「世界に少しの優しさを振りまく男」町田くんの世界 ミラーズさんの映画レビュー(感想・評価)
世界に少しの優しさを振りまく男
自分より人のために、行動する高校生町田くんと人を避けて来た女子高生猪原さんのボーイ・ミーツ・ガール物。少女漫画の原作だが未読。
恋に朴念仁の町田くんにやきもきするヒロイン役の関水渚のもどかしさを体現した、変顔も辞さない好演。
前田敦子の女子高生は、最初微妙だが流石の貫禄で、狂言回しを的役を好演。
ささくれた、世界に少しの優しさを振りまく姿に初めては違和感があったが、対比する大人や同級生を配置する事で、相対化されて行く。
日本映画では、近年珍しいコダックのフィルム撮影で結構凝っている。
もちろんアメリカ映画ほどのクオリティは予算の関係で無理だが。
肥満体型の男女カップルに対する均一的な露悪描写と表現が気になるのと、家族の描き方に食い足りなさを感じるが、良作。
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