「皆んな大好き人情噺。皆んな大好き豚の顔。」任侠学園 bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
皆んな大好き人情噺。皆んな大好き豚の顔。
いやさ、皆さん好きでしょ?人情噺。
結局は落語の人情噺だと思うんですよね。「任侠学園」も「記憶にございません」も。「台風家族」に「引っ越し大名」、「ダンスウィズミー」「今日も嫌がらせ弁当」「光のお父さん」「泣くな赤鬼」、などなど。人の世の情愛の物語を、笑いを媒介に語って聞かせるのが「人情噺」だから。ちなみに一般的には怪談にカテゴライズされる「牡丹燈籠」も人情噺だそうです。ナヌ?そんじゃ「アナベル」も人情噺になるん?ってのは置いといて。
好っきやなぁ、この手の映画。こりもせず。大好き。ほんッとに好き。
人情任侠の現代劇は、「滅多にない」とは言えない程度に撮られてる気がします。「心優しいヤクザ」の定義を緩めると、もう無尽蔵に出てきます。心優しい殺し屋。心優しい元諜報機関工作員。いわゆる「GAP萌え」が笑いのネタですが、そこはキッチリと笑いを取ってくれますし、そこだけじゃ無い。もう、ホントに可笑しい。
「豚、食え」。正確に言い直してあげたい。「顔、食え」。
「僕、写真部なんで」。イヤ違う。君はただのストーカーだからw
「何も残らないのは闘わなかった時だけ」
いやいや、なんか学校関係者らしい、教訓めいた事言うじゃないですか。闘って見せてる大人から言われると、反抗期の娘っ子もその気になるんですかね。
指定暴力団じゃない「街の任侠一家」。最後の最後に、なんでそんな人たちが生き残り、2000万円もの大金を右から左に動かせるのか。いや、動かすのかが判明しちゃいますが。なるほどね。納得。
一家のキャストは同じまんまでシリーズ化希望。次は「任侠温泉」ですよね。女湯の権利なんたらっての、欲しいです。女湯下さい。無人の女湯や幽霊の出る女湯は要らないけど。と言うか、権利なんたらって何?
女子高生役が今一だったので☆1個減。西田敏行さんの「アウトレイジ」なヤクザ世界の芝居に☆1個増。西島秀俊さんと伊藤淳史のコンビ漫才で☆0.5増。中尾彬の関取化に驚いたので☆0.5減。「また逢う日まで」のイントロで☆1個増、歌手が受け狙い過ぎであざといから☆0.5減。えーっと、結局どうなんの?
ただ今「客観的評価尺度」ぶっ壊れ中。
俺、アナベルにビビり過ぎて、何かが壊れてます。
面白かった。とっても。
bloodtrailさん、こんにちは。
そう言われてみると西島秀俊も悪くない気がして来ました(笑)
尿意を我慢できずにエンドロールの途中で退席してしまったことが悔やまれます…。パンフレットの最後に、「次は…温泉!?」と書いてあったので、これは是非とも続編を…! という心境です。
「任侠温泉」…原作シリーズには「任侠浴場」というのがありますが、それをアレンジするんでしょうか? …何にしてもヒットしてくれないと!(笑)