黒い司法 0%からの奇跡のレビュー・感想・評価
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予想が読める展開だったが、かなり楽しめた
事実を元にした映画だったから
展開自体は読めることができたが、
展開が二転三転してかなり楽しめた。
権力を持った者が、その力を悪い方に使ってしまったらどうなるのか
それがよく分かったのと同時に、差別意識がなくても
人間は無意識にそういった差別を行ってしまうことがわかる
青二才だった、主人公が立派な弁護士となる、成長過程もしっかりを描かれていた。
決着があっという間に決まったこと(ネタバレになるが、有罪の決め手が捏造の証言ただ一つだったからでもある)
検事の寝返りの葛藤シーンが欲しかった(主人公に少し、言われて気持ちがすぐに変わるのは、見てて少し疑問になる)
実話物
最近実話物多いなーなんて思いつつも、実話物ならではの現実的なリアル感は面白いですね。
それご目当てで今回も見てしまった。
結果すごく心に響いた。
黒人差別と冤罪、とくに黒人への差別意識が強いアメリカ、死刑だらけの国です。
電気イスのシーンは涙が出ます。
本当に差別シーンはひどく、主人公への扱いも例外ではなくてハラハラします。
展開もかなり緊張感があり、主人公とともに落胆したり感動したりでかなり主人公に感情移入させられました。
結構長めの内容ですが時間を忘れて楽しめました。
マイケルBジョーダンはクリードのイメージが強かったけど今回の役柄はハマり役、優しくて仲間思いな気持ちが表情とたたづまいから伝わってくる。
ちょっと本人よりもイケメンすぎたけれど笑
白人の検事や、警察はとにかく嫌な感じで描かれてて、怒りを覚えるが主人公の行動が少しずつ人間を変えていくくだりがすごく感動する、特に新人刑務官?のちょっとした優しさや、検事の心境の変化、もちろん変わらない人間もいる。
エンドロールではほかのサブキャラたちの後日談も。
1番笑ったのはマイヤーズ、似すぎてて本人かと思ったよ。
#19 映画は良いけど事実は
非常に胸糞が悪くなるストーリー。
住民の安全のために犯人を仕立てあげるんだけど、それより真犯人が捕まえることが大事でしょ。
なんでこんなことがまかり通っているのか。
真実は怖い。
人権を命がけで守る
いい法定映画には必ずひとつかふたつ、弁護人による胸のすく素晴らしい台詞がある。弁護士の人となりが窺い知れる台詞だ。本作品にはそういう台詞がいくつもあった。
アメリカも日本と同じで、司法が行政権力から完全に独立することは難しい。特に最高裁判所の判事は大統領が任命することになっているから、どうしても司法が行政に忖度せざるを得ないのだ。日本ではもっと酷い。地方裁判所の骨のある裁判官が政権に反する判決を下しても、高裁や最高裁で必ず政権寄りの判決になる。その行政を仕切っているのが頭の悪いボクちゃんだから救いようがない。
なにせ「私は立法府の長」で「森羅万象すべて担当している」とのたまう総理大臣である。三権分立も何も解っていないのは明らかだ。検察を牛耳って権力を集中し、牛に鼻輪を掛けるようにして日本を好きなように引きずり回そうとしている。中井貴一主演の映画「記憶にございません」の総理大臣のように、小学校の社会科の先生から学び直したらいいと思う。冗談ではなく本気でそう思う。
本作品では「それがアラバマだ」という台詞が何度も発せられる。もちろん否定的な意味合いである。ムラ社会、古臭い価値観、既得権益、権力者の横暴など、田舎町では必要を遥かに超えて他人に干渉し、束縛し、果ては排除したり弾圧したり、人権蹂躙も極まれりである。それがアラバマなのだ。
アラバマ州はアメリカの深南部と呼ばれる場所にある。朝日新聞の編集委員だった本多勝一の「アメリカ合州国」を読んだ人は知っていると思うが、南北戦争が終わった後も、第二次大戦の後も、アラバマ州を始めとする深南部では有色人種、特に黒人に対する差別は根強く残り続けている。有色人種である本多勝一が乗った自動車も銃撃を浴びている。1955年のアラバマ州モンゴメリー市のバスで起きた逮捕劇をきっかけに、市営バスのボイコット運動が起きたのは有名な話で、キング牧師が中心となって活躍したことはよく知られている。
