劇場公開日 2019年6月7日

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「この世は悪意に満ちているが、愛に溢れている」町田くんの世界 映画野郎officialさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0この世は悪意に満ちているが、愛に溢れている

2021年8月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

誰かを好きになるということは、相手に順位や優劣をつけること。
誰かに優しくするということは、誰かを傷つけるということ。優しさは時に残酷だ。
それが戦争がなくならない理由でもあるが、それより相手を想うことが平和につながると信じたい。

性悪説の方が楽だとしても性善説でいたいもの。まずは信じてしっかり向き合ってみることが大切。
そして人のことを分かるためには、自分を知らなければいけない。

でも分からないことがあるからこの世は楽しいし素晴らしい。
そんなことを考えさせてくれる映画。

純粋で恋を知らないいい人が、ひとりの女性と出会い、周りの人と関わり合いながら、世界を見つめていく作品。

オーディションで選ばれた新人のふたりを主演に抜擢し、新しい可能性を生み出している石井裕也監督は素敵。
演技はまだまだ青くさいが、その後確実に演技力を伸ばし活躍している。周りをしっかり実力派が固め、全体的に締まった仕上がりになっている。

もの語りたがり屋