ジョーカーのレビュー・感想・評価
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アーサーが真実と直面するとき、ジョーカーが目覚める…
フェニックスといえば、ホアキン
近ごろのDC作品は、マーベルを意識しているのか、ややコメディ色が強く、あまりぱっとしないものばかりでした。スーパーマンやバットマンがシリアスだっただけに、DCに軽妙さは要らないな、と感じていました。
今作は、まさに自分が好むDCらしい作品でした。
これまで様々な名優が演じてきたカリスマ的悪役、ジョーカー。そんな彼がいかにジョーカーとして覚醒したかを描く今作で主演を演じたホアキン・フェニックス。彼の演技は、ほんとうに素晴らしいかったです。若いころは、彼のお兄さんであるリバー・フェニックスの陰に隠れてしまっていたような印象でしたが、「her」のころから徐々にその存在感を増していき、今作で、すっかり兄の威光を打ち消したように思います。
個人的には、「ダークナイト」でジョーカーを演じたヒース・レジャーにも匹敵する、素晴らしい演技だったと思います。
脚本もまた、見事でした。
主人公であるアーサーの悲惨な境遇には同情し、世間の醜悪さに対する感情には同調しました。
彼のおこないが善なのか悪なのか、それはわかりません。ただ、もしかしたら自分も、なにも失うものがなくなったとき、同じような行動に出てしまうかもしれないな、と思いました。きっと、あなたも。
ホアキン・フェニックスを見る映画=ジョーカーを見る映画
ようするに全て「ジョーク」だと
僕の理解が足りてないのかも知れないがタイトルの通りに理解した。正体不明の突如として存在していた人々を魅了し世間の価値観を揺さぶる悪のカリスマ……そんなJOKERなんてものは無い(居ない)んだと。笑い話、お伽噺なんだと。
……うるせー!わかっとるわい!犯罪にカッコいいもクソもない、人を殺すということなんて尚更そう。「作品」になんてなりゃしない、ドロドロとした感情が渦巻くドス黒いもの。他に比べようもない重たい行為。そんなこと十分わかってるよ!わかってるけどよ、JOKERに生きる力を貰ったやつ、そう俺も笑い話なのか?俺だけが特別じゃねーだろ、俺だけじゃなく他にもそんなヤツはたくさんいるはずだ。そんな俺からするとこの作品は「おまえら作り手側からメタ的にそんな説明、否定はいらねんだよ!」
あっ、主演のホアキン・フェニックスは最高でした😊
悪のカリスマ誕生の衝撃!
これはすでにアメコミ映画ではなく、今まで見てきたバットマンシリーズのジョーカーとは異質であります。結末に衝撃を受けるか。完璧な悪役ジョーカーの誕生に陶酔してしまうのか。い、いやこれは非常に危険な結末とも言えますね。
悪のヒーローが誕生したのである。現実社会でも、ジョーカーは受け入れられ、誰にでもなれる可能性をも秘めている。社会から認められられず苦しみ、格差社会を恨む人たちにとってジョーカーはカリスマとなり教祖に成りえるかもしれない。正直、映画の後半は現実なのか空想の世界なのかが混乱して分からなくなりました。それほどまでに、この映画が訴えるメッセージが現実社会と重なってしまい衝撃的なのです。
これまでもジョーカーを描いてきた作品はたくさんありました。でもそこには正義のカリスマであるバットマンが存在して、均衡が取れていたのです。あの『ダークナイト』でヒース・レジャーが見事に演じたジョーカーですら、最後はバットマンに倒されるのです。でも、本作は、心優しい男が悪へと堕ちていき、悪のカリスマとなっていく過程のみ描かれています。そこに正義は全くなく正義を抹消してしまったようです。
映画は冒頭からラストまで、ずーーっとうす暗く、もの苦しく、何かどっしりとした重い感覚が付きまといます。アーサーへの仕打ちの数々が本当にひどすぎて目を背けてしまいたいくらい。重い感覚にプラスして、頻繁に発せられるアーサーの笑い声は、観終わった後も聞こえてくるほど印象的です。そしてアーサーのダンスも印象的でした。
そのアーサー&ジョーカーを演じるのは、ホアキン・フェニックスです。役作りのために約24キロの減量をしたその姿は、劇中で背中が写るシーンで見せる痩せ方は異常なほど。ヒース・レジャーもそうでしたが、何かジョーカーを演じるには命を懸ける宿命があるように思えてなりません。それほどジョーカーを演じるのは大変ですが、そこまで自身を追い込むべき魅力があるんでしょう。本作はまさに、度肝を抜くホアキン・フェニックスの狂気的な演技に尽きます。
唯一この映画で救われたのは、バットマンの誕生を一瞬でも描いてくれていたことでしょう。あぁ、このままゴッサム・シティは悪の街になり果てるのか…。と思った瞬間に1つの光も誕生してくれたのです!
