ジョーカーのレビュー・感想・評価
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ホアキン・フェニックスの美しい瞳が、恐ろしくて、やりきれない。
ホアキン・フェニックスの美しい瞳。
途中で何度も吸い込まれた。
哀しいやりきれないお話。
なんでよ?と言いたくなるアメリカ社会。
おかしな社会で美しい瞳がさらにさらに澄んでいく。
こわい、こわい。こわくなる。
やりきれない気持ちが恐怖に変わる。
やりきれない。
こういうのをピカレスクといいのか?
ホアキンは星5、だが・・
心を蝕むとはこのことか
狂気
言葉にならない傑作
R15指定といってもそれほど過激な描写があるとは思わなかった。
見ると人を殺したくなる、なんていうことは絶対にないから安心して鑑賞してほしい。
子供に見せていい映画とは言えないが、若いうちに見るべき映画だと思う。
アーサーが追い詰められて人を殺す度に、涙がポロポロと流れる。
悪のカリスマ・ジョーカーとなった瞬間には、涙が止まらなくなった。
しかし一体どんな感情で涙が流れているのか自分でも説明がつかない。
別に悲しい映画ではないし、泣かそうともしていない。殺される側ではなく、殺す側を描いているのだから。
主演のホアキン・フェニックス。役者とはこんなに凄いものなのかとただただ圧倒された。
映像でしか表現できない人間、映像でしか表現できない物語が、描かれていた。
エンドロール表示後に現れる「ヴェネツィア国際映画祭 金獅子賞受賞」には、そりゃそうだろうとしか思わなかった。
よき理解者がいたら…
実は、「バットマン」シリーズ、あまり好きじゃなくて、見たことないんです。ダークナイトのヒース・レジャーは、知ってます。予告編が強烈だったし、面白そうだったので、バットマンに興味はなかったけど、観に行こうかと思ったくらいでした。でも、観に行かずじまいでしたが…。今回は、観に行こうと思ったのは、バットマンが出演しないからかな…。
今回、この「ジョーカー」を観るにあたり、少し調べたんですが、ジョーカーが出てきたのは、ダークナイトだけじゃないんですね。そして、演じていたのもヒース・レジャーだけじゃないんですね。知りませんでした。
さて、今作品ジョーカーですが…。なんとも、いたたまれない。よく、時代のせいって言葉を聞きますが、まさしくソレ。いわゆる底辺の生活。それでも、慎ましく生きていたのに、理不尽な扱いを受ける。それも、知人から赤の他人まで。報われないわ…と思ってたら、ご近所の女性と親しくなって、一縷の望みだと思ったら、まさかの妄想。良き理解者であるはずの母親も、実は、ネグレクトだったことが分かったり、踏んだり蹴ったり。そりゃ、死にたくもなりますよ。たった一人でいい、彼の理解者がいたら、こんなことにはならなかったのかも…。
怖い、恐かった!
JOKERの名を借りた低予算C級映画 ただただつまらない
ホアキン版『タクシー・ドライバー』
何かを語りたくなる
バットマンのスピンオフだと思わないほうが良いと思います。普通のアメコミ映画とは、まるっきりの別物です。
映画館で見終わったあと、近くの席の人が、
「内容が薄い。何も無かった。アメリカの狂人が犯罪者になっただけ」
と怒った調子で言っていました。たぶん、彼はバットマン映画のファンだったのでしょう。アメコミの映画という評価基準なら、本作は駄作です。他のDC映画やマーベル映画を大好きな人は、まったく違うもののつもりで見てください。そうでないと楽しめません。
で、アメコミ要素もそれ以外も、ひっくるめて評価して☆4.5です。
見終わって、いろんなことを語りたくなって、酒を飲みながらSNSで夜更かししました。上にも書いたこととか、フェニックス(ジョーカー役)の演技とか、笑顔が悲しいとか、笑顔が怖いとか、笑わないデ・ニーロとか、社会の歪みがどうこうとか、リアルすぎてせつないとか、悪役への感情移入とか、子供ブルースかわいいとか、ゴッサムシティは修羅の国とか、いろいろ。
あまりに多すぎるので、ここで繰り返すことはしません。この映画をご覧になれば、似たような気分を共有していただけると思います。
ボッコボコに叩きのめされたことがある人間だけが舐めた辛酸が舌先を痺れさせる最凶のコメディ映画
ゴッサムシティで母と二人暮らしのアーサーはスタンダップコメディアンとして舞台に立つことを夢見る心優しい道化師。楽器屋の閉店セール宣伝中に不良に絡まれてボコボコにされたのに楽器屋からは職務放棄とクレームされる始末。見かねた同僚から自分の身は自分で守れと38口径の銃を手渡されたことをきっかけにアーサーの中でくすぶっていた何かが熱を帯び始め、地下鉄の中で酔っ払いの証券マンに因縁をつけられた時にそれは沸点に到達する。
