「メッセージ性が強く、美しい。」ジョーカー 大澤凱心さんの映画レビュー(感想・評価)
メッセージ性が強く、美しい。
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全てが美しかったです。とにかく美しかった。
あとジョーカーの思想には深く共感しました。
「善か悪か、決めるのは個人の勝手だ」という発言は、この世界の確信をついていると思いました。
悪評をしている人の中に、人殺しには共感できない、という人もいますが、それ自体を悪と定めているのも、貴方の勝手なのです。本質的に善のモノも悪のモノもこの世には存在しません。社会倫理的にどうたら、といわれても、社会の倫理なんて個人が集まって共感者多数から作り上げられた常識と言う名のテリトリーです。枠の外に住まう人ももちろんいます。そいつらを人は悪と罵るのです。
ちなみに、ここまでの感想も僕個人の勝手なのです。感想なのだから当たり前っちゃ当たり前なんですけどね。
この映画で改めて気付かされたこと、それは人は皆常に自分勝手だと言うことです。
誰かを助けるのも殺すのも自分の意思、自分勝手。全てはそこに収縮します。大多数が良かれと思うことは正義の名のもとに擁護されます。
この世は多数決です。最も合理的だがどうしようもならない問題点ももちろん存在する。この世は欠陥だらけだ。
この世界の闇の本質をスーパーの袋詰めセールの強欲な主婦並に詰め込んだ作品だと思います。
色々と考えさせられます。是非。
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