ジョーカーのレビュー・感想・評価
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圧倒的な哀しみ
虐待、放置、貧困…よく見聞きする。
けれど、主人公アーサーによって体験させられているような感覚になった。
彼は特徴的な声を出して笑う。
でも、その顔も心も泣いていた。
涙を流さずに。
その境遇故に、人を殺めていいという理由にはならない。
あの銃口は本当は自分に向けられていたんだと思う。
殺したかったのは、消してしまいたかったのは自分自身だったんだと。
自分の日々の行動を考えさせられる。
にしても、あのリバーの弟だったとは。
この作品で一番驚いたポイント
重い…
今年アカデミー賞
有力候補のJOKER
とにかく最初から最後まで、重い、悲しい、辛い、ほっとするところが一つもない悲しい映画。
絶対一人で見た方が良い映画。
カップルで行ったら会話なくなります笑。
アメリカでは色々なものを助長すると問題作として取り上げられ、JOKER役はあのイケメン俳優で短命で亡くなった、スタンドバイミーで有名なリバーフェニックスの弟。ホアキンフェニックス。
バットマンで出てきたJOKERは基本悪役として単純な感じだけど、JOKERがいかに形成され誕生したのか、終始何も救いどころがないほど落ちるところまで落ちて、上がるところなくド底辺まで…
こんな状況でJOKERが生まれたんだなと悲しい辛いしかありません。
映像、音楽は良い。デニーロもちょい役で出て嬉しい。
ただ、デート映画には全く向かない問題作。
怖い映画でした。
物語 4点
配役 4.1点
演出 4.2点
映像 4.7点
音楽 4.6点
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あまりにも哀しい、現実とつながる映画
バットマンに登場する中でも極悪のヴィランたる「ジョーカー」誕生譚である。それ以上に、有り体に言ってしまえば「この社会の悪」をアメコミという土壌を生かして拡張しきった上で提示した映画である。
ジョーカーはそのキャラクターの由来が安定しないキャラクターであり、作品によって実に様々な経緯を辿ってジョーカーとなるが、この作品はその中でもとりわけ現実社会と直結したものである。
冒頭から道化を演じている最中に少年たちに看板を奪われ、袋叩きにされるアーサー=ジョーカー。彼が患うトゥレット症候群。常に彼が晒されるのは理不尽、不遇、罵倒、そして無視。
彼はシリアスな状況や緊張から笑ってしまうのだが、その笑いは完全に泣くことと繋がっている。彼は笑いながら泣いているのだ。自身の境遇に。
そして彼を追い詰める素地が舞台たるゴッサム・シティにはある。清掃職員のストライキ(この時点で行政が機能不全であることが分かる)の為に荒廃する街、荒れる人々、貧富の差、電車内の電気の明滅。まるで「終わった都市」のような場所。
アーサーは「笑わせる」ことが夢であるが、彼は「笑われ」続け、暴発した怒りが暴動を呼び、妄想に取り憑かれ、母の秘密を知り...全く救われることがない。物語は容赦なく彼を追い詰め続け、恐らく「ネットワーク」にインスパイアされたであろうラストに繋がっていく。
まるで救いがなく、アメリカ公開時に警戒されるのは分かる。あまりに主人公を追い詰めているので、今までのヒーローものが全て反転してアーサー=ジョーカーに感情移入させるつくりになっているのだ。恐ろしいほど研ぎ澄まされたホアキン・フェニックスの演技がさらに感情の揺れを昂らせる。
そういう意味では、人は簡単に狂気に陥るということ、狂気に陥らせない社会を構築することの困難さを示している。私たちは誰もアーサー=ジョーカーを無視できない。最初から無視してはいけなかったのだ。
ホアキン・フェニックスの演技は圧巻としか言いようがない。泣くように笑い、楽しくも哀しげなステップを踏む。彼以外には不可能だっただろうと思った。元々演技巧者ではあったけれども、集大成たる演技だと思う。
