「そこを起源とするならただの差別助長」ジョーカー HEAVENSGATEさんの映画レビュー(感想・評価)
そこを起源とするならただの差別助長
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母子それぞれの妄想だった、と捉えてよいのだろう、だとするとジョーカー誕生は単なる「病」から真っ直ぐに生じる個人と社会の不幸の連鎖であり、同種の患者に対する単なる差別偏見映画ではなかろうか。人を殺すのも早すぎて、とても貧困などの境遇にそのルーツを求められず。恋愛やトーマスウェインの悪行くらい、現実にしとけば良かったのに。そして拳銃は実際にもらっている(多分)。そこをこそ、妄想にしとけよ。
母の不幸、ウェイン家への憎しみと憧れ、たまさか手に入れた(盗んだ)拳銃、度重なる差別と暴力、ほんの少しの反撃、愛する母、彼女との死別(できればウェイン家に起因)、そんなものが重なってのジョーカー誕生!なら、
構成は月並みかもしれないが、惹き込まれはしたと思う。
もっと哀しい物語かと思っていたら、同情、共感はほとんど生まれず、単なる不快な映画。
ただし、それが狙いとするならば、作りとしてはよくできているし、ジョーカーのヘンテコな走り方、看板盗まれ追っかける時に滑って転ぶアクション?、ジョーカー覚醒?後の階段ステップあたりはホアキン見事に怪演。映像も見事。
ただ、ストーリーそのものにはやはり、全く共感できない。
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