわあ。バッドガイと付き合って別れて思い出の場所爆破したいわあ。

ちなみに後日、「スーサイド・スクワッド」を観たんだけど、あの感じで終わったのにどうしてハーレイとジョーカーが別れることになるのかわからなくなってしまった…。

KinA