劇場公開日 2019年6月7日

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「最後に驚愕が待っている」町田くんの世界 andhyphenさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0最後に驚愕が待っている

2019年6月13日
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鑑賞方法:映画館

博愛。利他主義。悪を知らぬ。全人類皆家族。そんな少年。全くもってファンタジーな存在である町田くん。強いて言えば惚れっぽさを抜いてお節介を全人類にばらまく寅さんといったところであろうか...。
石井裕也監督は最果タヒの詩を映画化したと思ったら次は少女マンガである。まあ王道ではないが、あくまで王道少女マンガ映画として割ときゅんきゅんほのぼの、そしてやきもきさせてくる。...ラストまでは。
物語は割と明快で、さっぱり恋が分からない町田くんが突然目覚めてしまうあたり(池松壮亮振り切ってるな...)とか非常に分かりやすい。助けたみんなに助けられるというそのベタベタな伏線の張り方も悪くない。だからこそ富田望生とかがあんなところで出てくる訳である。いかんいかん。2時間ドラマの推理みたいなことをしてしまう...。とにかく、非常にテンポよく泣けて笑えるのです。
しかしあのラストは何だ。最早少女マンガですらない驚異のラスト。予想の斜め上をゆくファンタジーラスト。いや、まあ、初恋というものの爆発?的表現としてはありかもしれないが、あのラストにより少女マンガ映画であるというのを完全に放棄してしまってないか。きょうびの女子高生とかにあれ、刺さるか...?そういう意味では石井裕也という監督のおっさん的爆発みは感じた。でもまあ、ああいう展開を好みそうな監督ではあるよな...とも思ったり。私個人は嫌いではないです。もし、自分が作るなら絶対にああはしないと思いますが。それこそが個性か。
この映画だと主演を新人にしたのは正解かもなと思った。特に町田くんはやり慣れた役者さんだと嘘くさいだろう...。岩田剛典さん、30歳にしてあんなベタな少女マンガのライバル役とは...若干つらみは感じた(申し訳ない)。高畑充希も苦しい(どう考えても町田くんの後輩に見えない罠)。しかしこれはもう演者の責任ではないな...。
前田敦子は最&高でしたね。ああいう役が超似合うあっちゃん...。からあげ棒食べながら青春を語るあっちゃんは尊かったです。池松壮亮さんは圧巻でした。あれだけノってくれる大人...。あとほんのちょっとしか出てこない北村有起哉さんの声が大変良かったです。完全に好みを喋ってしまった。

andhyphen