劇場公開日 2019年10月4日

「危険ギリギリかも⁉」ジョーカー harukitaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0危険ギリギリかも⁉

2019年10月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ジョーカーと言えばヒース・レジャーを思い出してしまう。
「ダークナイト」の演技は圧巻だったし作品自体が素晴らしかった。
そのダークナイト版ジョーカーを踏まえて観てしまう状況下でのホワキン・フェニックスは
実に素晴らしかった!
ヴィランへの共感という意味では危険度ギリギリ?な感じもする本作ではあるが、昨今の流れ(特にディズニー)ではヴィランへスポットライトを当て、その人の事情を理解してあげよう的な作品も作られている。
また昔は正とされていた者が実は悪(王子様とかね)なんて言うのも今は普通。
何が悪で何が正なのか?
普遍的なテーマではあるが、その捉え方も立場や環境によってそれぞれ違うのだろう。
もしかしたらそれぞれの正義なのかもしれない。
規律を守らないという点では間違いなく悪ではあるが、アーサーがジョーカーになってしまった状況は哀しいほど理解できた。
色々と考えてしまう作品ではあるが、バットマン全体がとても奥深く、より一層楽しめるようになったのは間違いない。
私は今後ジョーカーがバットマンと対峙した時、正悪の区別ではなく、きっと両者を横並びで見てしまうだろう。いやジョーカーに肩入れすることも十分考えられる。
映画には影響力がある。そして世界は広い。
本作に感化された人が暴走しないことを祈るばかりだ。

harukita