「海馬から衝撃が消えません」ボーダー 二つの世界 bionさんの映画レビュー(感想・評価)
海馬から衝撃が消えません
ふー。疲れた。気持ち悪い。エンドロールを迎えた時の自分の気持ちです。
北欧のダークファンタジーと聞いていたが、ダークといっても不思議な感じで終わるのかな。評判もいいみたいだし、キレイな終わり方するのかな。見る前は、そう思っていた。
匂いで相手の感情がわかる異能を活かして税関の検査官をしているティーナ。ティーナが視界に入ったら、思わず目を背けるか、凝視するか、二度見するか、何かの行動を取ってしまうであろう風貌をしている。
違法な行為を隠そうする感情を嗅ぎとる能力なんて、普通では信じられないが、人間離れしている容姿であるために、納得してしまう。
前半は、仕事場やダメ男がいる家での出来事が淡々と進んでいくが、不思議と引き込まれていく。
ある日、ティーナは自分と容貌が似ている男と出会う。何かの呪いが解けて、醜い容貌から美男美女のカップルになる変身譚のファンタジーかなと、この時点では想像していた。
中盤あたりから、とんでもないダークな世界に突入し始め、ありとあらゆる悪感情を引き出される上に、なぜかカメラを揺らして撮影しているので、気持ち悪くてえずきそうなった。
デートでは絶対見ない方がいいと思う。
感動は何もない。二度と見たくないが、この映画から受けた衝撃が海馬から消えそうにない。
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