蔑まれ虐げられる毎日の中で自分の実在すらも信じられないほどに魂をすり減らした男が、世界の構造を悟り己の使命に目覚める。ジョーカー誕生譚でありながら実はスーパーヒーローのそれと何も変わらない。狂ってるのはオレか、それとも世界か?自身の出生の秘密を知らされ現実と妄想がない交ぜとなった世界がぐにゃりとひしゃげて紡がれたメビウスの輪の向こうに見えた結末が別の物語の始まりとなる。『狼よさらば』、『ダーティー・ハリー』、『タクシー・ドライバー』、最近では『天気の子』まで一丁の拳銃が解き放つ狂気が観客の魂を激しく揺さぶる、これは途方もない傑作。
『her 世界でひとつの彼女』、『ビューティフル・デイ』、『ドント・ウォーリー』と悲惨な運命に翻弄される男を執拗に体現してきたホアキン・フェニックスが全身から解き放つ狂気と悲しみと滑稽さは、居心地の悪いこの世界で慎ましやかに生きる何者でもない人の胸にザクッと楔を打ち込みました。私が号泣した瞬間にあちこちから啜り泣きが聞こえた時に今生きているこの世界もまたゴッサムシティそのものであることを確信しました。そしてジョーカーに最後の一線を越えさせる役割を果たすTV司会者マーレイをロバート・デ・ニーロが演じていることは『タクシー〜』、『キング・オブ・コメディ』を観てきた世代には感慨深いものがあります。
そしてこの映画の背景になっているゴッサムシティの荒廃がフィクションなのに余りにもリアルなのも印象的。どうしようもなく悲惨過ぎてもう笑うしかないほどボッコボコに叩きのめされたことがある人間だけが舐めた辛酸が舌先を痺れさせる、そういう意味では今年最凶のコメディ映画とも言えます。シャレならん傑作です。
えぐられた
凄い映画を観た、というのが率直な感想
同じくこの週末に公開されたアメリカでは、映画に影響を受けることを懸念して、映画館の周りの警備などを強化したり、上映を見送った地域もあると聞くこの作品。
バットマンでは悪役として登場するジョーカーを、心のどこかで受け入れてしまうような感覚を受ける。それはきっと、実在の現代社会の闇が投影されているようにも思えるからかもしれない。
とにかくホアキンフェニックスの演技が本当に素晴らしい。アーサーの周囲から気味悪がられる雰囲気を見事に具現化しているのに、どこか観客を味方につけてしまう孤独で繊細な心の持ち主を演じきっている。
そして、どこか陰鬱とした雰囲気を持ち続けるアーサーが、狂気を持つ悪のジョーカーとして歩み始める時、急に不気味なスマートさを醸し出す。その変貌ぶり。
アメコミ、という枠には決しておさまらない。
今年必ず見なくてはいけない1本という言葉に思わず納得する。
そう、これはチャップリン
最初に文章がまとまってないので
すみません。
まずは、ホアキン・フェニックスが、
本当に凄まじい演技を見せてくれた。
彼の演技はもはやジョーカー
そのものでしか無い。
ヒースや、ジャック・ニコルソンと
比べるものでは無いね。
それぞれがそれぞれに、ジョーカーを
演じてる。
正解が無い役、
まさにジョーカーだと思った。
そして、そのホアキンのジョーカーを、
彼の一人芝居のように捉え、
描いた監督にも脱帽。
で、最初見る前は
この話は、結局のところ、
ジョーカーになるまでの話でしょ?
DCコミックの生誕エピソードと
変えるのかなあ、
バットマンは出てくるのかなぁ
そんな事を考えて見に行った。
ストーリーは単純だと。
そしたら予告でもやってたけど
まあ、悲惨な目に散々あうわけです。
これはジョーカーになるのも仕方ないな、
と、もはやジョーカーの内面に
吸い込まれそうになっての、
ラストですよ。
あの白い部屋、
ホワイトルームのシーン。
ここからが、僕の妄想なんだけど
ジョーカーの誕生話は
かなり作り話で、
真実なんて何一つ判らない、
2時間かけて結果
ただそこにジョークがあるだけ、
ジョーカーの誕生話として
こんなのも面白いだろ?
とアーサーが思ったんじゃないかと。
いくつか真実は混じっているかもしれないが
そこを面白おかしく
脚色したアーサーのジョークだと。
たしかに
さんざん見せられた悲劇的なシーン。
1箇所1箇所、本当に可哀想に見えた、
クローズアップすると悲劇だ。
だが、ジョーカーは
自分の人生は喜劇と気づく。
映画も、2時間かけて
笑えない喜劇を作ったんじゃないかと。
そう、これは、セリフでも出てきた
あの、チャップリンの名言のオマージュ
「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、
ロングショットで見れば喜劇だ。」
チャップリンは、それを
モダンタイムスで、喜劇を見せて
笑わせて、悲劇を感じさせる
社会への風刺にしたけど
ジョーカーは、その逆なんだと。
バットマンの最大の敵
史上最悪の愉快犯の誕生ストーリーとして
凄いなと思いました。
ああ考えがまだまとまらないけど、
今の日本、消費税あがって
N国とか出てきて、韓国との関係
すべてが、
HAHAHA最高のジョークだよ!
