「「タクシードライバー」をやりたかったのかな?」ジョーカー よんしんさんの映画レビュー(感想・評価)
「タクシードライバー」をやりたかったのかな?
これは分かれる映画ですねえ。
こういう詩的?な情緒的?な映画はたいてい評価が割れるもんですが、これはまさにそうでしょうねえ。
ジョーカーがなぜジョーカーになったかって話ですから、まあ、いろいろ筆舌し難い悲惨な目にあってジョーカーになったんでしょうねえ、と観る前は想像しちゃいますけど、う~ん...。
少なくとも我々が知ってる、タフで狡猾で心の奥底まで悪に染まっているジョーカーの姿ではなかったかなあ。
この映画に感銘を受ける人も多いと思いますが、残念ながら私はそういう感受性を持ち合わせていなかったようです。
「タクシードライバー」みたいな映画を作りたかったんでしょうか?
デニーロ出てたし...。
ただ、ホアキン・フェニックスの肉体まで変えてしまう演技は鬼気迫るものがありました。
もう、単にカメレオン俳優というのが失礼なレベルです。
追記・・・鑑賞後いろいろ考えてみましたが、最後のシーンの「面白いジョークを考えた」「理解できないさ」的なセリフは、「どうせお前らこんなお涙頂戴のありきたりなバックストーリーを俺に期待してんだろ?」「お前らがこのジョーカーを理解できるわけがないだろ」という、この映画自体がジョーカーのジョークだったんじゃないかと思うようになりました。
この映画に、「傑作だ!」と高評価をつけられること自体がジョーカーの思うツボってことなんでしょうねえ。
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