「虫召する姫君」ボーダー 二つの世界 キネマーカイギュウさんの映画レビュー(感想・評価)
虫召する姫君
冒頭の主役のティーナのワケありの容姿と、何かを嗅ぎ分けられる能力を見せ付けられた時点でスピチュアルなお話かと思いましたが、良い意味で期待を裏切るファンタジー物でした。
当作品はアカデミー賞でメイクアップ賞にノミネートされたようですが、去年同賞を受賞したウィンストン・チャーチルとは違う生々しさと不気味さのある造形で「本当にこういう生き物がいるのかもしれない」感覚に襲われた気がします。ただメイクだけはなく、ノルウェーの森林のロケーション、主演俳優の演技力、シナリオ、演出力があってこその世界観で、その完成度はどれも素晴らしいと思いました。
人間と違う種族のお話は色々ありますが、この作品は生態の深い所まで描いており、それ故、描写的に好き嫌いは別れると思います。
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