様々な映画へのオマージュが詰まっている。「タクシードライバー」は大変分かりやすく表現されていた。またTVショーのくだりは「ネットワーク」を彷彿とさせる。
“I used to think that my life was a tragedy, but now I realize, it’s a comedy.”の台詞が儚く響く。こう思考するしかない者の果てが、この映画には描かれている。
確かにジョーカー映画だ。
あまりにも素晴らしい予告編を観てジョーカーが好きになるのではないかと心配したが、ちゃんとしたジョーカー映画でした。ジョーカーを好きになることは無い。これでこれからも気兼ねなく悪者としてDC映画を楽しめる。
驚いたのが、普通の青年が悪に染まるのではなく、精神病疾患者が悪に堕ちるという点だ。最初からジョーカーはジョーカーだった。その点において、想像と違ったので、感情移入がしにくかった。
ホアキンの演技は素晴らしかったので、アカデミー男優賞はとれるかもしれないが、作品賞はとりにくい作品だと感じた。
面白かったが評判ほどではない
始まった瞬間から安心して楽しめるセンスを感じられる画面作り、鬼気迫る役者の演技、別物でありながらも話題となったダークナイト版との齟齬を感じさせない丁寧な作り。
意外性はなく話は読めるものの終始「これは喜劇だ」という姿勢に徹する一貫性といい退屈せず良作であった。
けれど大傑作かと言えばそれほどでもない。期待しすぎにご注意。
アメリカ人にとってのジョーカーというキャラクターへの思い入れの深さを改めて考えさせてくれた。「これなら別にジョーカーじゃなくてもオリジナルで良いのでは」と言う人もいるが、きっとこれは日本人には分からない感覚なのだろう。
『キング・オブ・パロディ』でいいのか?
なかなかに満足したのだけれど、多くの人が本作のスコセッシ映画へのリスペクトを指摘しているのをあとで知って、未観賞だった『キング・オブ・コメディ』を観てみた。
「本家」の圧倒的な出来栄えに衝撃を受けた。
『JOKER』はとっても良かったがあまりにもそれと類似するシーンが多かったし、比べてしまうとどうしても二番煎じに思えてきてしまう。
そしてなにより「ジョーカー」という大看板でやるにはもったいなくはないだろうか?
もっとオリジナルな表現に富んだ『JOKER』が観たかった。
また新しいジョーカー
DC映画の特徴とマッチしたのかとにかくダークな雰囲気で進行するのですが、ダークのなかにも暖と寒のような雰囲気の切り替わりが目まぐるしくあって道化に魅了されてるような内容でした。
また、ホアキン・フェニックスの転落模様を完璧に演じ、あたかもジョーカーが実在するかのように見せる完璧な演技には素人からみてもすごいと感じるものがたくさんありました。
バットマンを知ってると小ネタを楽しめるという印象で、なにか見るべき前作はないので、いきなりジョーカーをみても面白い視点からまた違う良さを楽しめるのではないでしょうか。
過去に演じられたジョーカーがどれも完璧な仕上がりでしたので、今作のジョーカーはどうなったのか楽しみにしてました。それの期待をかなり上回るジョーカーで大変満足でした。
ポピュリズム映画でしょう
前半は少したるかったけど、ピエロがジョーカー化していく辺りからは、ハラハラドキドキで楽しめた。
とはいえ、世界観は想像はできるけど、理解するのは難しい。きっと日本とは桁違いの貧富の差で、世の中に不満があり、今の自分の境遇をただただ他人のせいにするしかない。ピエロにでもならないと生きていけない人たちが沢山いて。。
現代でもパリではジレジョンヌが大騒ぎ。香港ではデモが起きて。日本だと、大学や権力者への不満から起きた学生運動がある意味では近いのかな。他のやり方がわからないって感じ。
どんな映画かと問われれば「ポピュリズム映画」ということだろうか。
アメリカ映画界の底力
漫画、アニメは日本を代表する文化と言いながら、映画化される殆んどの作品が、高校生同士の恋愛ごっこという日本映画界で、ここまで、現実とシンクロした、リアリティーのある作品を、漫画から派生させて、作り出せるだろうか?