ホアキンの演技力
好み分かれる作品
ダークヒーローの誕生秘話
強烈でした
衝撃的
すごかったです。
人を笑わせ、幸せな気持ちにするはずのピエロの悲しみ。
劣等感、悔しさ、そしてそれが怒りへと変わっていく過程。
2011年にウォールストリートで起きた「我々は99%だ」というデモを思い出しました。格差社会と言われ、貧富の差がますます広がり、非正規雇用でワーキングプアが増大した日本にもその運動は広がりました。
私には彼の悲しみが痛いほど伝わってきます。誰が彼を悪だと断罪できるでしょう。彼は献身的に病気の母親を世話する心優しい息子でもあります。彼にほんの少しの心のこもった言葉や愛情をかけてくれる友人や親やパートナーがいて、やりたい仕事で生活ができていたら、こんな結末にはならなかったでしょう。
さらに、白人で男性であるという米国では最も優遇されているはずだからこそ、社会の落伍者となるのは女性や有色人種よりつらいのかもしれません。
社会から見捨てられたという感覚、失うものは何もないという絶望感から無差別殺人に走る事件は、日本でも時々起こります。ギリギリのところでなんとかタガか外れないよう保っている人たちが、日本にもどれだけいるか。ジョーカーは他人事ではなく予備軍はたくさんいるのです。
単純な勧善懲悪とは一線を画すこういう映画がハリウッドで作られたことがうれしいです。
ホアキン・フェニックスの演技が圧巻でした。
よかった!!
どんな不幸も命を奪っていい理由には、決してならない。
ジョーカーというひと殺しがいかにして出来上がったかを正当化・美化して描く・・という実は単純明快な作品。
もちろん作り方も上手いですしホアキン・フェニックスの演技はすさまじい程狂ってて映画好きとしては見所は沢山あるのですが、最後は冷酷な人殺しになってしまうわけで、これが一般に大ヒットしたことは恐怖以外のなにものでもありません。
昨今の通り魔的な事件の動機と被り、こんな作品に「共感」してしまう若者が出て来るのは困りものです。
どんな不幸も他人の命を奪っていい理由には決してならない。
確かに、世の中は理不尽だし悪いひとも多いですが、「それでもみんな頑張って笑顔で生きている」のです。それを忘れないでほしいな、とおじさんは思います。
アカデミー賞 作曲賞おめでとう🎊
だってトリックスターのジョーカーだもん
これこそ自分が長年”夢に見ていた映画”。
もし自分に漫画や映画を作る才能があればこんな物語を書きたいと妄想してのがついに現実になって目の前に現れた気持ちでした。
イキってるヤツをぶっ殺して、世界が同調していく。
ってのは、この映画の超表面的な部分かもしれない。
でも僕はそこ生理的に反応した。めっちゃゾクゾクした~。
ギリギリで辛くなるくらいの緊張感がずっと保たれてるのが一周まわって気持ちいい。
ずっと何かが起こりそう。でも意外と起こらない。
アーサーへの同情やジョーカーの誕生……よりヴィランが蔓延るゴッサムシティが出来上がる前夜というのにゾクゾクしました。
ここから何十年も続くバットマン vs ヴィラン(ジョーカー)の戦いになっていくのだな、と。
車のシーンはうおおお!!ってなモンですよ!
”ジョーカー”じゃなくてもいいじゃんって意見もあるけど個人的には”ジョーカー”だからこそ楽しめました。
前述の”ヴィランでカオス化していくゴッサムシティ”っていう”バットマンの物語”を背後/未来に感じたから。
ダークナイトってよりバットマンシリーズかな?
オチもジョーカーならでは。
”だってトリックスターのジョーカーだもん”の一言で納得させられる。
そう思うと、ラストの走ってるカットは見事だと思うのです。
あの3分ほどにすべてが詰まってるのかも。
見終わってからいろんな人の考察/感想を読んで考えを巡らすとまた楽しい。
どこまでが現実なのだろうか?
主観/語り手をキーに現実と空想がわからなくなる映画としては『アメリカン・アニマルズ』も面白かったなぁ。
例の階段ダンスシーンで使われる音楽がマリリン・マンソンみたいだったのがなんか嬉しかったです。
やっぱアメリカではそういう感覚なんだ、と。
映画でこういうことしていいの?
映画でこういうことしても良いのか?と思わせるほどに、観る者の様々な感情を刺激する演出には感心する。
誰もが、自分の人生の上手くいかなかった部分とジョーカーを重ねるよう仕向けられる。大袈裟かもしれないが、観ている間はそういう気にさせる力強さがあり、高評価には納得。
良く出来ているけど、もう一度観たいとは思わない。コミックの空想世界に、こんなに生々しい失意や悪意を持ち込んで映画に仕立てても、こういう作品を「良い映画」だとは言いたくない。良くも悪くも評論家向けである。
デニーロを出演させ、「タクシードライバー」「キング・オブ・コメディ」との妙な繋がりを感じさせる仕掛けは、何とも不気味で狙い通り。ゴッサムシティ、バットマン物語の利用の仕方も巧妙過ぎる。
「タクシードライバー」「キング・オブ・コメディ」「(ノーラン版)バットマン」という優秀作映画(しかも複数本)の力をしっかり借りてる点は、微妙にルール違反な気もする。
「ジョーカー大活躍のスピンオフ・アクションムービー!」を期待して、なんか違った!と思っている若者には、30歳とか40歳になったらもう一回観ていただきたい。
ジョーカーが語る、誕生秘話
ジョーカー自身が語る、誕生秘話。
そんなもの信じられるわけがなく、ストーリーも『悪いジョーク』が繋がれて行くような展開
最後も、2時間真剣に観てきた観客を嘲笑うようなオチはまさにジョーカーの悪趣味そのものである。
ハングオーバーで悪趣味極まりないバカ騒ぎを描いた監督だからこそ描けた、真にジョーカーを描いた作品である。
演技が素晴らしい!
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