アガサ・クリスティー ねじれた家のレビュー・感想・評価
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先取りの剽窃
イギリス映画だなーって映画なの。クセがあんだよね。笑いを入れてくると「イギリス人って皮肉効いてんなあ」って面白いところが出てくるんだけど、これは笑い無いから、クセが残る感じなの。
半ば時代劇をみるような、礼儀正しく淡々と進む話なんだよね。古典的んミステリーだから「え、こいつが怪しい? と、思ったら、やっぱりこいつ?」っていう風に話が進んでくの。
「古典だなあ」と思うけど、これって、後続作品がクリスティーをがんがんパクったからなんだよね。がんがんパクられるくらい、良くできてる。後続作品を目にしてなくて、いきなりこれ観たらさ、「えー、えー、そんな、まさか!」ってめっちゃ面白がると思うもん。
「ミステリーを書くときは、最も意外な人を犯人にしましょう」と今は教科書に書いてあるんじゃないかなと思うけど、一番意外な人が犯人なのね。「こいつは犯人じゃない」と思って観ちゃうから、そこで騙されるようになってんだよね。今は逆に「一番意外な奴が犯人だろ」と思って観るから、逆にそこを外しにいくとか裏の裏は表みたいな話が多いけど。
出てくる女優さんがみんな綺麗で良かった。フランス映画とも中国映画とも違う、イギリスの綺麗さだったな。
きちんと整えられた作品をきちんと観る感じで良かったよ。
確かに…ねじれた家。
ラストの大どんでん返しには、お~、そう来たか~という感じは有りました。確かに…ねじれた家。
この手の作品にありがちな、中盤の中だるみ感は有りましたネ、やっぱし…。アガサ・クリスティという名前が無ければ、見なかっただろう作品。
隣のアベックの男の方が退屈なのか、途中スマホをいじりだして…凄く鬱陶しかった。
映画の所為?!…何とか為らんかネ。
「意外な人物が犯人」考
巷で人気の作家で、多くの作品も映画化されていて、偶然のアクシデントを無理やり遠因にもってきたり、えーっ、それが動機?とか、そんなことで、こんな大事件を引き起こしちゃうの?とか、いうよりも、アガサ・クリスティらしいゴージャス感や、あいつも、こいつも、そいつも、どいつも、こいつも怪しいみたいな人物の仕立て方とか…僕は良かったと思う。
誰も犯人には思えないけど…といったストーリーの、人物相関図が複雑で深刻なケースより、エンターテイメント感は強いように感じる。
ミステリーで、犯人がすごく意外だと、その唐突感を、自分の中でどのように処理して良いのか悩むことはあるが、この作品の場合、家の中の唯一の少女が、実は大人の家人達を物凄く注意深く観察していて、人を傷つけることに一切の躊躇がなく、人を思うがままに支配しようとする祖父の死を願い殺害しても、子供の無垢な残酷さと前後を考えない行動力なら、あり得るかもしれないと思ってしまうのは僕だけではないように感じる。
そして、最後の場面、こうした殺人事件を引き起こすような子供は、精神疾患があるとして、ずっと施設に入れられてしまうのだと、自動車を運転する大叔母の口から語られるが、今と異なる時代背景を感じながら、悲しい結末へと向かうことになる。
一度、こうした作品が世にに出ると、似たようなストーリーがあちこちで作られる傾向は、昔も今も変わらないと思うが、「意外な人物が犯人」という点では、あれこれ動機付けを複雑怪奇にするより、オリジナリティとしても、スッキリしていて面白いと思った。
2019-38
グレン・クローズが大女優すぎた。
アベンジャりたいんですけど、満員はむりやしキッズで溢れてそうなので、おしゃれに恵比寿に行ってきました。
登場人物が大家族で、次々に自己紹介をされるタイプのやつ。
いつもこんがらがってオワターなのですが、あほでも今回は意外とイケました。
観客は見た目イケメン風(ジェレミー・アイアンズの息子さんだったとは!横顔はイケメンなのですが、正面はボビー・カナヴェイル)の探偵視点で見ることになります。
アガサ・クリスティの原作にケチつけるなんて大層なことはできないし、むしろ原作読んでないから原作はどうなのか知らないのですが、
・ラストの判明するまでの展開が遅い。そこからは面白い。
・探偵の仲間(電話ボックスで話した人)とか、探偵事務所のおばちゃんとか、魅力的なキャラがいるのに全然登場しないのがもったいない。
・カイロでの過去がスパイスとして機能するにはもう少し描く必要があるのでは。
・ある意味、ドラマティックな展開にしてないので忠実な映画化な気がする。本で読んだほうが面白いかも。
・スパッと終わる(笑)感傷に浸るとか、後日談とか、全くない。ちょっと物足りない。
と思ったのですが。
ラストのグレン・クローズの演技を見て、これは☆4はつけないと失礼と思ってしまうくらい、凄かったです。
あの目。
どうしたらあんな演技が出来るんだろう。
何の作品でもいいから、はよアカデミー賞あげて(笑)
犯人は誰?