ってジョーカーが言ってそうで
現実に誕生しそうで
怖くなった。
陶酔は道化の"産声"
仕事終わりの初日に観ました。
圧倒されたと言うか、自分もこうなる危険性がホントにゼロか?問いたくなります…。
一線を超えたことで陶酔し、目覚める様は、何というか尋常じゃない生々しさを見た気がします。重々しかった躍りが一転、鉛が一気に消えたみたいに、軽やかに、しなやかに、踊る姿は恐ろしいです。が、同時に幸せそうだと、思ってしまった自分がいます。
自分の暴力衝動が、自分を殺す一発目に。周囲の人々と出生の秘密で、止めの一発に。
怖いです。怖いんですが、ああなる率がゼロと言えない、あり得そうな怖さがあって、それが一番怖かったです。ホラー的な怖さよりも、身近だから尚更です。
でも、ハッピーエンドのような感触なのがお見事です。単一な視点じゃなくて、見方によってはこういう視点も存在するよ、と描く姿勢は、作品を深く高め、議論を大いに弾ませるので、監督はホントに腹を括ってるなと感じました。
ホアキンの熱演には、他の方が熱く熱く語っていると思って割愛。ですが間違いなく言えます。
一見の価値アリです!
今年最も危険であるけど、"声"を発した勇敢な映画を。
完璧なスピンオフだと思った
『バットマン』の最恐ヴィラン、ジョーカーの魅力ってどこからきたのか分からない、過去も分からない、何の為にこんなに酷いことするのかよく分からない、ただのピエロメイクの人間なのにお金積んだスーツでもマシンでも倒せない・・・そんな情報の無さだと思っていたから、このスピンオフで下手に過去を描き出されるような事があったらジョーカーへのリスペクト?が崩れ去ってしまう気がして正直少し怖かった。
でもその怖さは見事に打ち砕かれ、本作によってジョーカーは最も愛しく最強のヴィランになった。
自分という何も無い、一切注目もされない人間性をよく分かっていたつもりのアーサーだったけど、これまで信じてたそんな人生すら実は偽物で、母の愛すらまた偽物で。背中合わせだった悲劇と喜劇がいつしか混ざり合いふとしたきっかけで容易に牙を剥く。自分を偽る事を辞め、(自分にとって)「最低な奴など死ねば良い」と言い切るシーンには胸を打たれる。その心が間違っているとは言い切れないと、ジョーカーの凄惨な半生が訴えかけてくる気がした。
ジョーカーの行動がきっかけで起こるゴッサムの抗争まで、この映画にはキラキラと光が輝くシーンなど一度も無い。コメディショーのシーンすら暗いのだから。パトカーに乗って街の暴動を「なんて美しいんだ」と目を輝かせて見つめるジョーカー。確かにそうだ。ドンパチと響く音と、オレンジ色のネオンカラーのような炎に包まれる街角がとても綺麗に見えてしまった。彼にとっての綺麗な風景がこれなんだと思うと泣けてきた。
ありがとうホアキン・フェニックス!
あなたは最高の俳優だし、ジョーカーは最高のヴィラン!
凄絶!悪を誘う究極のカリスマ・・・降臨!
「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」を見に行くにあたってのおさらいです。
当時は、アカデミー賞を取るんじゃないかって噂になるほどのスゴい作品でした。
とにかく、見ていて圧倒されるって言うんでしょうか、見終わったあとは、ドッと疲れるようなエネルギッシュな作品です。
ホンっと面白い。特に最後が凄まじい。トリハダたっちゃいます。
昔、テレビでバットマンをみた覚えはありますが、ジョーカーは全く記憶にありません。
ジャック・ニコルソンのジョーカーが初認識です。でも、あの作品自体にあまり思い入れがないので、単なる敵役の一人でした。
衝撃だったのは、やっぱりヒース・レジャーですね。後にも先にも最高の敵役だったんじゃないでしょうか。
「スーサイド・スクワッド」のジョーカーも悪くないですが、全くの別物です。
そして、本作品のジョーカーが、さらにスゴい。上手く言い表せませんが、自分の中ではこのジョーカーが将来、ヒース・レジャーに繋がっていく線がはっきり見えた気がします。 まさにダークサイドに堕ちていく凄まじい人間ドラマでした。
DCも、この作品から、新たな展開を迎えた気がします。
マーベルみたいな連携した作品でなく、一本の単体のドラマ。それも、ヴィランが主役の重厚な人間ドラマ。いや〜、ホンっと見応え十分です。
今回もそうでしたが、何回見ても、圧倒されちゃう一本です。面白い。
ただ、ジョーカーを知らない初見の人は、どんな風に見るんだろう? 普通の人がダークサイドに堕ちていくさまだけで楽しめるんだろうか?少なくとも面白さは半減じゃないかな。
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