憎悪というものは歳を経ても薄れず、脈々と受け継がれる。石原慎太郎の「三国人」発言は2000年のことだ。敗戦から55年も経っていた。石原のような差別的な精神性は何十年立っても色褪せずに残っていく。1955年の時点で黒人差別が酷かったfことを考えれば、その65年後のいまでも黒人差別が色濃く残っているのは間違いない。ジョージ・ブッシュ・ジュニアはアメリカ南部のテキサス州育ちだ。
黒人が南部に行って弁護士をして社会的な弱者の味方をすればどんな目に遭うかは、最初から明らかだ。もちろん主人公ブライアン・スティーブンソン弁護士も解っている。それでもひとりで南部に向かう。その理由はストーリーの中で明らかになる。この弁護士の勇気と行動力には本当に頭が下がる。実在の人物として、現代史の教科書に載せてもいいくらいの出来た人間である。
殆ど出ずっぱりのマイケル・B・ジョーダンの表情がとてもいい。権力をカサにきた小役人の横暴にも黙って耐える。屈辱を晴らす方法は暴力ではないと知っているのだ。彼の武器は唯一、法廷闘争である。だからそのために全精力を傾ける。人権は市民革命によって命がけで確立された概念だ。それを守るのもまた、命がけなのである。
絶望的な展開もあり、胸のすく展開もある。死刑囚は必ずしも全員が冤罪ではない。登場人物には酷い人間もいるし、哲学者のような考え深い人間もいる。冤罪の囚人が善人とは限らしない。そのあたりはリアルに表現されている。
起訴をする警察と検察は行政である。司法は行政と被告とを同等に見なければならないのだが、裁くのが人間である以上、平等はあり得ない。判決は必ず偏っていると悟ることが必要だ。
ナチスがユダヤ人を排斥したのはその富を奪うためと、民衆の怒りの標的を提供するためだ。民衆の怒りとは結局、損得勘定に由来する。難民問題も突き詰めて言えば、自分たちの仕事が奪われるとか、文化の違いへの対応が面倒くさいとか、要するに既存の住民による損得勘定である。
アメリカでは奴隷として連れてきたはずの黒人が権利を主張しはじめたことで、これまで一方的に享受してきた自分たちの利益が損なわれたと感じた。その感情が怒りとなって黒人差別に直結する。
合衆国大統領は就任の際に聖書に手を置いて宣誓する。その聖書には「人を裁くな。自分が裁かれないためである」と書かれている。敷衍すれば、人を差別するな、自分が差別されないためである、そして人を許せ、自分が許されるためである、となる。つまり寛容が説かれているのが聖書なのである。
損得勘定だけで動く大統領が人々の支持を得ているアメリカは、もはや寛容を放棄して損得勘定だけの怒りの国になってしまっている。いっそのことスティーブンソン弁護士が大統領になれば、どれほどいい国になるかと思ってしまった。
2020/3/2鑑賞
本当に感動しました。
信念を貫き、時に相手の(敵も含む)思いに寄り添って、現実にやってのける姿はカッコいい。
自分の人生をかけて人助けをするなんて、昭和のような、古くさい考えだろうか?
今この作品で感動している人の数を見たら、その考えこそ現代においても必要であると証明しているのではないだろうか。
久しぶりに、自分もこんな風に人を助けられるようになりたいと心底思えるぐらい感銘を受けた。
少しだけびっくりしてしまうシーンがあるので小学生でもショックを受ける可能性があるので、中学生以上にはお勧めといったところです。
小さくて純粋なうちに、こういう作品に感動する体験を日本人にも持って欲しいなと思う。かつての武士道を思い起こせる青年が沢山育つのではないだろうか。
とにかく、沢山の人にお勧めです。
良作で中味が濃いので、仲の深まったカップルとかならOKだし(初デートには向かないかも笑)、一人でもOKだし、家族でもOKだし、老若男女問わずOKです。
ぜひ、劇場で!
感動の実話なのに日本語のタイトルが悪すぎる!
黒人だから...と言うだけで、十分な証拠もなく、嘘の証言だけで死刑判決を受けた黒人と、判決をひっくり返すべく奔走する弁護士の物語。
そして1度決めた判決をひっくり返す事にとことんネガティブな保守的な法曹界。
これが1980~90年代に実際にあった話と聞いて、いまだにこんな事があるのかと驚きを隠せないですね。
あまりに理不尽な事の連続と緊迫感に最後は涙なしでは観れません。
映画の本題は「just mercy」
すごく深いよいタイトルだと思うんだけど邦題がひどすぎませんか!?
せっかくいい映画なのにもったいない...
