「安眠枕みたいなタイトルだが」ドクター・スリープ Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
安眠枕みたいなタイトルだが
その時代を超えた映像美や技法こだわりで
Wikipediaにすらオマージュ作品は紹介しきれないと降参させた
不朽の名作シャイニング
ガンダムのニュータイプ表現にも影響があったのでは
と思わされるほどの作品の今更な続編
完成度は果たして・・
よく出来ていたし十分面白かったですが
続編としてはやはり無理矢理感はありました
40年前の「前作」はホテルが人間を狂気に変える部分が舞台でしたが
今作でハッキリ個人差のある能力としての「シャイニング」と
その生気を食らう事で生命を永らえてきたヴァンパイア
のような存在との対決が中心となります
ホラーハウス映画ではなくなった部分に
違和感を感じる人もいるかもしれませんが
そもそも前作もあんまりホラーハウスで知恵を使って
仕組みを駆使して脱出を図るという内容ではないと
思っていたので違和感はありませんでした
ただそうしたせいでホテルを登場させる必然性が
どうしても薄れてしまった感は否めません
登場するホテルは観ている側にも懐かしさを覚えてしまいますし
血の洪水も観光地の名物みたいにドバーッと出てくる
シーンはもうホラーというより恒例行事
全体的に前作要素がストーリーと絡めてあるというより
画的なパロディ感で用いられている感じがしました
医者の部屋とかどう見ても支配人の部屋だし
全体的に前作へのリスペクトが強すぎるのか
そうして「なぞるくらいに」触れることしかできず
伏線回収に終始して観に来た人たちが一番感心持ってた
ホテルのシーンが短かくなってしまった感じはしました
配役を入れ替えたのもその辺のリスペクトから
なのでしょうがたまさか最近CGで過去の姿を再現していく
作品が直近でちらほらあり・・まあそれをやれとは
言いませんがパチもの感出ちゃいますね
精一杯似せてるんですが
これだけスパンの長い続編だと結局色々仕方がない
復活して前作への注目がまた集まるからいいじゃん
と思ってしまいますが
じゃあこの作品「シャイニング2」と言うタイトルを
付けられたかどうかというと難しそうです
(まぁそんな邦題付けるの日本ばっかでしょうが)
まあシャイニング自体キューブリックが
原作いじりすぎてキングが怒ったそうですし
作品の内容以外で色々考えさせられました