アガサ・クリスティーの最高傑作ミステリー小説を映画化。小説未読での観賞。
アガサ・クリスティがミステリーの女王と言われることに納得できる、上手いストーリー。
あらすじと、登場人物を把握していると、より楽しめる作品。
ラストまで、殺人事件の謎と、一族の疑惑と嫉妬と敵意と憎しみの様子が淡々と続き、眠気との戦いがあるが、衝撃的なラストは見逃せない。
グレンクローズは名女優、見事な演技に引き込まれてしまった。
捜査してたかなぁ~
大富豪レオニデスが毒殺され、私立探偵のチャールズは、レオニデスの孫娘で元恋人のソフィアから捜査を依頼される物語。
捜査というより、登場人物の紹介を兼ねて聞き込みをしているだけが終盤まで続き、特に何かが起こる展開は無し。
演出のテンポの悪さなのか、原作に忠実なのかは不明ですが、ラスト15分まで退屈と言わざるを得ませんでした。残念作です。
推理小説映画化って難しい。
解決までの推理合戦と犯人あばきの大演説に醍醐味を感じるんだけど、全体的に盛り上がりなく終了。誰かひとりかなりなメイン立役者がいないと盛り上がらないのかなー。
まあ、結末はかなりショッキングだけれども。
良くも悪くも、クリスティー作品の原作に忠実な映画化
クリスティー作品の映画化の成功例と言えば、ビリー・ワイルダーの「情婦」と、ピーター・ユスチノフのポワロが素晴らしい「ナイル殺人事件」。
あとはいまいちだが、本作は良くも悪くも原作にかなり忠実で、クリスティー・ファンなら一見の価値あり。
ただ、原作がクリスティーの中でも五本の指に入る素晴らしい傑作なので、まずは、原作から読むべし。
本作自体は、途中、中だるみするが、クライマックスは良かった。
グレン・クロースが期待通り、見事な演技。彼女の分、星1つ追加。
悪には悪で
超有名作品だけど原作未読
レオニデス家という富豪の孫娘が、祖父の死が毒殺によるものの可能性があるとして私立探偵に調査依頼をして巻き起こる話。
一癖も二癖もありそうな、まともな人物がいないんじゃないかというレオニデス家の人々に聞き込みをする体の人物紹介から始まり、中盤を過ぎるまでぬめ~っと進行していく。
元彼女であり依頼人の筈のソフィアのツンデレ感というか無関心感というかに始まり、誰が犯人でもおかしくない怪しさや思わせぶり感はあるけれど、次の展開が起きるまで兎に角退屈。
それが起きてからは結構動きがあり、意外性もあり火サス的王道感ありで面白かったけど、テンポが悪過ぎた。
面白いか?
有名な原作者の小説の映画化の一つのネックとして、賢明な方ならわかると思うが、このような推理物の終わり方が、いかに原作の雰囲気を壊さないで、そして、もっと難しいことは、そこに原作では描かれなかったラストの意外性も含めないと視聴者は十分に納得をできないもので、しかもカタルシスを自然に生むことが出来なければ多くの方より、怒りともとれる批判を受けてしまう。悲しいかなこの映画の欠点はそこにあると言ってもよく、amazon.comのレビューを見るとまず第一にそのことを述べている視聴者がおられる。結構な数のレビューをが寄せられているということは、amazon.comでは、プライムビデオですでに配信されていて、わざわざ映画館に行くエネルギーを使う必要のない映画と言えるのだが.....!
失礼なことはわかっているが、キャストの選び方でこれはどうしても訳が分からないものがある。警部役で出演の今年の8月で、御年80歳のテレンス・スタンプ、その人なんだけれども...? 敬意を表してあまり重箱を突くようなことはしたくないのだけれどもヒッチコックの映画「サイコ(1960)」のノーマンと肩を並べるサイコパス"フレディ"役でカンヌ国際映画祭 男優賞を獲得した方なのだから余計に“何故”と思ってしまう。別に彼が悪いわけではないのだが.....。
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