慈悲ではなく信念と絆の物語
アラバマで実際にあった冤罪事件をもとにした物語。
この手の実話ベースの映画で、冤罪もの。しかも黒人差別の問題が絡むとなればそれなりの水準にはなる。たしかにこの映画もいい話だった。
イライラしてしまう扱いを受けたり、命の危険を感じる嫌がらせをされたり、徐々に絆が強くなったり、ある意味王道の展開。結果泣かされてしまった。
それにしてもアラバマにおける捜査の杜撰さ、犯人のデッチ上げ、裁判のゆるさに驚く。たかだか30年前の話だってのに。昔はひどかったというよりも、今はここまでひどいことができなくなりつつあるって程度なんだろう。人種問題の根深さを感じた。
声を荒げずとも
充分にエモーションが伝わってくる理想の演技と演出。
素晴らしい。
(邦画は見習うべき)
実在の人物を演るにはマイケル・B・ジョーダンの顔がキュートすぎるのがネックかと思いきや、エンドロールで映し出された本人を観て納得。
今の日本にも通じる話
黒人差別のせいで無罪なのに捕まり、死刑になった男が無罪になる、胸のすくような映画だと思って見た。その通りではあったが、今の日本にも通じるような話で怖くなった。残念ながら今の日本にも差別や冤罪はあるし、自分もいつ冤罪で捕まるかは分からない。そんなことのない社会にするにはどうすれば良いのか、考えさせられた映画だった。
人種差別と冤罪
22本目
いや、すごい映画を見た
物語は淡々と悪い方向にしか進まないのに、画面からはそれを感じさせない力強さ
それにしても恐らく「黒人」という理由だけで犯人にされ、挙句の果てに死刑を言い渡される
これが自由の国アメリカだってんだから恐れ入る
そう言えば日本にも同じ題材があった「それでもボクはやってない」
スケールは違えど、たまたま近くにいた男が冤罪になると考えると、自分の身にいつ起きてもおかしくないんだと改めて思う
もしも自分が、と思いながら観る恐怖
1980年代に実際にアラバマであった、黒人冤罪裁判を描いた作品。
レイシストの白人どもが、真実よりも黒人とみれば犯人と決めつけ、警察や検察が自ら作った筋書きにハメることと面子を重んじることに、怒りが積み上がってからの、最後の展開は予告からわかっていても大きなカタルシスがあった。
去年観た、イーストウッド監督の『リチャード・ジュエル』も冤罪の話だったなと思い出しつつ。
公権力が、真実や正義・安全より、面子や検挙率・安心を選んだ時の地獄っぷりは他人事ではなく、日本でもある話で、もしも自分がと考えるだけで怖かったです。
見応えのある映画
137分と長尺な映画ですが、
実話という事もあり展開が気になって長さは感じませんでした。
ラストが分かっているから安心してはいられるものの、
司法も警察もあまりの正義の無い横暴さを見ていて相当辛かったです。
30年前とは言うけれど、
今でもこんな差別や冤罪は起こっているのでしょう。
アラバマ辺りでは特に。
2年程前にアラバマを訪ねた事がありましたが、
やはり南部は差別がありましたし。
ドラッグストアに開店前から並んで
ティシュを買い占めてる暇があったら、この映画でも見てほしいと思いました、、
無関心も自分の頭で考えないのも恐ろしい。
邦題のほうがしっくりくる
法の下の平等なんて、所詮綺麗事だというアメリカ社会に根深く残る人種差別の問題を反映した作品テーマからすると、原題よりもメッセージ性が感じられる。
ただ、白人の囚人にも等しく寄り添っていた原作者のブライアン・スティーブンソン弁護士が一番伝えたかったのは、ラストシーンの説明字幕にあった死刑判決の過誤率の高さに象徴されるアメリカの刑事裁判の杜撰さだろう。
そういうことにスポットを当てたという意味では、普段なかなか陽の当たらないこうした人権派弁護士の活動を描いたこの映画は良い企画だったと思う。
また、ジェイミー・フォックスの哀愁を感じさせる眼差しは、この役どころにピッタリだったし、この人を見ると何故か気持ちが安らぐ。
それでも僕はやってない
「それでも僕はやってない」と「グリーンマイル」を一度に観た感じ。
日本における足利事件や袴田事件を重ねながらの視聴。テーマはアメリカにおける差別を根底とした冤罪事件のノンフィクション物。全体として俳優たちがそれぞれいい雰囲気を醸し出して、地味なテーマだが見応えがあった。周防監督の冤罪物と違い、最後は綺麗に終わります。
ただ長い、、、。
カタルシスがある映画はいいね
まるでもののように扱われる黒人差別。
見ていてただただ憤りを感じるけど、、、
やっぱ映画にはカタルシスが必要ですね。
観客に結論を投げかけるようなのではなく、やっぱり映画にはカタルシスがなくっちゃ。
衝撃を受けました
何よりこれが90年代の話ということに衝撃を受けました。南北戦争後〜1950年代くらいの話ならわかるけど、愕然としました。やはりああ見えてアメリカの闇、いや病みは深い。
役者の演技、キャスティング、演出どれも良かった。特にキャスティングは絶妙だった。どの役者もハマっていたが中でもマイヤーズ役、検事役の役者がとても良かった。ブリー
ラーソンはテロップまでわかりませんでした。素晴らしい。
しかし、実際には映画以上に嫌がらせや妨害があったのではないだろうか?アメリカにはクズ野郎もいるが、Heroも存在し、それを映画化して風化させない力がある。羨ましいことだ。
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