「いいところもあったけどやはり残念」町田くんの世界 カミイさんの映画レビュー(感想・評価)
いいところもあったけどやはり残念
クリックして本文を読む
私は少し変わっても本質的には原作に忠実な作品であることを期待していたために、この評価になってしまいました。
新人の主役2人はとても良く会話も演技も素晴らしかったですし、監督が本当の肌感覚を入れたかったのと、限られた時間で原作のエッセンスを自分なりに再構築して表現したかったのもよく分かります。
しかし、先日一読しただけですが、原作が本当に素晴らしいので、私はそれをそのまま凝縮させて映画で表現し町田君という生き方が教えてくれる感動を、そしてそれにより変わってくる周辺の奇跡を多くの人に知ってほしかったです。
原作者が紡いできたストーリーを、生半可な時間で超えることは非常に難しいと思います。忠実な表現を映画の時間でまとめることは難しいとは思いますが、あの主人公2人なら出来たと思いますし、また新たな感動や世界も生まれたように思われ、やはり残念でした。
新聞記者やカメラマンや、評価されないモデルといった異物を持ってきたり、走ることや風船という青春や夢の象徴を持って来る必要は全くなく、原作の珠玉のエピソードをどうすればより観客に届けられるかという観点でストーリーを練るべきだったと思います。
コメントする