バットマンという漫画の、一悪役キャラクターを、現在、世界中に蔓延する問題の象徴として描くのと同時に、漫画の設定や世界観とも、しっかりリンクさせている辺り、アメリカ映画界の底力を、改めて見せつけられた。
個人的な印象だが、このジョーカーは、クリストファー・ノーラン作品の「ダークナイト」で、ヒース・レジャーが演じたジョーカーと見事に重なって見えた。
夢を現実と思い込むような、現実を夢と思い込むような感情。今までの人...
夢を現実と思い込むような、現実を夢と思い込むような感情。今までの人生において体験したことはあるけど、この感情を客観的に感じられる映画はすごいと思う。
なんと表現したらいいかわからないこの感覚を1本の映画に。素晴らしい
この映画を見て私の人生変わったと言える。この先の事なんてどうだって、この映画は残すべきものだと思います。
悲劇は喜劇として
チャップリンの名言を拝借したような映画ですしシナリオ演出にその意図を感じました。チャップリン曰く「人生は近くでみれば悲劇だが、遠くからみれば喜劇である」。ジョーカーは悲劇な自身の境遇や救いのない社会を嘲笑い、喜劇として笑い飛ばすことで自分を保ってきたピエロ。狂っているのは精神病を持つ自分なんかじゃない、社会の方だと、そういった強いメッセージ性を全面に押し出した映画でした。
見た後は疲れる(いい意味で)
バットマンシリーズは一切鑑賞していないが、すごい映画だと聞いて鑑賞してみた。
この映画を観た後はどっと疲れた。演技力、音楽、演出、どれもすごかった。自分はこの映画はジョーカー役のホアキンさんの演技が凄まじいと聞いたので、字幕で鑑賞したところ、本当に凄かった。人生が悲劇から喜劇に侵食されていく狂気さを演じれるのはこの人だからなのかなと思った。そして、カッコイイ!最後の方のスーツでオールバック、これが最高にカッコ良かった!
バットマンを見てなくてもその狂気に入り込める。むしろほとんどバットマンは関係ない。伏線があるぐらい。
普通に映画として楽しめる作品だった。
誰にでもある妄想の世界
この映画のもっとも怖いのは、「妄想」だと思う。「えっ?あそこ妄想だったん?」実は、自分達も日常生活でたまにやっちゃってる。笑顔の店員に好意を持ったり。営業の笑顔なのに。認めたくない気持ち、妄想のままでいれば、1日気分がいいことってある。そこをパンツの中身を見られるように、自分の、恥部を公になった時、人はどうなるのか?怖い。自分にあてはめても正直怖い。そんな人間の深層心理をえぐった、「嘘臭くない映画」だと思う。
期待した程の内容ではなかった
公開前にハードル上げ過ぎ。傑作ではあると思う。
この映画には不寛容や無関心、無責任というテーマがあるように思う。責任が求められるべき立場、地位にある人達が責任を全うするべき人々へ無関心で責任を全うしようとしないもしくは全うできるだけの能力が無いから社会が不寛容になり悪くなるんだよと言われているようで。
自分達が無自覚の内に生み出した悪をいくら断罪しようが虚しく聞こえるよね。まるで自分でネグレクトした子供が大きくなり親に仕返しするとそれは良くないと言っているような感じを受けた。
皆、他人からの責任放棄に苦しんでいる。現実だってそうだもんね、責任あるべき立場の人が誰も責任を取らずその責任を下位の者に押し付ける。無責任社会だよ。この映画よろしくいつか破綻するね。
ジョーカーはジョーカー自身が体現できる無責任を表現しただけ。皆の真似をしただけ。
その真似をするのに精神を壊す必要があった。これは強烈な皮肉だよ。普通が壊れているって事。
狂気と憎悪の果て
痩せこけて貧相で孤独で心の病をもっている売れないコメディアンのアーサーが悪のジョーカーとなっていく姿がなんとも哀れで、悲観しながら共感をしていく自分がいる。
妄想と挫折と狂気を混ぜこめた役をホアキン・フェニックスが見事に演じていて見応えたっぷりです!
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来年の3月にハーレイクイン版やるよ~😊
マーゴット・ロビー 可愛すぎる笑
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