劇場公開日 2019年11月29日

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「後半が「?」」ドクター・スリープ さびたん33さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5後半が「?」

2019年12月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

言わずと知れた恐怖映画『シャイニング』は、1980年に巨匠スタンリー・キューブリックによって映画化され、後の映画に多大な影響を与えた名作である。シャイニングでは、雪に閉ざされた山奥の巨大ホテルで、邪悪な悪霊によって狂気に憑りつかれた小説家ジャック(ジャック・ニコルソン)とその妻子を描き、観る者を恐怖に縛り付けて離さなかった。私もその一人で、DVDや作品を徹底解析したDVD(『ROOM237』)も購入して何度も観た(ジャック・ニコルソンの大ファンであることも手伝っているが)。

シャイニングにはいわくがある。原作「シャイニング」(1977刊)はS・キングの名作だが、映画化にあたって、監督のスタンリー・キューブリックは原作に大幅に手を入れた作品にした。そのことにつき、原作者のキングが激怒したのは有名な話である。しかし、シャイニングはキングにとっても思い入れ深い特別な作品であることに違いはなく、続編が出版された(「ドクター・スリープ」2015.6.文藝春秋)。

その原作の続編が出版されて4年。出来上がったのが本作である。本作は原作者のキングも満足していると聞く。

さて、本作ドクタースリープでは、惨劇から生き残った息子・ダニーの40年後の生きざまを軸に描かれる。ダニーは、40年前の雪山のホテルで、狂った父親ジャックに殺されかけたトラウマをいまだに抱えている。中年になった今も社会から避けるように孤独に暮らす彼のまわりで児童ばかりを狙った連続殺人事件が起きる。「邪悪」を保ち「生気」によって半不老不死の命を持つ者たちの仕業だった。ある日、ダニーの前に強い「シャイン」(ダニーと同じく超能力)を持つ少女が現れる。

ダニーと少女は、この連続殺人事件を追う中で、かの雪山ホテルに辿り着くのだが、はて、殺人集団と雪山ホテルに巣喰う悪霊の3者がなぜダニーを結びつけるのか?観ていて「?」が頭の中を駆け巡った。矛盾があるのである。ネタバレは避けたいので、ここでは書かないが、少なからずこの相関関係には無理がある。

だが、いずれにせよ、「続編は成功しない」のセオリーのハードルは越えていると言って良い作品に仕上がっている。特撮や恐怖といった点もキチンと抑えられている。長い映画だが、長さを感じなかった。 ネタバレではないが、最後に一言。ラストシーンはB級映画のそれである。

18R映画ということもあり、上映は深夜に及び、観客は13名のみであった。興行的に成功しているかどうかは不明である。

さびたん33