老人ファームのレビュー・感想・評価
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和彦
映画のストーリーとしては、脚本家が書きやすい内容に感じました。
こうあってほしくないと、メッセージがあるのでは??
すこし、ん?ん?という伝わりにくさはありましが、
和彦のお風呂でうつ伏せで浮いてるシーン。
とうとうバッドエンドかと思った位の長さ。
人形ではないような。
あのお風呂の溺死体にしか見えないシーンは、なにをあらわしてるのか、いみがわからなかったです。
どなたか、教えてくださるとありがたいです。
ラストの恋人のうわき、和彦の母親の反対の答えがありましたね。
たいてい、親が反対する人との付き合い結婚は裏目にでること多いと個人的におもいます。
鬱屈とした世界からの解放物語。
渋谷ユーロスペースでの鑑賞。
老人介護施設が撮影の主なところで、介護の話、として見てしまうとこれまたとんでもなく暗くて、鬱屈とした世界観を意識してしまうが。
本当のところはそうではないとアフタートークでの監督の言葉。
人が日々抱えるストレス、というか、何か重い気持ち、感情、やり切れない想い、そこへの感情をどう表現してどう行動したら良いのか、いや、ただ、良い悪いの話ではなく、この物語ではひとつの解というか、もう解放が示される。
そこのワンシーンで主人公・和彦が叫ぶシーンがあるのだが、岩井俊二監督の「リィリィシュシュの全て」のワンシーンを思い出してしまった。
どう表現したら良いのかわからない感情が叫びとなって発露する。
岩井俊二監督のそれと比べるのもなんだが、あそこまでのインパクトは感じなかった。それはそこに至るまでの見せ方が違っていたからだろう。
それがどこにあるのか。自分が思うに、アイコさんの死のあとのシーンであるが故に、ひとつ何か解放されてしまっている所に理由がある気がする。
アイコさん、本当に良いキャラでした。認知症を患っている患者なのだけど、そのモザイクさが絶妙だったと思うのだ。いや、見てる私の深読みなのかもしれないが、そうであって欲しい。初めてでるシーンから繰り返し出てくるシーン、それぞれ、正気の時とボケている時とが明確に演出されていると信じたい。いや、そう見えてしまっている。せっかく監督と話せるタイミングがあったのだからその辺、聞けば良かった、と今更ながらに反省中。
とはいえ、見ている最中はそこまで考えていられなかった。アイコさんの「ありがとう」が正気の言葉であることもぼやっとでしか分からなかった。精進不足。
でも、良い脚本であり良いシーンだった。
ラスト、和彦が彼女の浮気を目撃し彼女の家のインターフォンを押し、出てきた彼女に片付けるから、とドアに鍵までかけて戻っていく彼女の後の、和彦の顔のアップで物語がおわるのだが、ここの顔、めちゃくちゃ難しいじゃないか。
ここの顔にこの物語の言いたいことが詰まっていると言っても過言ではないくらいのシーンである。
あと、分からないシーンがひとつあって。物語冒頭の携帯で話すおじさんと和彦がすれ違うシーン。このシーンはなぜあるんだろう?和彦の顔を何度も振り返りながら確かめるおじさんがとても気になった、けど、その後のシーンでそのおじさんが絡むようなことは無いし。。。え? あのおじさんってどこかでその後、絡んでた?
どなたか教えてください。
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